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古九谷再考 青手椿文小皿

鉢に咲いた我が家の椿。

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そこで下記の作品「伝青手古九谷 椿文小皿」(未投稿)を思い起こし、週末ということもあり、気儘に古九谷にちなんだ所蔵の小皿の資料を並べてみました。

伝青手古九谷 椿文小皿
合箱
口径110*高台径*高さ28

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古九谷の第一条件はまずは口縁にある褐色の釉薬の有無らしいです。次に青色をメインとして気泡のようなぶつぶつの有無、これは大きめの作品に顕著なようです。

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虹彩の発色は本作品では裏面の高台内に見られます。ちなみに虹彩の発色があるから即古九谷というわけはありません。

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この作品において特筆すべきなのは高台内の目跡です。

伝世九谷には目跡(窯の中で器同士の溶着を防ぐスペースサーの跡)があるものが多いとのことで、産地の特定における論争でも、伝世九谷にはある目跡が九谷の発掘品にはなかったことから伊万里説が有力になった一因とされています。つまり伝世の古九谷には目跡があるということです。

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たしかに近世の九谷などには目跡は皆無ですが、この目跡の有無がどのように時代の判別に影響するのかは小生には詳しくはわかりません。ただ検証のためには面白い作品であろうことには相違ないと思います。

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古九谷絡みの小さな作品では、下記の作品らがすでに本ブログにて紹介されています。

豆皿 伝再興九谷吉田屋 
割補修有
口径115*高さ25

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伝色絵古九谷 吉田屋角皿
古箱入 
横幅140*短径105*高さ25

色絵九谷はさらに難しい・・・Image may be NSFW.
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 仏壇の蝋燭用の置き皿に使っています。

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伝古九谷青手 輪花草花文中皿 四客揃
合箱
口径140*高台径*高さ42

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こちらは時代が新しそうなので食器棚に置いて普段使いです。

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なにはともあれ、古九谷は素人では手を出せない分野のようで、専門家でも明治期初期の作品と古九谷、再興九谷の見分けは難しいようです。コツさえわかれば意外に簡単であるという御仁もおられますが・・。

古九谷、鍋島、古伊万里は素人では見分けのつかない贋作の渦巻く世界、ちょっとつだけまみ食いする程度にしておくのが無難なようです。ただし九谷類は小生の蒐集対象ではないのですが興味は尽きませんね。

美人と同じ、観ている分には愉しいが、付き合うとろくなことにならない。じっくりと見ていきたい再興九谷、古九谷の作品ですImage may be NSFW.
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