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Channel: 夜噺骨董談義
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津軽塗の器達

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墓参りに帰郷のため臨時原稿を投稿します。

五月の帰郷に際しても漆器の補修にかかろうかと幾つかの漆器を男の隠れ家から持ち帰っています。



その中のひとつが津軽塗の御櫃です。本来御櫃と御盆のセットで使われますね。



製作されたのは昭和の初めの頃と推察されます。



本家から分けられた食器のひとつと思われ、使用していた跡があります。



驚くほど痛みは少なく状態は良好ですが、さすがに光沢がなくなっていますし、底の部分に傷が多くなっています。



良く見かける津軽塗ですが、さすがに御櫃は数が少ないでしょう。また木製の厚みのある重量感はなんともいえない趣があります。



収納されている箱も木材業を営んでいた先祖が作ったものでしょう。



磨きをかける時期にきていると判断していいのですが、いくら費用がかかるか見積次第で補修するかしないかの判断にしようと考えています。



御盆もまた・・。津軽塗は磨き直すと格段の味わいが出るものです。ただ磨き直してまで使う人が少ないのが現実でしょう。



下記は以前紹介した蓋付汁碗ですが、20客を磨き直しています。



下記の銀吹の膳は現在、輪島工房にて見積もり依頼中・・。



一の膳、二の膳、(三の膳は梨地)と揃っています。冠婚葬祭にて真塗、朱塗と使い分けて当時は普通に揃いであった器達です。



揃いでまともに残っている作品はどんどん少なくなっているのでしょう。なにしろ手入れしていないとどんどん痛んでいきますし、10客以上必要な場は少なくなっていますので・・・。



漆は痩せますし、湿気でカビが生えます。ただ骨董は維持管理できる状況下で育つものです。


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