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疑わしき作品(氏素性の解らぬ) 倣柿右衛門手 色絵馬像置物 

5月の連休は帰郷、景色はすべて春爛漫・・・。田ではそろそろ田植えの準備に入り始めています。
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男の隠れ家を訪問し、義父の命日には亡くなった妻の墓と一緒に墓参り。今年の豪雪で墓の裏の小屋が無くなり、いっぺんに墓の後ろが広くなりました。
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今年は何年かぶりに帰省する人が多いのでしょうか、母の墓参りでも多くの墓に訪れた人の気配がありました。
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男の隠れ家はきれいに庭の手入れがされていました。
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コロナ禍もあり、焼香と刀剣の手入れをしてすぐに退散・・。
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今度訪れた際ににはのんびりと食事でもという約束をしましたが・・。
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さて本日はとても大きな作品の紹介です。おそらくは景徳鎮か欧州窯の古伊万里の写しかな・・・・。
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疑わしき(氏素性の解らぬ)作品 倣柿右衛門手 色絵馬像置物 平凡社出版「日本陶器体系 20」 図録NO81&82同型作品掲載誂箱幅535*奥行170*高さ535
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伊万里焼(有田焼)は、17世紀初頭から佐賀県有田町を中心とした地域で作られるようになった磁器の総称です。その名称は製品の多くが近隣の伊万里港から出荷されたことに由来しています。
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伊万里焼は江戸時代中期からオランダ東インド会社を通じてヨーロッパ方面へ盛んに輸出されました。特に、華麗な色絵を施した柿右衛門様式と呼ばれる一群はマイセンを始めヨーロッパの磁器焼成に大きな影響を与えました。
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確固とした造形力から生まれたどっしりと安定感ある躯体、轡をはんで眼をかっと見開いた馬の緊張感ある表情、華麗な衣装の文様は作品の美しさを際立たせています。
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しかしながら素地は比較的薄く中は空洞であるため、持ってみると意外と軽い感じがします。
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白い素地に黒と青の絵具で体毛を表現し、馬衣には秋草文、七宝文などが鮮やかに上絵付されているオランダ東インド会社を通じた注文に応えた有田の陶工の力量が発揮された名品といえるでしょう。
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現在のところ、同型の本歌の作品は栗田美術館や広島美術館など世界で5体しか確認されていないようです。
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以上は本歌に対する評価・状況ですが、数多くのレプリカ(復刻作品)が存在しますので、本作品もそのようなものかと思いながら入手した作品です。ただ最近の安っぽいレプリカとはどうも雰囲気が違いますね。
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レプリカは作りや造形、表情があまいのに比して本作品はしっかりしているようです。
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しかもとても大きな作品で図集に掲載されている作品よりひと廻り大きい作品です。
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首の下部には窯割れがあります。
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絵付け、胎土ともに違和感はありません。
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基本的に本歌は輸出作品ですので、里帰りの作品であることが条件となります。
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それを裏付けるように下部にはシールが貼られています。ただこれは本歌との関連性を裏付けるものではりません。
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海上貨物で運送されたようですが、具体的な日時は不明ですし、信憑性も解りませんね。
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平凡社出版「日本陶器体系 20」の図録にNO81&82として同型の作品が掲載されています。
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図鑑には文様の違う2体の作品が掲載されています。型で複数の作品が製作されたのでしょう。大きさがほぼ同じですね。
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上記の両作品とも広島県立美術館の所蔵のようですが、下記の作品は栗田美術館の所蔵作品です。
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これら本歌の作品と本作品の違いは大きさのほかに、馬に掛けた布の厚みが表現されていないのが大きな違いですね。
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ともかく当方では模倣品らしき氏素性の解らぬ作品でも大いに楽しむことにしています。
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伊万里の色絵の大型の塑像のような作品、たとえば婦人像、象、鳥、唐子らの作品は本歌は市場に出回ることはまずない。
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近代のレプリカ、もしくは輸出されたことから景徳鎮などの海外でもレプリカはあるのでしょう。
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色絵や造形はしっかりしていますね。伊万里の色絵の女性像の模倣品などはどうも嫌味が出てくるものですがこの作品は嫌味がなく、明るい?作品なのが気に入っています。
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難点はやはり馬に掛けた布の厚みが表現されなかった点・・、本歌を観ていないで写真から作ったか??
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ま~、レプリカであれば気軽に飾れます。
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子供らがちゃんばらする展示室ですので・・。
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しかし意外に子供らは作品を壊したりしないようです。
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私など子供の頃には座敷の床に鎧があって怖くて近づけなかったり、掛け軸にいたずら書きして怒られたり・・・。骨董が身近にありました。












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