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味のある作品 山画賛 藤井達吉筆 その34

展示するには小道具が必要です。ピクチャーレールしかり、風鎮しかり、矢筈しかり、敷き布しかり、厨子などもといろろと必要ですが、その中のひとつに皿立があります。大きさ別に必要で、特小、小、中、大、特大、さらに特々大と必要でしょう。数があればいいというものではなく、それなりにこだわりがあるものがいいですね。

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皿立の構造にもいろいろです。下記の写真は組み立て式です。

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さて骨董というのは突き詰めていくとその金銭的な価値から離れた境地で作品を味わえるようになるものと思っています。人生70歳が近づくにつれて、死というものをときおり考えるようになりました。数多くの死に立ち会ってきましたし、幾人かのその経緯にも立ち向かってきました。人間はいつか死ぬものという覚悟が徐々に芽生えてきています。

本日はそのようなことをふと考えてします藤井達吉の作品の紹介です。

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味のある作品 山画賛 藤井達吉筆 その34
紙本水墨軸装 軸先陶器 亀井洞山識箱
全体サイズ:縦1280*横665 画サイズ:縦340*横520

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「人間はいつか死ぬものという覚悟」がない人間はきっと愚かなのでしょう。そういう覚悟は欲と切り離して生きることの大切さと連動して生まれてくるようです。

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最後の欲はきっと生きるということなのでしょうが、こればかりは捨てきれなくていいのでしょう。死と向かいながら生きるというのは、結局はひとりということを常に自覚し、そしてひとりではないということに感謝することができるということでしょうね。

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さて「ひとの世の たびね?かさねて けふもゆくなる なにもねがはづ ひとりゆくなる 洞山 押印」と箱に記されているように、画中に賛に和歌があります。

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亀井清市:瀬戸の陶芸家。藤井達吉に師事 窯名は洞山窯といいます。なお子息?の亀井勝は現在も活躍している瀬戸市の陶工です。(「遍路にて 室戸岬 藤井達吉筆 その22」にも同様に箱書しています。

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味のある作品です・・。

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展示室に飾って愉しんでいます、否、考えています。


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