蒐集してきた作品の整理が思いのほか時間と労力、費用を費やすことになりここまでに至りましたが、未整理の作品について残すは掛け軸だけとなりました。その掛け軸のメンテについても峠を越してきました。
未整理の掛け軸類については保存箱もなく、表具もされいない作品や表具が痛んでいる作品をきちんとメンテするかどうするかという判断の必要な作品が残されています。そのような作品を展示室にあらためて飾って処置方法を判断していますが、最近のその例が下記の作品です。当方で蒐集対象としている天龍道人の作品です。
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水墨梅図 天龍道人筆 80歳頃
紙本水墨 軸先木製 誂箱
全体サイズ:縦1800*横640 画サイズ:縦1290*横562
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「葡萄図」で著名な天龍道人が描いた珍しい「水墨梅図」です。以前は骨董店やインターネットオークションでもたくさん出品されていた天龍道人の作品は、蒐集開始当時は廉価で多くの作品が入手できました。インターネットオークションの普及により、襖から剥がされた作品、放置され状態の悪い作品が数多く出品されました。
しかし現在は蒐集対象となるまともな作品は皆無の状態です。これは当方の蒐集対象である蓑虫山人も同じですね。インターネットオークションの普及により市場に作品が不足し、出回らなくなったのでしょう。これは今後もあり得ることで、インターネットオークション上にいい作品がなくなる兆候かもしれません。
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水墨画の梅の作品は数多くありますが、この作品は当方のお気に入りの作で、家内も同様のようです。
作品はかなりヤケがありますが、ほぼ完全な状態です。当時のままの汚れがある紙表具ですが、この当時の表具を尊重してこまま改装せずに遺すことも選択肢のひとつです。改装するかどうか迷っています。
*保存箱もない状態ですので、保存箱は誂えることにします。
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さて本日紹介する作品は源内焼ですが、この作品は大きい源内焼の器の日本地図の作品から方位盤と緯度を含めて部分的に抜き出したような作品です。江戸期の源内焼の図集にはこの大きさの地図の文様の作品は掲載されていないので源内焼か否かを含めて詳細は不明です。
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氏素性の解らぬ作品 源内焼 その131 二彩日本地図脚付角鉢
合箱
幅190*奥行190*高さ25
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なお地名は簡略化されほとんどカタカナ文字はなく、「日本」と「小琉球」・「大琉球」の漢字のみが残っているようです。
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源内焼では代表的な作品である30センチを超える大きい器の日本地図の作品から方位盤と緯度を含めて部分的に抜き出したような作品です。
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ただし口縁の部分はほぼ大型の作品と同じ文様が遺されている。
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脚は江戸期の作品によく見かける貝の形を成しています。
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大型の作品以外に西日本を図柄にした簡略化された小型の作品として作られた可能性があります。
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釉薬は黄釉と緑釉の二彩であり、型は鮮明ではないので、源内焼の晩期の作と思われます。
箱にある印の詳細は不明です。
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大型の作品の文様は「平賀源内のまなざし 源内焼」(五島美術館出版)の表紙にも採用されています。
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ともかく江戸期の源内焼において世界地図の作品とともに代表的な作例ですが、大型の作品は非常に残存数の少ない貴重な作品です。
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参考作品
緑釉日本地図脚付角鉢
「平賀源内のまなざし 源内焼」(五島美術館出版)掲載作品NO12
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三彩から単彩の緑釉の作品が存在します。
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さて、このような西日本をメインの文様として簡略化された作品が存在するのかは当方では解りかねる作品です。再興の源内焼は近代まで続けられていますが、ここまで精密な再興作品はないと思いますが・・。
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日本地図の作品はこの時代には各地を旅行したり、知識を売るために知識人から重宝された様子がうかがえます。
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作りからは江戸期の作品に相違ないものと判断されますが、かなりの珍品のようです。
未整理の掛け軸類については保存箱もなく、表具もされいない作品や表具が痛んでいる作品をきちんとメンテするかどうするかという判断の必要な作品が残されています。そのような作品を展示室にあらためて飾って処置方法を判断していますが、最近のその例が下記の作品です。当方で蒐集対象としている天龍道人の作品です。
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水墨梅図 天龍道人筆 80歳頃
紙本水墨 軸先木製 誂箱
全体サイズ:縦1800*横640 画サイズ:縦1290*横562
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「葡萄図」で著名な天龍道人が描いた珍しい「水墨梅図」です。以前は骨董店やインターネットオークションでもたくさん出品されていた天龍道人の作品は、蒐集開始当時は廉価で多くの作品が入手できました。インターネットオークションの普及により、襖から剥がされた作品、放置され状態の悪い作品が数多く出品されました。
しかし現在は蒐集対象となるまともな作品は皆無の状態です。これは当方の蒐集対象である蓑虫山人も同じですね。インターネットオークションの普及により市場に作品が不足し、出回らなくなったのでしょう。これは今後もあり得ることで、インターネットオークション上にいい作品がなくなる兆候かもしれません。
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水墨画の梅の作品は数多くありますが、この作品は当方のお気に入りの作で、家内も同様のようです。
作品はかなりヤケがありますが、ほぼ完全な状態です。当時のままの汚れがある紙表具ですが、この当時の表具を尊重してこまま改装せずに遺すことも選択肢のひとつです。改装するかどうか迷っています。
*保存箱もない状態ですので、保存箱は誂えることにします。
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さて本日紹介する作品は源内焼ですが、この作品は大きい源内焼の器の日本地図の作品から方位盤と緯度を含めて部分的に抜き出したような作品です。江戸期の源内焼の図集にはこの大きさの地図の文様の作品は掲載されていないので源内焼か否かを含めて詳細は不明です。
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氏素性の解らぬ作品 源内焼 その131 二彩日本地図脚付角鉢
合箱
幅190*奥行190*高さ25
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なお地名は簡略化されほとんどカタカナ文字はなく、「日本」と「小琉球」・「大琉球」の漢字のみが残っているようです。
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源内焼では代表的な作品である30センチを超える大きい器の日本地図の作品から方位盤と緯度を含めて部分的に抜き出したような作品です。
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ただし口縁の部分はほぼ大型の作品と同じ文様が遺されている。
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脚は江戸期の作品によく見かける貝の形を成しています。
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大型の作品以外に西日本を図柄にした簡略化された小型の作品として作られた可能性があります。
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釉薬は黄釉と緑釉の二彩であり、型は鮮明ではないので、源内焼の晩期の作と思われます。
箱にある印の詳細は不明です。
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大型の作品の文様は「平賀源内のまなざし 源内焼」(五島美術館出版)の表紙にも採用されています。
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ともかく江戸期の源内焼において世界地図の作品とともに代表的な作例ですが、大型の作品は非常に残存数の少ない貴重な作品です。
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参考作品
緑釉日本地図脚付角鉢
「平賀源内のまなざし 源内焼」(五島美術館出版)掲載作品NO12
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三彩から単彩の緑釉の作品が存在します。
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さて、このような西日本をメインの文様として簡略化された作品が存在するのかは当方では解りかねる作品です。再興の源内焼は近代まで続けられていますが、ここまで精密な再興作品はないと思いますが・・。
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日本地図の作品はこの時代には各地を旅行したり、知識を売るために知識人から重宝された様子がうかがえます。
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作りからは江戸期の作品に相違ないものと判断されますが、かなりの珍品のようです。