本日は彩色された木造の作で平櫛田中の作品の五作品目の紹介となります。
気楽坊 伝平櫛田中作 その5
共箱
高さ445*幅448*奥行240
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「気楽坊」とは、後水尾天皇が常にそばにおいて愛玩されたと伝えられる指人形にちなみます。
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後水尾天皇は寛永四年(1627年)、紫衣事件を不満に思い退位を決意、のち四代にわたって院政をしきます。気楽坊と名づけたのは、「世の中は気楽に暮せ何ごとも思へば思ふ思はねばこそ」という御製の歌意によって作られたことによります。
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指人形の作品は近衛家に伝わり、現在は陽明文庫に所蔵されています。平櫛田中が制作した気楽坊は恰好や彩色に様々な変化を加えて数多く制作したようです。
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共箱の箱書からは昭和41年(1971年)頃、百歳の作と推察されます。
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この彩色が平野富山(敬吉)によるものかどうかは不明ですが、彩色の出来からや年代からその可能性が高い作品です。
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着ているものの質感まで表現したという平野富山の技のすごさ・・・。
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平櫛田中作の「気楽坊」は数多く作られていますが、このだけ大きい作品は当方では初めてです。
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100歳の頃の作とは思えない出来ですし、隙の無い出来は見事です。
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本作品は他の比べて大きさはとても大きく、他の同題の作品で恰好や色彩が似ている作品には有名な下記の作品があります。
参考作品:小平市平櫛田中彫刻美術館所蔵
気楽坊(きらくぼう)平櫛田中作 89歳
1961(S36)年 木彫 高19.5cm
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当方で所蔵作品として紹介した幾つかの平櫛田中の作品で100歳にて作ったと思われる作品には下記の作品があります。
聖観音 伝平櫛田中作 その2
共箱
高さ327*幅113*奥行115
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ともかく収納は傷つかないようにしておきましょう。
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このよな繊細な作品の保存には細心の注意が必要ですし、カビによるシミなどの発生も出ないように高湿に注意し、また湿度が低いのも木彫が割れてきますので、温湿度の管理が徹底された空調管理が保存に必要です。
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なお最近の「なんでも鑑定団」に平野富山(敬吉)による木彫彩色の作品が出品されていましたので紹介します。
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参考作品
孫
2019年9月17日「なんでも鑑定団」出品作
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なんでも鑑定団の評 評価金額250万円
珍品。富山にしては珍しいモチーフ。依頼品は戦争末期、昭和19年の作品だが、戦時体制を賛美するような作品ではなく、純粋に祖父と孫の純愛をモチーフとしていて、日本彫刻史の中でも珍しい。昭和7、8年から40年代にかけては敬吉という号を使っている。作品の祖父の方はデフォルメされている。指なども角ばっていて、平櫛田中が戦前作っていた作風が映っている。富山は官展や戦後の日展に出品している作品は斎藤素巖ゆずりのブロンズ像で、写生味が勝っている日展調だが、その雰囲気が孫の方にある。孫と祖父で作風を使い分けながら融合している。
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作品としては彩色がまだ稚拙であるし、カビによるシミも発生している作品ですが、鑑定評価金額は驚きの250万円・・Image may be NSFW.
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めずららしい・・・???、珍品ということなのでしょう。同じ彫刻作品をいくつも制作した平野富山ですが、さすがに残存数がこれだけしかないというのが評価金額に反映されたものと推察されます。
気楽坊 伝平櫛田中作 その5
共箱
高さ445*幅448*奥行240
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「気楽坊」とは、後水尾天皇が常にそばにおいて愛玩されたと伝えられる指人形にちなみます。
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後水尾天皇は寛永四年(1627年)、紫衣事件を不満に思い退位を決意、のち四代にわたって院政をしきます。気楽坊と名づけたのは、「世の中は気楽に暮せ何ごとも思へば思ふ思はねばこそ」という御製の歌意によって作られたことによります。
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指人形の作品は近衛家に伝わり、現在は陽明文庫に所蔵されています。平櫛田中が制作した気楽坊は恰好や彩色に様々な変化を加えて数多く制作したようです。
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共箱の箱書からは昭和41年(1971年)頃、百歳の作と推察されます。
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この彩色が平野富山(敬吉)によるものかどうかは不明ですが、彩色の出来からや年代からその可能性が高い作品です。
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着ているものの質感まで表現したという平野富山の技のすごさ・・・。
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平櫛田中作の「気楽坊」は数多く作られていますが、このだけ大きい作品は当方では初めてです。
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100歳の頃の作とは思えない出来ですし、隙の無い出来は見事です。
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本作品は他の比べて大きさはとても大きく、他の同題の作品で恰好や色彩が似ている作品には有名な下記の作品があります。
参考作品:小平市平櫛田中彫刻美術館所蔵
気楽坊(きらくぼう)平櫛田中作 89歳
1961(S36)年 木彫 高19.5cm
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当方で所蔵作品として紹介した幾つかの平櫛田中の作品で100歳にて作ったと思われる作品には下記の作品があります。
聖観音 伝平櫛田中作 その2
共箱
高さ327*幅113*奥行115
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ともかく収納は傷つかないようにしておきましょう。
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このよな繊細な作品の保存には細心の注意が必要ですし、カビによるシミなどの発生も出ないように高湿に注意し、また湿度が低いのも木彫が割れてきますので、温湿度の管理が徹底された空調管理が保存に必要です。
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なお最近の「なんでも鑑定団」に平野富山(敬吉)による木彫彩色の作品が出品されていましたので紹介します。
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参考作品
孫
2019年9月17日「なんでも鑑定団」出品作
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なんでも鑑定団の評 評価金額250万円
珍品。富山にしては珍しいモチーフ。依頼品は戦争末期、昭和19年の作品だが、戦時体制を賛美するような作品ではなく、純粋に祖父と孫の純愛をモチーフとしていて、日本彫刻史の中でも珍しい。昭和7、8年から40年代にかけては敬吉という号を使っている。作品の祖父の方はデフォルメされている。指なども角ばっていて、平櫛田中が戦前作っていた作風が映っている。富山は官展や戦後の日展に出品している作品は斎藤素巖ゆずりのブロンズ像で、写生味が勝っている日展調だが、その雰囲気が孫の方にある。孫と祖父で作風を使い分けながら融合している。
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作品としては彩色がまだ稚拙であるし、カビによるシミも発生している作品ですが、鑑定評価金額は驚きの250万円・・Image may be NSFW.
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めずららしい・・・???、珍品ということなのでしょう。同じ彫刻作品をいくつも制作した平野富山ですが、さすがに残存数がこれだけしかないというのが評価金額に反映されたものと推察されます。