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Channel: 夜噺骨董談義
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五彩牡丹鳳凰文盤

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同僚から郷里へ法事で帰省した際にお土産として和菓子を買ったきてくれました。引越しの準備やら育児で忙しい帰宅後ですが、ちょっと一服・・。

茶碗類はすでに引越し先に運び込んでいるので残っている茶碗を取り出してのお薄です。伊佐崎淳と鯉江良二のお茶碗です。



伊勢崎淳の緋襷茶碗には「これは誰の作品?」だと・・。なかなかいい作行だと思います。



鯉江良二は実に野生的な茶碗ですがこれもいいと思います。

さて本日は俗に言う「明末呉須赤絵」の作品ですが、この手の赤絵の作品は出来不出来があるので要注意です。時代も清朝に入るとつまらないものが多いようです。一応すべて「明末」の作品として売られていますね。本作品は清初にはなるかも知れません。

五彩牡丹鳳凰文盤
(呉須赤絵鳥花文様八寸皿 その2)
古箱入
径248*高台径*高さ41



この手の作品は時代の古いものほど出来がよく、絵付けがのびのびとしています。清朝に入った以降の作品は全体に絵付けがかたく、釉薬や高台などにも味わいが乏しくなります。そのたいはんが清朝以降の作品であり、評価は低いものとなりますが、本作品はまだ明末の頃の作と同等と推察され味わいのあるものとなっています。



形は歪んだもの、虫喰が数多くあるものがいいですね。



絵付けはのびやかなところもいいです。呼称は「呉須赤絵」が正解だと思うのですが、資料によっては「五彩」となっています。「五彩」のほうが格が上??



高台は思いっきり砂が付いているほうがいい。



中国には遺っている作品は皆無で、日本に数多くあるこのような赤絵の作品は今は非常に廉価です。日本人もゲームやアイドル、フィギア、コスプレなどに内容のないものに夢中になり、中国人や韓国人と同様にわびさびの味が解らなくなっているようです。

インターネットで検索すると下記のような作品が掲載されています。

参考作品 
五彩牡丹鳳凰文盤
筑波大学所蔵

製作時代: 明時代 17世紀 
制作地・窯名:漳州窯 呉州赤絵 
銘/箱書き: 箱側面に貼紙;「呉州赤絵/牡丹双鳳中皿」
口径256*高台径142*高さ38



展覧会歴:「筑波大学所蔵 石井コレクション 東洋陶磁の華 —明・清・朝鮮・有田を中心に」

     「加賀赤絵展 魅惑の赤、きらめく金彩」
      展示会場:日本橋高島屋(東京) 高島屋京都店(京都)  松坂屋美術館(名古屋) 小松市立博物館 小松市立本陣記念美術館 小松市立錦窯展示館


参考作品と本作品は極めて近似していますが、揃いもので数多く製作されていますのでよく見かけます。

本ブログにも以前に下記の作品が投稿されています。

呉須赤絵鳥花文様八寸皿古箱入
径261*高台径137*高さ43

これらの作品群は「呉須赤絵」として本ブログでは整理されていますが、京焼などでの模倣品が古くから製作されていますので釉薬などから判別することが肝要です。

貴重な作品??? かくいう小生はカレーライスの皿にいいと思うのですが・・


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