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伝色絵(五彩手)古九谷 瓢形楼閣文面取徳利 

息子は家内に教えてもらったフレンチトーストの作り方を小生に教えたい様子・・。ついでに金づちの小生に水泳教室で習ったことも・・。
そこで休日の日曜はまず朝からフレンチトースト作りから・・。
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息子はモノを作るのが好きらしい。一回の説明であらかた理解しているのには驚き!
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さて、朝食が終わったら家族で市営プールへ。小生に水泳を教えるのが目的らしい・・。さらに午後からはサイエンス教室で電動モーターを作ったようです。しかも前日まではEスポーツの合宿、ともかく遊びには驚くほどタフ! 
さすがに一緒に風呂に入った頃には居眠りし、脱衣所で熟睡。
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さて本作品類は本来は徳利なのであろうが、近年はコロナ禍もあり酒の嗜みを慎んでいる小生にとっては花入に多用しています。
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庭に咲いていた絶滅危惧種のクマガイソウを活けた時の写真です。
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本作品は九谷風ですが、「色絵(五彩手)古九谷」と称してよい作品かどうかは未だに判断がつかずにいますので、本ブログでは「伝」として紹介します。
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伝色絵(五彩手)古九谷 瓢形楼閣文面取徳利 合杉古箱口径約*最大胴幅104*底径*高さ200
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古九谷の発祥の地は大聖寺藩領の九谷村(現在の石川県加賀市)とされ、良質の陶石が発見されたのを機に、藩士の後藤才次郎を有田へ技能の習得に赴かせ、帰藩後の明暦初期(1655年頃)、藩の殖産政策として、始められましたがが、約50年後(18世紀初頭頃)突然廃窯となっています。窯跡は加賀市山中温泉九谷町にあり、1号窯、2号窯と呼ばれる2つの連房式登窯と、19世紀に再興された吉田屋窯の跡が残っています。
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研究が進むにつれて産地は有田であった事、もしくは絵付のみが九谷であろうかという説なども有力視され、現在では「古九谷様式」あるいは「初期色絵」と称されています。いまだに謎が多いとして九谷焼の本場ではこの説を認めない方も多いようです。一時期は絵付け工程まで含めて、すべて有田で行われたとする有田説が有力視されていましたが、発掘調査の結果から、17世紀中期に九谷の地でも色絵磁器が製造されていたのではないか、言い換えると本来の意味での「古九谷焼」が存在したのではないかと考えられています。
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「古九谷様式」と呼ばれる磁器は、青、緑、黄などの濃色を多用した華麗な色使いと大胆で斬新な図柄が特色で、様式からおおまかに祥瑞手、五彩手、青手などに分類されています。
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古九谷の条件は絵が洒脱なこと・・・。
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青手についてはここではさておいて、祥瑞手は、赤の輪郭線を用い、赤、黄、緑などの明るい色調で文様を描いた作品です。代表的な作例として下記の作品を掲載しておきます。古九谷における徳利類は基本的にこの祥瑞手を基本としたデザインの作品が多いようです。
参考作品 東京国立博物館蔵色絵祥瑞手瓢形徳利・染付祥瑞手瓢形徳利古九谷(江戸時代 17世紀)・祥瑞景徳鎮窯(明時代 17世紀)高195*口径18*底径55 高193*口径23*底径54
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一方で五彩手は黒の輪郭線を用い、青、黄、緑、紫などの濃色で文様を描いた作品群です。ところで古九谷においては特筆すべきは、祥瑞手もそうですが、明末から清初めの民窯の色絵(五彩手)の影響が数多く見受けられる点です。
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口縁に施された鉄釉もその影響かもしれません。ま~、模倣作品もこの程度の模倣はきちんとするでしょうね。
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古九谷の絵師は絵の心得があったとされますので、本作品は絵の洒脱さという点では劣るかもしれませんが、南京赤絵、天啓赤絵、五彩手に対する憧れを感じさせる、余白の利いたセンスのよいデザインとなっています。
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初期に比して本作品は釉薬の安定性はだいぶ良さそうなので、時代の少し下がったものかもしれません。
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それにしてもだいぶ使い込んでいた形跡があります。いくつかの揃いであって、その保管によって傷がついているのかもしれません。
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とくに色絵作品では赤い色がはがれやすいようです。
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高台内にはお決まりの「福」の字・・。
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収納されている古杉箱には下記のような書付があります。
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ともかく古九谷、各窯の再興窯、明治期の輸出用などの量産品、その時期からの模倣作品などともかく魑魅魍魎たる古九谷の作品群ですね。
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ともかく愉しみながら一歩ずつ・・。
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ひとつひとつ調べて勉強しながら積み上げていきます。どうも知識ではなくガラクタの山が積み上ったかもしれませんね。
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ただし小生は息子に負けず骨董蒐集にはタフ! ちょっとやそっとの失敗には懲りない・・。

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