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Channel: 夜噺骨董談義
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明末呉須赤絵鳳凰文七寸皿

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雑な作りが魅力となっている明末の呉須赤絵の皿、もしくは鉢です。本ブログでは何度か投稿されている作品群です。

明末呉須赤絵鳳凰文七寸皿
杉古箱入
全体サイズ:口径230*高台径*高さ



もともとは珍しい作品群ですが、ネットオークションによって、数多くの作品が掘り起こされているように感じます。



ただ、呉須赤絵にも時代によって出来に大きな差があるようです。

明末の作品は虫喰いがあり、粗雑ですが、絵に勢いがあって面白い出来になっています。ただし時代が下がって、清朝期になった頃の作品はきれいに仕上がっていますが、面白味に欠ける作品になっています。

高台が粗雑であること、虫喰いがあること、歪んでいることなどが見分け方です。



この時代の差は大きく、清朝期の作品はとるに足らないもので当方では蒐集対象外です。一般に絵の出来不出来で判別できますが、まず虫喰いのない作品は時代が下がったものと判別してよいようです。

30センチを超える尺皿が魅力的です。下記の作品は以前に紹介した作品の一部です。



もちろん割れやニュウのない作品がベストですが、絵の出来によって捨てがたい出来のものがあります。また赤絵を主体としない青っぽい絵付けの作品にも秀作があります。



形にもバリーションがあるようです。上は宋赤絵?の小碗、下は呉須赤絵の盃台。盃台は珍しい。



呉須赤絵には京焼、犬山焼、作家物など日本で精巧に写された作品もあり、意外に見分けは難しい面もあります。いずれある一定の作品の数が出尽くすと本来の明末呉須赤絵の作品は、また入手困難になる作品群と推察されます。


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