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Channel: 夜噺骨董談義
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お気に入りの作品 墨竹叭々鳥図 榊原紫峰筆

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今週の月曜日は息子の土曜日の代休日・・。登山に詳しい小生を除いた家族で登山に出掛けたらしい・・。



市内で一番高い山? 標高300メートル程度・・、小生が学生時代の登山と一桁違う・・ それでも息子は達成感に浸っているようでした。スマホで「おばあちゃんの面倒も見るんだよ!」と伝えたら「了解!!」だと・・。返事だけはいつもいい・・



後で聞いたら膝の悪い祖母の面倒をちゃんとみていたらしい。「おばあちゃん、ここ通りやすいよ!」とか・・。



無事に下山したようです。登山は下山のほうが危険、そしてトップが大切 

息子は12月末の誕生日には欲しいものがあるらしく、お手伝いやらの良き行いのポイントが5000ポイントまで貯まらないと買えない約束になっていて、今回の膝の悪い祖母の面倒をみた?ことに対しての「ポイント幾つ?」と早速連絡がありました。教育上いいのやら悪いのやら悩むところですが、本人は小生に言えずに祖母に言わせるあたりがかわいい・・・。



さて多少痛んだ作品でも気に入ったなら廉価で入手できるので食指が動きます。資金力のない当方としては好都合なのですが、修復するのにもそれなりに費用がかかるのでどちらが得かはその都度の購入金額によって様々です。



*手前は新垣栄三郎の赤絵壺です。

本日紹介する作品もまた軸先がなく、表具の折れなどの痛みもひどいのでさすがにこのままでは飾るに飾れない作品でした。しばらく放置していたのですが、整理の際に思い切って表具をし直しました。

*このような痛みの作品は当方に数多くあります

墨竹叭々鳥図 榊原紫峰筆
紙本水墨軸装 軸先木製 共箱+誂タトウ
全体サイズ:縦1450*横455 画サイズ:縦270*横235



共箱もあり、しっかりした作品です。手前は魯山人作の備前手持桶です。

 

大きさは色紙の大きさなので色紙に描かれた作品を表具したのかもしれません。



表具はほぼ表具師に任せています。



古くから水墨画の題材として描かれる「叭々鳥」を描いた作品ですが、本作品は梢に叭々鳥が止まり、羽を休める姿を描き、静寂な感じを水墨の濃淡のみで表すなど絶妙な筆致で描かれている作品です。



榊原紫峰の晩年は色彩を離れ、水墨画に独自の画境を築いていますが、小点の作品ながらその画趣を伝える佳作と言えるでしょう。榊原紫峰が描いた「叭々鳥」の作品は多くあるようです。

*手前は李朝花入。

当方には他に榊原紫峰が描いた「叭々鳥」については下記の作品もあります。

孟宗叭々鳥之図 榊原紫峰筆
絹本着色軸装 軸先象牙 共箱
全体サイズ:縦1950*横560 画サイズ:縦1390*横420

 

本日の作品より若い頃の作品だと思われます。ところで息子の登山した山にはまず叭々鳥はいなかったでしょう。

*ただ「日本でも輸入され、籠抜けした個体が目撃され」ているという記録や台湾からの「迷い鳥」ということもありうるそうです。基本的には中国、アジア南部に生息するムクドリの仲間ですね。日本では中国古画に多く描かれていることから古くから画題にされています。若冲も探幽もしかりですが、その表情がおもしろいことも画題に取り上げられる理由のひとつでしょう。



どちらの作品が好みかは意見の分かれるところでしょうが、本日の作品のような小点の作品は茶室などの床に飾って置くと愉しいですね。作品には各々飾るにふさわしい場というものがあるようです。額装の絵などを壁に所狭しとばかりにたくさん飾る方がいますが、閉口してしまいますね。作品を飾るのは少ないほうがいい・・・・

そういえばテレビドラマの「相棒」で立派な座敷に似つかわしくない掛け軸が飾られていましたね。NHKでは決してしない不用意な小道具・・・。そういえばドラマの内容もNHKに比べて民放は数段劣っていると感じるのは小生だけではないでしょう。




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