家内がなにやら書斎の床の上に葉書を並べて絵の具をつけて筆でなにかを描いている・・・??
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どうも息子が幼稚園で作った笠をモチーフにしてデザインしたようだ。これに文をつけて送られたほうは「傘」と理解できるのだろうか? いつもながら家内の葉書には読む側の苦労を察してならないImage may be NSFW.
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さて本日は渡辺省亭の作品を紹介します。すでに本ブログでは15作品目の紹介となり、説明内容の重複している部分も多いと思いますが、改めて「加島美術」を中心に近年再評価されている画家ですので、読者の皆様にも再評価していただきたいと思います。
松上双鶴図 渡辺省亭筆 その15
絹本水墨着色軸装 軸先鹿骨 合箱
全体サイズ:縦1970*横650 画サイズ:縦1130*横500
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来年の2018年には渡辺省亭の没後100年にあたり、それを目前に控えて、近年、急速に研究が進み、美術評論家たちの中で最も話題となっている画家です。
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16歳で指導の厳しい菊池容斎の門人となり、本ブログでお馴染みの画家である柴田是真に私淑。23歳で日本初の貿易会社に就職して、七宝工芸の図案を描く仕事を始めます。洗練された江戸の美意識と西洋の感覚を融合させた省亭の工芸図案は評判になり、パリ万国博覧会に出品すると銅牌を獲得し、これを契機に日本画家で初めてフランスに渡りました。
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パリではドガやマネなどの画家たちと交流し、その圧倒的な画力に印象派の画家たちも驚いたようで、ドガが省亭の筆を使って絵を描いてみたという記録も残ってるそうです。日本画の技術を伝承した職人気質の画家というイメージでしょうか?
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花鳥図や動物画など自然をテーマにした洒脱な構図と洋風表現を取り入れた精緻な筆づかいの肉筆画が省亭の真骨頂と評されていますが、晩年に画壇と距離を置いたためか、その死後に回顧されることがありませんでした。本ブログでは早めに再評価されるべき画家として取り上げ、作品の紹介も本作品で15作品目となりました。
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日本画の代表的な胡粉という白の絵の具を実にうまく用いています。胡粉の名手と言われている画家の一人に本ブログで紹介している福田豊四郎がいます。
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日本画の特徴である淡い色彩で、かつ最小限の筆遣いで、写実的に単純化されて表現された作品は西洋には衝撃的であったことが推察できます。
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ちなみに渡辺省亭と数少ない親交のあった画家にこれもまた本ブログでお馴染みの小生の郷里出身の画家である平福穂庵がいます。
本作品と同様に「双鶴」を題材にして平福穂庵が描いた作品は最近のブログに投稿しています。
「双鶴図 平福穂庵筆」
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なお本作品の印章は、本ブログで紹介している他の所蔵作品「月明秋草図」(真)と同一印章です。
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上部にはうっすらと赤く表現されている朝陽が感じられます。これもまた日本画独特の表現です。
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表具には鶴の紋様が使われ、上下に色の違う部分の鶴を配置するあたりも洒落ています。
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渡辺省亭という画家は確かにもっと評価されてよい日本画家の一人だと思いませんか?
ま~、かみさんの葉書の評価よりは簡単かもしれません。
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さて本日は渡辺省亭の作品を紹介します。すでに本ブログでは15作品目の紹介となり、説明内容の重複している部分も多いと思いますが、改めて「加島美術」を中心に近年再評価されている画家ですので、読者の皆様にも再評価していただきたいと思います。
松上双鶴図 渡辺省亭筆 その15
絹本水墨着色軸装 軸先鹿骨 合箱
全体サイズ:縦1970*横650 画サイズ:縦1130*横500
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来年の2018年には渡辺省亭の没後100年にあたり、それを目前に控えて、近年、急速に研究が進み、美術評論家たちの中で最も話題となっている画家です。
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16歳で指導の厳しい菊池容斎の門人となり、本ブログでお馴染みの画家である柴田是真に私淑。23歳で日本初の貿易会社に就職して、七宝工芸の図案を描く仕事を始めます。洗練された江戸の美意識と西洋の感覚を融合させた省亭の工芸図案は評判になり、パリ万国博覧会に出品すると銅牌を獲得し、これを契機に日本画家で初めてフランスに渡りました。
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パリではドガやマネなどの画家たちと交流し、その圧倒的な画力に印象派の画家たちも驚いたようで、ドガが省亭の筆を使って絵を描いてみたという記録も残ってるそうです。日本画の技術を伝承した職人気質の画家というイメージでしょうか?
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花鳥図や動物画など自然をテーマにした洒脱な構図と洋風表現を取り入れた精緻な筆づかいの肉筆画が省亭の真骨頂と評されていますが、晩年に画壇と距離を置いたためか、その死後に回顧されることがありませんでした。本ブログでは早めに再評価されるべき画家として取り上げ、作品の紹介も本作品で15作品目となりました。
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日本画の代表的な胡粉という白の絵の具を実にうまく用いています。胡粉の名手と言われている画家の一人に本ブログで紹介している福田豊四郎がいます。
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ちなみに渡辺省亭と数少ない親交のあった画家にこれもまた本ブログでお馴染みの小生の郷里出身の画家である平福穂庵がいます。
本作品と同様に「双鶴」を題材にして平福穂庵が描いた作品は最近のブログに投稿しています。
「双鶴図 平福穂庵筆」
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なお本作品の印章は、本ブログで紹介している他の所蔵作品「月明秋草図」(真)と同一印章です。
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上部にはうっすらと赤く表現されている朝陽が感じられます。これもまた日本画独特の表現です。
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表具には鶴の紋様が使われ、上下に色の違う部分の鶴を配置するあたりも洒落ています。
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渡辺省亭という画家は確かにもっと評価されてよい日本画家の一人だと思いませんか?
ま~、かみさんの葉書の評価よりは簡単かもしれません。