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巧芸画? 峠越図 平福百穂筆 その150

「男の隠れ家 その4」改修工事の打ち合わせで現地に赴いた友人から写真が届きました。今年は雪が多い・・。
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帰省に際して除雪をし、さらには年明けには外部に委託して除雪してもらったいたのですが・・。
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雪国では家を建てる時には大雪を想定しておく必要がありますね。
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どこにどの程度の雪が降るのかは想定外のものもあります。腰壁は汚れてもいいようにとか、換気は水蒸気が多く、白い壁には向いていない、すぐに掃除できるようにしておくとかね。
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いろんな考慮しないとたいへんなことになります。さすがに今回はいい教訓になりました。
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隣地に対する影響度も考慮のひとつですし、除雪するスペースの確保も大切です。近隣との連絡網も必要ですし、このような点を考慮できないニセコの別荘地などはまさしく愚の骨頂・・。
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さて本日紹介する作品ですが、肉筆画ということで入手したのですが、どうも工藝作品の可能性もあります。
平福百穂の作品にはこのような区別のつきにくい工藝作品が多々あります。たには近藤浩一路、川端龍子にも多いのですが、基本的に印章が工藝用のものであり、区別やすいものです。ただ平福百穂はここのところに区別がありません。
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巧芸画? 峠越図 平福百穂筆 その150絹本水墨軸装(軸先陶器)→額装 合箱→黄袋+タトウ 軸全体サイズ:縦1150*横435(額サイズ:横*縦)画サイズ:縦240*横340
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肉眼ではたしかに肉筆に見えます。
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押印されている変形タイプの印章(朱文白印「平福百穂」)は今まで当方では見かけたことのないものです。見たことがないとか資料にない印だらかといって贋作ということではないと思われます。後述するように工芸作品の専用印かも・・???
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生誕120周年に発刊された画集に1933年(昭和8年)に描いた「峠路」(画集NO67)という作品(下記写真作品)が掲載されています。
「淡墨とたっぷり含んだ筆を押し付けて紙を潤して表した、ぽってりした形の樹林の向こうに、丸木橋がかかり、渡ったすぐのところに、断崖に沿った急峻な山道となる。荷を背負った男が、背を屈めるようにして登っていく。岩は淡墨の浸潤と擦筆で描写し、渓流の石に一部胡粉を施している。」と説明があります。
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故郷の秋田県の角館に帰郷するには当時は仙巌峠を徒歩で越えなくてはならなかったのでしょう。この峠を平福百穂が描いた作品が数多く遺っています。本作品も仙巌峠をスケッチのように描いた作品に相違ありません。
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さて本作品は表具の裏面に下記の印があります。これは「工藝品」という事ではないかと思います。
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はてさて拡大鏡でみてもドットが見えず、工芸品かどうかの判別がつきません。
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絹本への印刷作品は平福百穂にはたくさんありますが、これはその中でも判別が難しい・・。
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もし表具裏の印が無ければ、印刷とは疑うことはなかったでしょう。
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今までの工藝作品には滲みや落款などにどこかしらに印刷や版画の兆候があったのですが・・。
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さても作品の見極めは魑魅魍魎たる世界・・・。本作品は捨ててしまうにはどうももったいないという雰囲気・・・。
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そこで額装に仕立ててみました。額はそれこそ打ち捨てられていた古い額です。それこそリサイクル品ですね。
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木目調ですが、薄くした貼りもののようです。これはこれで今だったらプリントですが、実際の木目をスライスしたようです。
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マットを誂えて飾っておくには申し分はありません。もちろん資料にも工藝と解かるようしておきます。昭和初期の頃に肉筆と見間違う巧芸作品はたくさんありますが、とくにこの作品は出来が良い・・・???







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