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Channel: 夜噺骨董談義
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水墨梅図 その2 天龍道人筆 その21

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日本の伝統文化がどんどんなくなっていくことを危惧しているのは私だけでしょうか? 

本ブログで取り上げた掛け軸などの骨董に関するものだけでなく、たとえば布団、座布団などどいった身近のものもどんどん縁遠くなっています。これは少子高齢化も無関係ではないし、地方都市の衰退とも関係があるように思います。

御膳などもそう・・。そういうものが蔵や納戸にあって、人数の多い家族、親戚皆で使っていたものです。これは単に時代の流れとは言えないように思いますし、大切なものを置き去りにしているような気がします。

安倍首相が「地方都市の創生」と「少子高齢化対策」を最大のテーマとして掲げたようですが、その狙いの真意は別として、最大のテーマとして掲げたことは大いに評価でき、私も賛同します。とくに「少子高齢化対策」は早急に具体的な政策が必要です。総論賛成、各論反対という状況を打破しなくてはいけません。「地方都市の創生」もそうです。TPPの前にやるべきでしょう。


本日の作品は天龍道人です。

天龍道人といえば「葡萄図」と言うのが通念ですが、天龍道人の奥深いところは「葡萄図」以外にも優れた作品や興味深い作品があるところです。人間、いろいろと引き出しの多いことは魅力的なところが多いようです。仕事人間ほどつまらないものはないですよ。ゴルフ、旅行・・、いかにもありきたりですね。日本の伝統文化のひとつでも趣味に加えてみたらいかがでしょうか?
たとえば漆工芸、陶芸、書道、茶道、表具師・・・、とてつもなく面白いように思います。

とにもかくにもついつい天龍道人の作品があると、安いこともあって購入してしまいます。

水墨梅図 その2 天龍道人筆 その21
紙本水墨 軸先木製 合箱
全体サイズ:縦1800*横640 画サイズ:縦1290*横562



制作当時のままの紙表具のようの思います。雨漏りのようなシミがあります。このような表具上部の沁みは古い作品にはよくあります。どうも床の間は建物の配置上、雨漏りがしやかった??



掛け軸に多いトラブルは幾つかあります。

シワ・・これは保存状態が悪いこと、掛け軸の巻き方に問題があることによります。箱の大きさが合っていないこともにも起因するようです。

シミ・・・湿気が原因です。保存状態の湿度に問題がありますし、湿気を含んだまま箱にしまってもいけません。




破れ・・・これは掛け軸を落としたり、引っ張ったりすることによります。



焼け・・・掛け軸を連続で飾るのはひと月が限界と言われています。長く続けて飾ってはいけません。安宿の泊まると廊下などに飾りっぱなしの絵があることがよくありますね。



表具の浮き・・・表具のやり直しが必要です。表具の技能が悪いこともありますが、自然の材料糊で表具してるとある程度は止む得ないことです。

だいたい20年以上経過するとなんらかの問題が出てくる可能性があるようです。大切な作品は額装にするように勧める表具師が多いようですが、掛け軸の表具もまた無くなっていく大切な日本の伝統技能のように思いますが、大切にしたいですね。




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