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大日本魚類図集 額装完了 6作品

お盆の最中は行事が重なりましたが、コロナ禍でほどんど中止しましたが、盆前には家中だけで義父の三回忌を行いました。

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今年は亡くなった家内の13回忌でしたが、帰郷できませんでしたので義妹と郷里の住職に依頼しました。昨年は母の三回忌、郷里の義母の三回忌ともに帰郷できずに心苦しい限りです。

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我が家も亡くなった家内の実家もそして義父も皆、曹洞宗なのはなにかと助かります。いずれの曹洞宗のお寺は立派な作りですが、ちなみに郷里の住職らは骨董の仲間でもあり、いろいろとお願い事はしやすい・・、芸は己を救う???   さて当然、息子も曹洞宗・・・。

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本日は、大日本魚類画集の第1号として発刊された12作品がすべて揃ったのを機に蒐集した作品でまだ額装されていない作品を額装にしたので整理してみましたので、その作品の紹介です。

*紹介する作品以外にまだ3作品が額装が仕上がっていません。→後日すべて完了。

まずは第1号の最後の12回目の頒布作品です。

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大日本魚類画集 NO65 金魚 大野麥風画 
紙本淡彩額装 版画 1938年7月第12回
画サイズ:縦400*横280(版木部分:270*390) 発刊当時のタトウ付

額装は作品に合わせて額を選びます。またその額内のマット、見切縁も作品によって種類を変えています。ひとつの額装店では種類が少ないので、今後は創作された額も手配中です。

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この作品には発刊当時のタトウがずべて遺っていますが、これは貴重だと思います。

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栞がそれっていますが、この作品に遺っている栞は特に貴重ですね。

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発刊の経緯、関わった人が解ります。

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ここまでに発刊された摺の回数も解ります。よく大日本魚類図集は200度摺を売り物にしていますが、200度摺した作品は2点のみです。

この作品は第3号まで発刊を終えた時点(昭和13年頃)での購入だったのでしょう。当時はひと作品5円のようですが、現代のお値段でいかほどでしょうか? 

現在の大日本図集の売られている金額は状態の良い作品で5万円から7万円ほどでしょうか? ただし発刊当時の資料は一切ないものが多いようです。本作品のように状態が良く、資料も付いているとだいたい10万円前後のお値段でしょうが、実際は数が少なく入手は不可能でしょう。

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当時のこの作品の月報も遺っています。

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当時のこのシリーズ制作の意気込みが伝わってきますね。当時は今では考えられないほどの版画ブームだったのでしょう。

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川瀬巴水、吉田博、伊東深水、橋口五葉らの現代でも高く評価されている版画が次々に出版されました。

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美術界の版画ビジネス盛況と言ってもいいのかもしれません。

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タトウの題は谷崎潤一郎のよるものです。

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この「金魚」の保存状態は非常に良好です。

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第1回の頒布作品が200回摺ですが、この作品は130回摺のようです。

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100回摺の作品が当時なかったくらいですから、いかに精巧に彫られて摺られたか解ります。現代ではもはや無理でしょう。

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復刻版が皆無なのも理解できます。

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版画は初刷、生存中摺、復刻摺がありますが、その判断は素人には無理です。

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版画を額装にして保管するのを反対する人は多いでしょう。額やマットから外して保管するのが常でしょう。

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とはいえ飾る楽しみがなければ何のための蒐集か解らなくなります。額やマットから外して、ただそれらと一緒にして照明や陽の当らないところに保管しておくことにします。そのためにはマットから取り外せるようにしておく必要がありますね。

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この大日本魚類図集の作品において、蒐集してみて分かったのですが、やたらとヤケの多い作品がたくさんあります。いったいどういう保存方法で保管していたのでしょうか? 蒐集する者は蒐集作品の保管、維持管理をきちんとしていないと蒐集する資格がありませんね。そのあたりに作品を積み重ねて置いていては蒐集する者たる資格はありません。人の眼につくところに作品を決しておいていてはいけません。


さて次は「ホウボウ」の作品です。

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大日本魚類画集 NO75 ホウボウ 大野麥風画 
紙本淡彩額装 版画→原画? 1939年6月第10回
画サイズ:縦288*横408

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この作品は版画のつもりで購入したのですが、作品には落款と印章のみです。当然のように発刊当時の資料などは一切ありません。

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摺師・彫師の銘がない作品(後摺?)、印章も画集とは別の印章であり、詳細は不明ですが原画の可能性があるかもしれません。原画ならかなり貴重・・・?? 版画か? 肉筆か?? この区別すらつかないくらい精巧です。

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絵に合わせて額、マット、見切縁を選んでいます。これは非常に愉しいのだが、世界堂などの既存の額しか扱わないお店では種類が少ないですね。

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次は「鮎」です。第1号の2回目の発刊作品です。

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大日本魚類画集 NO54 鮎図 大野麥風画 
紙本淡彩額装 版画 1937年9月第2回
画サイズ:縦280*横400 発刊当時のタトウ付

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この作品にも発刊当時のタトウがあります。

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170度摺という回数の摺で、背景などの描写にすぐれている作品です。

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ちなみに一番最初に発刊された作品が「鯛」ですので、馴染みやすく人気のあった魚からの発刊のようです。

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冒頭の写真のように同じ額を使用してマットや見切縁を変えています。各々の作品に合わせて額を誂えていますが、すべての作品を展示するのが愉しみです。

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次は第2号の6作品目の「イシダイ」です。

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大日本魚類画集 NO71 イシダイ 大野麥風画 
紙本淡彩額装 版画 1939年2月第6回(第2号の6) タトウ 説明書付
画サイズ:縦400*横280(版木部分:270*391)

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この作品も発刊当時の資料があります。

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本当に状態の良い作品を探すのは難しい・・・。

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多少のヤケは我慢しても仕方のない状況です。

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次は第4号の作品で「ウミタナゴ」です。

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大日本魚類画集 NO102 ウミタナゴ 大野麥風画 
紙本淡彩額装 版画 1941年5月第9回
画サイズ:縦400*横280(版木部分:270*391) 発刊当時のタトウ付

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第4号以降は500部限定から300部限定となり、作品の入手が難しくなります。

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さらに発刊当時のタトウ付や状態の良い作品はますます難しい蒐集対象の作品群です。

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徐々に紙質、摺の具合も心なしか劣ってきているように感じます。

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社会の情勢が戦争に向かっている兆候がこの作品にも僅かですがうかがえます。

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戦時になっても苦労して発刊され第6号で終えますが、それゆえに逆に貴重な作品群とも言えるのでしょう。

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次は「オイカワ」で第2号の最後の作品です。

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大日本魚類画集 NO77 オイカワ 大野麥風画 
紙本淡彩額装 版画 1939年8月第12回(第2号の12) タトウ 説明書付
画サイズ:縦400*横280(版木部分:270*391)

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こちらも発刊当時の資料が付いてます。

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まだ72種の作品のうち当方で蒐集できたのは20種を超えた程度でしょうか?

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ひと作品に8万円の費用を費やしたとすると??

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お金のことを言い出すと品性がなくなりますね。

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大日本魚類図集の全部の作品はタトウを含めて完全な状態での残存数が少なく蒐集が難しいので、おそらく小生が死ぬまでに大日本魚類図集の全部の作品が揃うことにはならないでしょう・・・・Image may be NSFW.
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