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Channel: 夜噺骨董談義
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韓信之股潜図 倉田松涛筆 その19

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ニッチに飾ったのは影青らしき小皿。



こういう鑑賞のしかたはいいと思うのですが、誰もほめてくれません



さて本日は郷里出身の画家の作品です。画題の「韓信之股潜」については以前に投稿した下記の作品で詳細は記述しましたので説明は省略させていただきます。

韓信之股潜図 野沢如洋筆 その2

野沢如洋は青森出身、倉田松涛は秋田出身の画家です。東北出身の画家が上京して、いつしか立身出世して「今に見ていろ」という思いが絵になったというのは考えすぎかもしれません。

韓信之股潜図 倉田松涛筆
絹本水墨着色軸装 軸先象牙 極箱
全体サイズ:縦2370*横660 画サイズ:縦1390*横500



一気に墨で描く作品の多い倉田松涛にしては珍しく、書き込みの多い作品です。



建物の壁を描くことですっかり画面が二分された斬新な画面となっています。



各々の顔の表情を実によく描ききっています。



この世に生きている限り、このような意地悪をされた経験は誰にでもあるものです。



学校でのいじめに始まり、職場でのパワハラなど年齢を重ねるごとに陰険の度合いは増してくるものです。小生も経験がありますが、最初の付き合いはかえって良好である場合が多いので周囲は気づきにくいので要注意です。



互いに人間の度量が問われることになりますが、一般的には加える側に罪の意識が乏しく加えたという自意識に欠けているのですが、加えられた側は一生忘れません。加える側が度量の低い人物であることが常です。



「韓信(~紀元前196年)は、中国秦末から前漢初期にかけての武将。劉邦の元で数々の戦いに勝利し、劉邦の覇権を決定付けた。」という史実から、手前に置いたのは明末の呉須赤絵の「天下一」・・。



本来この「天下一」の語句は日本での流行語であったらしいですが、この陶磁器の作品についての説明はまた別の機会にしましょう。



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