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Channel: 夜噺骨董談義
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津軽塗

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自宅の階段下の納戸にめぼしきものはないかなと物色していたところ、何やら怪しげな紙箱が出てきてきました。母の字で「漆器修理」と書かれた札がついていました。

箱を開けてみると「津軽塗修理」というものと「輪島塗修理」という札が・・・。

紙に包まれた「津軽塗修理」のほうの包装紙を開けてみるといくつかの津軽塗の蓋付碗が出てきました。



本体と蓋があるのですが、数が合いません。どこかに揃いの残りがありはずと思い、今度は主納戸を物色したところ、「30客津軽塗碗」という箱を発見・・。



ただし、全部集めても二十数客にしかなりません。



昭和の初め頃には自宅にて宴席が設けられ、数多く揃いの食器が調達されました。その一部が当家にも遺されている作品が幾つかかあります。その中の漆器のひとつにこの津軽塗の器です。



いわゆるポピュラーは「唐塗」の作品ですが、木の厚みがありよく出来ています。



約半数に小さな傷があり、母が修理に出そうと思っていたものらしいです。弘前に持っていくと修理してくれるらしいのですが・・。

とりあえず郷里から自宅まで宅急便で送り、修理可能かどうかを製作しているところに連絡し確かめようと思います。

古くから御膳や揃いの碗類は家にありました。家業がうまくいかなくなり、借入金の抵当のために実家を去る際に、最後の夜に使いました。その後はそれらを使うことはなく、ここ30年使用していません。懐かしい食器たちです。

茶箪笥に中にはこんな津軽塗の器もありました。



茶を入れる茶器??



昭和初期にはいろんな粋なものが日本人にはあったのですね。



百円ショップは便利ですが、こういう粋なもの、ちょっと値の張りそうなものの需要を衰退させている要因になっていないのかと危惧したりしますね。

漆器は最高の再興のリサイクル食器と言われています。塗り直すと新品のごとくになるようです。思い出の詰まったこの器たち・・、なんとか復活させてたいものです。

夜遅くまでかかって梱包し、補修の見積もりのために昨日弘前まで発送しました。


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