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Channel: 夜噺骨董談義
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源内焼 その58 三彩菊文皿

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人生は何が起きるかはさっぱり検討がつかないものですが、人生にとって一番大切なものは永遠に変わりはないようです。さてそれは何なのか各々・・。

命(健康)、家族、礼節、お金、仕事、・・・、小生にとっては骨董でないことは確かなようです。団塊の世代以降は人間の価値観が多様化しており答えを出すのは難しくなってきたようで・・。

源内焼 その58 三彩菊文皿
合箱
口径148*高台径*高さ20



「凝った型の多い源内焼の中にこのようなシンプルな作品があるのだろうか?」と思いますが、実用的な器としてシンプルな作品は実際には存在するようです。一見すると源内焼に見えないのですが、これは釉薬の掛けが少ないため、特に緑釉が淡白なためと思われます。よく見ると釉薬が源内焼そのものであり、江戸期の源内焼に相違ないと思われます。



四国には源内焼の流れをもつ焼き物群があり、現在も讃岐焼などは源内焼と混同されているがゆえに、源内焼としては紛らわしい作品が存在するようです。それが源内焼への評価があがってこない要因のひとつではあるようです。前にも述べましたようにさらに再興した作品群があまりにも出来が悪いのも人気を下げている要因のひとつです。



本来の源内焼の気高さを保つにはきちんと源内焼はこのようなものと一線を画す必要があります。精巧な贋作が少ないのはいいことなのですが、技術の劣る作品を含めて源内焼とするにはやめたほうがいいように思います。

そうそう、もうひとつ不自然なのが褐釉・・。このような釉薬は源内焼に存在しますので意匠的に使われたかと思いましたが、これは単なる汚れのようです。洗い落とすとご覧のとおり・・。



緑が濃くなる季節に緑がかった小皿を使うのも愉しみですね。



ところでよき皿立てを揃えるのも蒐集には必要なこと、人の世も同じく。



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