福田豊四郎の作品がそろそろ百作品になろうとしています。まだまだ不十分ですが製作年代毎、画題毎にだいたいの作品は揃ってきたので、これからは優品の絞っての蒐集の段階に入ろうと思っています。
本日紹介する作品は福田豊四郎の作品としては大きな作品(F25号)で、福田豊四郎の戦前の頃の代表作といってよい作品だと思います。
月と小魚 福田豊四郎筆 その88
絹本着色額装 黄袋タトウ入
全体サイズ:横1085*縦895 画サイズ:横830*縦640 F25号
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インターネットオークションで3万円ほどでの入手です。落款から真作と判断されますが、印章は見慣れない印章です。ただ戦前は多種の印章を用いており、これによって贋作と判断するのは早計です。
*この記事の下原稿を作成後に、郷里の馴染みの骨董店(福田豊四郎を専門に取り扱うお店)でこの作品の話をしたら、「25号の大きさの作品は展覧会の出品作の可能性がある、」と言い出し調べてくれました。その時の下記の画集(昭和16年発刊)をすぐに取り出しました。
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その中に掲載されているまさにその作品が本作品でした。
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昭和11年5月の描かれた作品のようです。この画集から題名が「月と小魚」と判明し、題名から作品上部の丸いのは月を表したものだと判明しました。
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この作品と同じ画題で描いた作品は本ブログで投稿されています。「福田豊四郎 その53」として投稿された「水藻の花」です。落款からほぼ同年代の作品と推察されますが、印章から察すると昭和13年頃の作か?
水藻の花 福田豊四郎筆
紙本水墨淡彩軸装 軸先象牙 共箱二重箱入
全体サイズ:横663*縦1418 画サイズ:横513*縦405
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こちらの作品は箱書きがありが、箱書きは戦後になってからのものです。このような制作年代の判断は知識は経験を積むと自然に身に付くものですが、これも福田豊四郎の所蔵作品が大小含めて100点に届くようになってきた経緯によるものです。
「水藻の花(右)」と「月と小魚左)」の落款の比較は下記のとおりです。ちょっと違いがあるように見えますが、その他の作品の落款にはもっと近似したものがあります。もちろんともに真作です。
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なお以前に「なんでも鑑定団」に「馬」を描いた福田豊四郎の屏風の作品が郷里のコレクターから出品され、贋作と判断されましたがこ「の作品は真作ではないか。」という見解が郷里にはあります。
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*現在は矢立峠にあるリフォームされた日景温泉の旅館に展示されているかもしれません。
小生としてはこの作品は戦後の抽象的に描く晩年の作なので、「なんでも鑑定団」の判断にも一理あるようにも思えますが、作品そのものを観ていないので判断がつきません。
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共シールもない、印章も珍しい作品、これを出来と落款から真作と判断して入手。(後日の入手の画集と照らし合わせると印章も落款と画集と一致しています。)
いくら安いとはいえ(おそらく高くても購入したでしょう。)このような判断ができるのは日頃から積極的に入手に前向きな結果だと思います。知識が先行して、贋作を恐れて尻込みするとこのような購入はあり得ないことです。そのような蒐集家が一般的になりつつありますが・・・。
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大きさもあり見ごたえのする作品です。福田豊四郎の作品は戦後の抽象的な作品が好きな方と戦前のノスタルジック色の強い絵が好きな方とに二分されるようですが、この作品は戦前のノスタルジックな画風の強い時期の作品に属するものです。
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有名な「富士の裾野の柿田川にあるミシマバイカモ」を描いた作品かもしれません。そのような記録は見当たらないのですが、この当時から富士をよく描いていたのでその可能性は高いと思います。
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清い清流に故郷を思い馳せたのではないのでしょうか? 飾って観ていると子供の頃に郷里の清流で遊んでいたのを思い出します。
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偶然にも先月は柿田川を見に行ってきましたので、これも何かの縁なのでしょう。
*郷里の骨董店のご主人はこの作品が3万円?とびっくりしており、「いい買い物しましたね。」と掲載されている画集をくれると言い出し、さらに「そのような得な買い物をなさったたのなら、こちらの福田豊四郎の作品を安くしておきますからお買いなさい。」という状況になり、ひと作品を買う羽目になりました。その作品は16万円なり・・、本作品の買い物が安くついたか高くついたか・・??、骨董の蒐集は魑魅魍魎![]()
購入した作品の紹介はまたいずれ・・。兎を描いた作品です。
本日紹介する作品は福田豊四郎の作品としては大きな作品(F25号)で、福田豊四郎の戦前の頃の代表作といってよい作品だと思います。
月と小魚 福田豊四郎筆 その88
絹本着色額装 黄袋タトウ入
全体サイズ:横1085*縦895 画サイズ:横830*縦640 F25号

