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立美人図 星野(岡本)更園筆

義父の葬儀、そして母の一周忌と忙しい中、息子はきちんと付き合ってくれました。

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葬儀を終えて母の一周忌のために飛行機で短期間での郷里への旅、「田舎は愉しいね!」と郷里の雰囲気と人々の温かさに息子は惹かれているようです。

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郷里は過ごしやすい気候となり、秋の収穫が間地かであることが実感されます。

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さて、本日の作品の紹介です。

1916年(大正5年)5月、かねてから親交のあった同年代の女性日本画家島成園、木谷千種、岡本更園、松本華羊と結成した「女四人の会」の第一回展が大阪で開催され、ともに井原西鶴の『好色一代女』に取材した諸作を出品、妙齢の女性画家たちによる意欲的な展覧会として話題を呼んだそうです。本日はその中の画家の一人、岡本更園の作品の第2作品目の紹介です。

いつ世の世も美人は話題になりやすいものです。

立美人図(少女図) 星野(岡本)更園筆
絹本着色軸装 軸先木製 昭和11年「林石」鑑定箱 
全体サイズ:縦1770*横505 画サイズ:縦1115*横380

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共箱ではなく、また鑑定されている「林石」なる人物についても詳細は解っていません。箱には「立美人図」となっていますが、当方では「少女図」のほうがいいように思います。

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襖を開けて見ている先は何なのでしょうか?

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大正ロマンというべきか? 品のある美人画に仕上がっています。

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「髪飾りの眼差し」という題も面白いかな? 岡本(星野)更園は本ブログで取り上げている岡本大更の義妹ですが、このような落款は初期の頃か?

更園は明治44年、16歳から独学で絵を学び、義兄の岡本大更から絵の手ほどきを受けたのは大正3年からです。大正7年に鏑木清方の門下生となるも短期間で終えています。

本作品は落款の書体から明治末から大正時代にかけての初期の頃の作と推定しています。この落款の書体の作品は非常に珍しいと思います。印章は当方の他の所蔵作品である「桔梗と童女図」ら他の参考作品と共に同一印章が押印されています。

出来、印章などから真作と断定できますね。

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大正期頃にかけて数多くの女流美人画家が活躍しましたが、そのほとんどが忘れ去られています。その中で島成園、木谷千種、池田焦園らは上村松園とは比べるべくもありませんが、本日の岡本更園も含めて出来の良い見るべき作品が多いと思います。

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展示室に飾ってほくそ笑んでいる小生は変態か、ロリコンか・・・??? 家内は美人が脇にいるのにと不平を露わにしていますImage may be NSFW.
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表具は染み抜きして改装するときれいになるでしょうが、まだ改装する一歩手前か???

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岡本更園に関する資料は少ないですが、詳細は上記の図録である程度は解ります。

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いずれにしても岡本更園の現存する遺作の数は少ないかもしれません。展覧会への出品作についてはモノクロの写真のみが遺っている作品が多いようです。

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