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Channel: 夜噺骨董談義
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贋作考 海辺 平福百穂筆

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さらに催し会場で息子が体験したのがタイル張りです。



パターン化した作り方が多いする子供らの中で息子は行き当たりばったりでどんどん張っていきます。さて、職人さんに目地詰めしてもらってその場でほぼ完成です。計画性がないのが幸いしたのか、これが「意外にいいじゃん」



さて画家の印章の種類というのは多いものです。一番多いのは竹内栖鳳で200種以上ですが、一般には画家一人につき20種くらいはあるものと覚悟しておく必要があり、そのすべてが整理されている書物はおそらく皆無です。

あるようで全くない・・・。有名画家ごとにはありますが、それでも一部不完全なものであったり、印章の大きさまで揃えてあるのはプロ以外にはまずないと思っていいでしょう。

贋作考 海辺 伝平福百穂筆
紙本水墨淡彩軸装 軸先象牙 共箱 
全体サイズ:縦2230*横465 画サイズ:縦1340*横330

 

画の雰囲気は平福百穂そのもの・・。



贋作とい迷路は自ら嵌るもの、中途半端な作品を真作と判断すると同じような作行も真作とせざる得なくなるので慎重な判断が必要です。それより怖いのは真作を贋作と判断すること、これほど罪なことはない。



この作品の印章がまだ確認できておらず、共箱ですが一応は贋作と分類せざる得ない作品だと思っています。作行も弱い・・。落款はいい、一概に贋作として割り切れない点も多々あります。やはり中途半端ながら分類は真贋不詳か? 難しい・・・

こういう作品は基本的に入手しないほうが無難なのでしょうが、こういう作品を契機に新たに調べることも多くなるのも事実です。

  

平福百穂の稚拙な贋作は非常に解りやすいのですが、一応の画力のある贋作は難しくなります。息子のように行き当たりばったりの勝負が一番か・・・・

郷里の画家で平福父子の贋作にはそれほど難しくないものと極端に難しいものとありますが、それゆえに筋の良い作品に出会うとほっとすることがあります。

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