年末年始には帰省していたものの、雪のない時期の帰郷は2年以上していませんでしたので、男の隠れ家はちょっと手入れが必要なようです。
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最初にトラブったのは2階のトイレの給水管で、水漏れしていました。1階の廊下が水浸し・・。
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すぐにいつも来てくれていた方が応急処置してくれましたが、30年以上経過した家ですので、そろそろ給排水をすべて取り換える必要があるそうです。
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凍害の個所などがあり、数年ぶりの友人らが駆け付けてくれて夏までには終わらせてくれるようです。
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玄関の松は家内が刈込してくれました。
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裏の空き地は隣人がメンテしてくれいます。
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隣の倉庫にしている空き家も隣人が車庫に使ったりしてメンテしてくれています。庭もそれなりに・・。
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さて本日は源内焼の作品の紹介です。
源内焼における大皿でも40センチを超える作品は「なんでも鑑定団」の出品された作品と本作品の図柄の作品以外は見当たりません。しかも本日紹介する作品は図集での銘が刻まれた作品よりも前の頃の作で源内焼の初期のものと推察されます。大きく割れて補修の跡があるものの、型の彫も細かく、初期における平賀源内の意気込みが伝わる貴重な作品です。
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源内焼 三彩鳳凰文西湖図大皿五島美術館出版「源内焼」掲載:作品番号34・35「三彩鳳凰文西湖図大皿」平賀源内先生遺作館企画展「さぬきの源内焼」掲載:作品番号4「三彩鳳凰文西湖大皿」補修跡有 高さ77~81*口径428~427*高台径262 誂箱
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見込みには鳳凰が描かれ、見込み外周には白楽天の七言律詩「春湖上に題す」が施されています。42センチを超える大きさの源内焼は山水図の大皿の作品(2012年4月10日 放送なんでも鑑定団出品作)のほかにはこの図柄の作品しかないと思われます。
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この図の出典は下記の資料のようです。見込みの鳳凰の絵柄:「絵本写宝袋」 享保5年 1720年刊 橘有悦(守国)口縁の西湖十景色と詩文:「絵本故事談」 正徳4年 1714年刊 山本序周作 橘有悦(守国)画
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漢詩の読み
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白楽天の七言律詩「春湖上に題す」湖上春來似畫圖 湖上に春來りて畫圖に似たり 亂峯圍繞水平舖 亂峯圍繞して水平らかに舖(し)く松排山面千重翠 松は山面に排して千重の翠月點波心一顆珠 月は波心に點じて一顆の珠碧毯線頭抽早稻 碧毯の線頭 早稻を抽き青羅裙帶展新蒲 青羅の裙帶 新蒲を展ぶ未能抛得杭州去 未だ杭州を抛ち得て去る能はず一半勾留是此湖 一半の勾留 是れ此の湖
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湖上に春がやってきてまるで絵のような風景だ、周りは山々に取り囲まれ水面は滑らかだ、松が山面に生えて緑が重なり合い、月は波頭に映じてたまのようだ(一顆:ひとつぶ)緑の絨毯の毛先とみえるのは稲の穂の先、青羅の裙帶と見えるのは蒲の穂先だ、いまだに杭州をなげうって去りがたく、なかば引き留められているのはこの湖のせいなのだ(碧毯:緑色の絨毯)。
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これは杭州にある風光明媚な湖、西湖を歌い讃えた詩です。
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口縁の縄や龍の文様、山水図などは特筆すべき出来です。
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鳳凰の図柄を描いた画家の画歴は下記のとおりです。
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橘 守国:(たちばな もりくに) 延宝7年〈1679年〉~寛延元年10月17日〈1748年11月7日〉 江戸時代中期の大坂で活躍した狩野派の町絵師。
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多くの絵手本を出版し、ほぼ同時代の京阪で活躍した絵師で、同じく絵手本を多く出版した西川祐信や大岡春卜らと共に、後の浮世絵師たちに大きな影響を与えた。狩野探幽の弟子・鶴沢探山の門人。大坂出身の人で本姓は楢村、名は有税。通称は惣兵衛または宗兵衛。後素軒、大助、楢村有税子と号す。
