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Channel: 夜噺骨董談義
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リメイク 影青唐子刻花碗 宋時代?

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息子に誂えた机・・。「机がなくぞ!「と散らかしていると小生に怒られていますが・・。


「宿題できたか?」というとこの態度・・・。


さて屋根裏にまとめて収納されている「影青」の碗の作品を久しぶりに見てみました。


影青唐子刻花碗 伝宋(北宋?)時代 その8合箱口径175*高さ63*高台径


非常に薄い造りになっています。透けて見そうなくらい薄く、見込み中央部が円形状に小さく絞られ、その周囲が少し汚れているような色合いです。


見込み内をよく見ると吉祥文の唐子が数人彫られていて、その周り全体を唐草文様で埋めています。


釉薬が彫られた溝にたまって濃淡を成し、その濃淡でなんとか文様が確認できる極めて薄い作行きです。かなりの高度の轆轤技術と焼成が必要な製作ですね。


ともかくこの薄さです。近代の模倣作品でも可能で、この模作は数多くありますが、意外に唐子の図柄がはっきりしていて、全体に新品という感じで区別できます。



北宋と南宋では値段が一桁違います。ふっくらした感じが時代の下がった南宋の作で、すっきりしたシャープさがあるのが北宋の作品です。


高台は小さく絞り込まれ、内部に円型の窯道具をあてて焼成している跡が見られます。これは南宋でも北宋でも共通しています。


この手の作品はかなりの数が存在します。遺跡から数多く出土したということも聞いたことがあります。ただ薄い造りゆえ、本作品のように完品で北宋の作行きの作品が遺っているのは数が少なく、おさらく日本だけにしか遺っていなしかもしれません。


似たような作品ではなんでも鑑定団にいくつか出品されていましたが、極めつけは下記の作品でしょう。
参考作品 なんでも鑑定団出品作(2022年7月19日放送)影青刻花碗 宋(北宋)時代評価金額:1000万円
出品者は京都市東山で結婚式や音楽イベントなどの貸会場「パビリオンコート」を営む方で、その建物の前身は明治~昭和半ば頃まで東洋古美術を海外に販売した美術商、山中商会の京都店で、ヘレンケラー、リンドバーグ、ヒッチコックなど外国の著名人が数多く訪れたお店のようです。
美術商は父の代で廃業したようですが、この作品は美術商の頃に仕入れた品。現在は挙式会場の飾り棚に収めお客さんに見せていますが父に言わせると手元にあるということは売れ残り品と言い、詳しいことを話したがらないとか・・。


鑑定結果:神品と呼ぶのにふさわしい品。制作されたのは11世紀後半、北宋時代。薄く伸びやかに広がって碗形を形成している。見込み底面部の円形が小さく絞られているのが特徴。吉祥文の唐子文が彫られていて、全体を唐草文様で埋めている。釉薬が彫刻面にたまって濃淡を作って、そのおかげでようやく文様が確認できる極めて薄い作風。高台を見ると、円型の窯道具をあてて焼成している。これが特徴の一つ。アジア全域に輸出しているので、比較的数多く見ることができるが、これほどすぐれた作風のものはめったに見ない。
この手の作品は数多く市場に出回っていますが、北宋と南宋で大きく評価が違うようです。北宋時代の作品が出来がよく、極端に少ないのです。
*いくらなんでも「1000万円」はないでしょう。いつものことですが、なんでも鑑定団は一桁、間違っていますね。
同様に南宋時代の「影青刻花碗」もなんでも鑑定団に出品されていますので紹介します。
参考資料なんでも鑑定団出品作(2017年10月17日放送)影青刻花碗 宋(南宋)時代評価金額:40万円


鑑定結果:13世紀、中国南宋時代の後期に江西省景徳鎮窯で焼成された青白磁。これより古い12世紀前半までの北宋時代の影青が市場にでれば最低でも500万円、高ければ2000万円。ただ、それは数が少ない。南宋の時代になると大量生産をした。時代がわかるのは、本作品は横から見ると形がはんなりとふっくらしている。また、高台がわりと大きく、すべすべしているところ。北宋時代の青白磁は窯道具の台に乗せて、鞘に入れてひとつずつ焼成するため、高台の裏に窯道具の鉄色の跡がある。本作品の中を見ると、箆か櫛でささっと雲とも水の流れともつかない文様を描いている。勢いが出て、実に良い文様。薄作なので割れてしまうため、依頼品のような状態の良い青白磁が出るのは極めて少ない。
さて、下記は「参考作品 なんでも鑑定団出品作(2022年7月19日放送) 影青刻花碗 宋(北宋)時代」への当方の考察です。
当方では「影青刻花碗 宋(北宋)時代」とされる作品も南宋時代に入るような気がします。「唐子文様」から北宋時代と判断したのでしょうが、北宋時代の作品はもっと高台が小さく、形もふっくらしているよりシャープな形しているように思います。
なおこの手の唐子文様の「影青刻花碗 宋(北宋)時代」と称する模倣作品は数多くありますが、真贋は唐子文様の出来で判断されます。「円型の窯道具をあてて焼成」したように見せることは簡単で、現代では窯の温度が一定管理できるので、薄く焼成するのもたやすくなっています。唐子文様が稚拙であったり、意外にはっきりとした文様の作品は模倣作品と判断していいでしょう。
しかも一時期には発掘が進み、数多くのこの手の碗が出回ったそうです。鑑定団の評価金額は一桁違うようです。
「父に言わせると手元にあるということは売れ残り品と言い、詳しいことを話したがらないとか・・。」という理由は推測するに「当時に高く購入した割には時間経過とともに大量の発掘により値が下がった。」ということではないででしょうか?
ただ南宋、北宋にしても数が限定されていますし、完品で出来の良いものは一時期評価が下がっていますが、これから再度評価されるでしょう。



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