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Channel: 夜噺骨董談義
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倉庫改修&孟宗竹叭々鳥之図 榊原紫峰筆 その2

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先週の木曜日から羽田~岩国~広島~博多~北九州~羽田の出張で各現場や支店に挨拶。出発の飛行機が整備トラブルで飛び立たず、2時間のロス。それでもあちこちで暖かく迎えていただきありがたい訪問となりました。

さて倉庫改修は最終段階?? 週末には仕上げの打ち合わせです。



茶室の天井の押さえ縁・・、木や竹では面白くないということで、やはりアクリルか?



左官工事に入りました。



最終仕上げのパターンは? こて跡の仕上げはわざとらしい?? 藁を入れようと・・。



さて塗りの仕上げ具合は? はたまた襖は?



土間の洗い出しは? 最近の樹脂はつまらない・・。



掛け軸の掛け金物も付きました。周り縁が二重? ま~いいか。こだわりと実用性の境目でのジャッジが難しい。



家具の置き場も寸法どおりかな?



まともに話せる職人が少なくなりましたね。

さて本日は榊原紫峰の大正期の作品かと推察されますが、「叭々鳥」の表情がおもしろい作品です。

孟宗竹叭々鳥之図 榊原紫峰筆
絹本着色軸装 共箱
全体サイズ:縦1950*横560 画サイズ:縦1390*横420



本作品は当方では詳細はよく解りませんが、落款から榊原紫峰の大正期から昭和初期にかけての40歳前後の作と推察されます。

  

写実性には西洋絵画の影響が感じられますが、構図上は、中国絵画からの影響がうかがえます。東洋と西洋、それらのエッセンスを取り入れようとしていた、当時の紫峰の制作意欲がうかがえる作品のように思います。



紫峰は1887年(明治20)京都に生まれ、京都市絵画専門学校で日本画を学び、在学中より文展に入選するなど、早くから頭角を現わしましたが、当時の多くの日本画の旧態然とした作風に飽き足らず、西洋絵画の写実性や桃山期障屏画の装飾性などを研究して新しい日本画を目指していました。



こうした新しい試みは、然し、保守的な当時の文展では容れられず、紫峰はより自由な発表の場を求めて、1918年(大正7)に、絵画専門学校同期の土田麥僊、小野竹喬、村上華岳らと国画創作協会を結成、その展覧会に「青梅」「赤松」「奈良の森」などの意欲作を、また、宋元花鳥画への憧憬を示す「雪柳白鷺図」「蓮」、動物のリアリティーを内面的に深く掘り下げた「獅子」、澄んで高遠な画境を示す「冬朝」などを発表しました。



本作品はこの当時の作と推察されますが、1928年、国画創作協会解散後は、特定の美術団体に属することなく、自然との交感、自然との合一をひたすら求める孤高の生活を守りつづけます。本作品はこの孤高さを「叭々鳥」に込めた紫峰の思いが伝わるような作品です。

途中で割れた孟宗竹は果たして何の象徴であろうか? このような背景の下に作品を鑑賞するといろんな想像ができますね。



紫峰は初期から晩年まで花鳥画一筋の生涯でしたが、最晩年には、古典的水墨画の世界に通じる、ほとんど墨一色による森厳な境地を拓いた孤高の画家です。


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榊原紫峰:明治20年(1887)~昭和46年(1971)京都市中京区に京友禅の染織家の次男として生まれる。明治36年、京都市立美術工芸学校に入学し、竹内栖鳳、山元春挙から伝統的な円山四条派の写生画を学ぶ。42年には新設の京都市立絵画専門学校に編入学し、卒業制作は文展で受賞となる。大正に入ってからは、日本画の革新に情熱を燃やしたが、文展では受け入れられず、土田麦僊らと国画創作協会を結成。その頃、形式よりも内面を追求しはじめ、国展解散以降は自然に深い愛情を表し、清澄にして崇高な画風を創り上げた。晩年は色彩を離れ、水墨画に独自の画境を築いた。

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「叭々鳥」のとぼけた表情がいいですね。「叭々鳥」は中国で吉祥鳥として花鳥図の一主題となっているムクドリ科の鳥ですが、なんどか本ブログに登場していますので、説明は省略します。



こちらは初めてのいろんな味をお試し中です。どんな想像をしているのやら・・。



「オーナーさん、このお味でいかかでしょうか?」、「ん、いいじゃないか。」なんてね。


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