インターネットオークションで3万円ほどでの入手です。落款から真作と判断されますが、印章は見慣れない印章です。ただ戦前は多種の印章を用いており、これによって贋作と判断するのは早計です。
*この記事の下原稿を作成後に、郷里の馴染みの骨董店(福田豊四郎を専門に取り扱うお店)でこの作品の話をしたら、「25号の大きさの作品は展覧会の出品作の可能性がある、」と言い出し調べてくれました。その時の下記の画集(昭和16年発刊)をすぐに取り出しました。

その中に掲載されているまさにその作品が本作品でした。

昭和11年5月の描かれた作品のようです。この画集から題名が「月と小魚」と判明し、題名から作品上部の丸いのは月を表したものだと判明しました。

この作品と同じ画題で描いた作品は本ブログで投稿されています。「福田豊四郎 その53」として投稿された「水藻の花」です。落款からほぼ同年代の作品と推察されますが、印章から察すると昭和13年頃の作か?
水藻の花 福田豊四郎筆
紙本水墨淡彩軸装 軸先象牙 共箱二重箱入
全体サイズ:横663*縦1418 画サイズ:横513*縦405

こちらの作品は箱書きがありが、箱書きは戦後になってからのものです。このような制作年代の判断は知識は経験を積むと自然に身に付くものですが、これも福田豊四郎の所蔵作品が大小含めて100点に届くようになってきた経緯によるものです。
「水藻の花(右)」と「月と小魚左)」の落款の比較は下記のとおりです。ちょっと違いがあるように見えますが、その他の作品の落款にはもっと近似したものがあります。もちろんともに真作です。


なお以前に「なんでも鑑定団」に「馬」を描いた福田豊四郎の屏風の作品が郷里のコレクターから出品され、贋作と判断されましたがこ「の作品は真作ではないか。」という見解が郷里にはあります。

*現在は矢立峠にあるリフォームされた日景温泉の旅館に展示されているかもしれません。
小生としてはこの作品は戦後の抽象的に描く晩年の作なので、「なんでも鑑定団」の判断にも一理あるようにも思えますが、作品そのものを観ていないので判断がつきません。

共シールもない、印章も珍しい作品、これを出来と落款から真作と判断して入手。(後日の入手の画集と照らし合わせると印章も落款と画集と一致しています。)
いくら安いとはいえ(おそらく高くても購入したでしょう。)このような判断ができるのは日頃から積極的に入手に前向きな結果だと思います。知識が先行して、贋作を恐れて尻込みするとこのような購入はあり得ないことです。そのような蒐集家が一般的になりつつありますが・・・。

大きさもあり見ごたえのする作品です。福田豊四郎の作品は戦後の抽象的な作品が好きな方と戦前のノスタルジック色の強い絵が好きな方とに二分されるようですが、この作品は戦前のノスタルジックな画風の強い時期の作品に属するものです。

有名な「富士の裾野の柿田川にあるミシマバイカモ」を描いた作品かもしれません。そのような記録は見当たらないのですが、この当時から富士をよく描いていたのでその可能性は高いと思います。

清い清流に故郷を思い馳せたのではないのでしょうか? 飾って観ていると子供の頃に郷里の清流で遊んでいたのを思い出します。

偶然にも先月は柿田川を見に行ってきましたので、これも何かの縁なのでしょう。
*郷里の骨董店のご主人はこの作品が3万円?とびっくりしており、「いい買い物しましたね。」と掲載されている画集をくれると言い出し、さらに「そのような得な買い物をなさったたのなら、こちらの福田豊四郎の作品を安くしておきますからお買いなさい。」という状況になり、ひと作品を買う羽目になりました。その作品は16万円なり・・、本作品の買い物が安くついたか高くついたか・・??、骨董の蒐集は魑魅魍魎

購入した作品の紹介はまたいずれ・・。兎を描いた作品です。