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Channel: 夜噺骨董談義
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盃考あれこれ その2

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昨夜は大阪からの出張から帰ったのは夜遅く、本日は朝早くから家族で箱根へ・・。

出張や暑いので、週末は体力をつけようと奮発して、先週末には皆でウナギを食べに出かけました。



息子も大喜びです。



帰宅途中でコーヒーを飲もうということになり、ちょっと変わった喫茶店へ・・。



店のご主人とピアノの演奏を控えていた女性の方と話すうちに時間前でしたが、特別にピアノを演奏してくれることになりました。



男の隠れ家の箱から出てきた盃の面々・・。まずは硝子の盃、作者は藤田喬平。オーソドックスな盃ですが、媚びたところがないのはさすがという作品です。

盃 藤田喬平作
共箱 
最大口径60*最大高台径39*高さ47

 

夏の酒器には欠かせない硝子の盃です。底にはサインが通常ありますが、盃類はないものが多いようです。共箱がないと判断がつかなくなりますね。



備前の盃もまた欠かせない作品です。

盃 藤原建作
共箱
口径74*高台径40*高さ45



外側には胡麻釉、内側には緋襷という贅沢な作品です。



備前の酒器で作家作品では藤原雄が著名ですが、これはちょっと一般的かもしれません。



最近は備前の酒器には奇抜な作品が流行していますが、これはまた改革のひとつですから、評価はここでは遠慮します。



次は坪島土平の作品ですが、共箱も無く、銘もありませんがメモ書きからの作者の判断です。「坪島土平」を知っている陶芸ファンは多いと思います。

盃 坪島土平作
箱なし
口径53*底径32*高さ44



坪島土平は、戦時中に大阪から半泥子の窯場の近くに、たまたま疎開してきていたことから半泥子の手伝いをするようになり、ついには半泥子の跡継ぎになった陶芸家です。「土平」という号は、半泥子が付けたもので、本名の苗字の坪島の「坪」の字を左右2つに分けたものらしいです。実際には土の字の右側中央付近に点が付いているのが特徴で、これは土が飛んで付いたことを意味しているそうです。しかし、日本語の文字としては存在しません



盃という小さな器は値段的にも入手しやすいもので、その作家や窯と縁ができるには最適なものかと思います。酒を飲まない方でも食器としてあれこれ使えるものですね。


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