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Channel: 夜噺骨董談義
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軸装の改装 渓流鮎 平福百穂 & 蓬莱山図 篁牛人

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今での投稿に記載のように、手元にある掛け軸において痛んでいた作品を時間をかけて調査し、その結果として改装の必要があると判断した作品は改装しています。
本日は改装した平福百穂と篁牛人の作品の2点の紹介です。


渓流鮎 平福百穂筆絹本淡彩軸装 軸先象牙 共箱  全体サイズ:縦2180*横560 画サイズ:縦1250*横415染み抜き改装必要 
改装*2022年10月 改装 30,000円 多当紙新調 1,000円全体サイズ:縦2003*横557 画サイズ:縦1223*横413
  
表具師さんが絵に似合った軸装としてくれています。


折れやシミが綺麗になっています。


掛け軸は常にメンテが必要ですね。


少なくても50年に一回は必要なのでしょうが、きちんと保管していればその必要もないものですが・・・。

軸先は涼しげなガラスのものを選択しました。


次の作品は篁牛人の作品です。


蓬莱神仙山図 篁牛人筆 昭和30年頃紙本水墨着色軸装 軸先骨 合箱 全体サイズ:横657*縦2075 画サイズ:横470*縦1423
改装*2022年10月 改装(美人図表具)30,000円 多当紙新調 1,000円全体サイズ:縦2007*横605 画サイズ:縦1413*横465
  
この絵を描いた頃の篁牛人はかなりの多作で、地元で絵を売り歩いている時期のようで、作品もそれなりにしか扱われていなかったのでしょう。


この頃の篁牛人の描いた多くの作品が傷んだ状態で見つかっています。


表具し直すとかなり綺麗になりますね。


掛け軸はまず巻き方、桐箱への収納の仕方、保管の湿度管理、飾る場所と時間の徹底さえしていれば、痛むことはありませんが、意外にその取り扱いが粗雑なようです。


一番多いのが掛け軸を立ったまま広げたり、狭い場所で広げる人が多いことです。


汚れたり、シワになったりする恐れのないところで、座ってじっくり広げるのが基本ですね。


骨董店でさえ広げるところがなく、直接壁に掛けるようなところでは不注意で痛めることがあります。一流どころは必ず座って軸を広げたりする場所があるもののようです。


箱の誂えもきちんとしておきます。
  
痛めないようする掛け軸の扱いは覚えておく必要がありますね。まだまだ当方の直しは続く気配です。
















  

















































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