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その画法を伝えるために多くの絵本・絵手本を版行し、後の浮世絵のみならず歌舞伎にも大きな影響を与えた。そのため守国は本来浮世絵師ではなく、江戸時代の人々も「本絵師」だと認識していたが、大田南畝著の『浮世絵類考』では当初から項目が立てられている。 作品として正徳4年(1714年)刊行の『絵本故事談』(山本序周作)八巻9冊、享保4年(1719年)刊行の『唐土訓蒙図彙』(平住周道著)十四巻序巻一巻目録一巻15冊、享保20年(1735年)刊行の『扶桑画譜』(内藤道有編)五巻5冊、元文5年(1740年)刊行自画作の『絵本鶯宿梅』七巻7冊などが挙げられる。
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『絵本故事談』を刊行した頃、狩野派の画法を公刊したために狩野派を破門されたとも言われるが、この逸話の初出は明治以降で史実かどうかは判別しがたい。享保5年(1720年)刊行の自画作の『絵本写宝袋』九巻10冊や享保14年(1729年)刊行の自画作の『絵本通宝志』九巻10冊なども知られており、生涯におよそ20余種の絵手本などを手掛け、版刻の精巧は緻密である。 反面、肉筆画は現存する作品は極めて少ない。数少ない作例として「摂津国四天王寺図」や、大阪市平野区の杭全神社に奉納された絵馬「影向松図」などが知られている。享年70。墓所は、大阪市中央区中寺の久成寺(くじょうじ)。
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守国の版本は死後も需要が高かったらしく、没後の寛延2年(1749年)に『運筆麁画』三巻3冊などが刊行されるなど江戸時代を通じて再版され続け、中には明治版行の本もある。 門人は『无名翁随筆』では多かったと記されているが、当時の人名録を見ると実際には少なかったらしく、息子の橘保国、橘国雄、葛蛇玉、篠崎輔嗣が確認される程度で、橘家も幕末には絶えてしまった。
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江戸時代に絵のファンにはお馴染みの画家ですが、平賀源内は当然、当時の版本を読んでいたの相違ないでしょう。
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また図集の作品と違って、この作品に判も銘もないのは画集の作品より前に作られた初期源内焼である可能性があり、1774年以前数年間に作られたものかもしれません。補修跡があるものの型からの抜けも図柄も図集の作品より数段上のものです。
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図集に掲載されている作品は下記のものです。
五島美術館出版「源内焼」掲載:作品番号34「三彩鳳凰文西湖図大皿」
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五島美術館出版「源内焼」掲載:作品番号35「三彩鳳凰文西湖図大皿」
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平賀源内先生遺作館企画展「さぬきの源内焼」掲載:作品番号4「三彩鳳凰文西湖大皿」
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ちなみに源内焼の40センチを超える大皿の作品については「なんでも鑑定団」に出品された下記の作品があります。
参考作品 2012年4月10日 放送なんでも鑑定団出品作
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評価:300万円 源内焼の常識を覆す品。直径が43センチ余りあり、おそらく平賀源内が存命中に直接指導して作らせた皿としては最大の物。裏は総釉といって前面に釉薬がかかっており、判も銘もない。これは初期源内焼である証拠で、1774年以前数年間に作られたものと断定できる。なんといっても紋様が素晴らしい。西洋とも東洋ともつかない奇怪な人面が8箇所描いてあり迫力がある。真中は中国江南の風景だが、この人面の描かれた周囲の部分は国籍不明。これは源内がヨーロッパへの輸出を目論んで作っているため。さらに良く見ると窯の中で立てて焼かれている。これはわざと釉薬を縦に流すことで、油絵の具の厚みを意識している。絵も技法もそれまでの日本の焼物には全くなかったもの。まさに平賀源内の面目躍如。将来重要文化財になってよいものと思う。
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重要文化財や過度な評価金額はさておいて、本作品は割れなどの補修跡が大きくあるものの源内焼の作品中では地図皿とともに市場の出ることは稀な作品と言えるでしょう。
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飾っておいても非常に見栄えのする作品です。
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隣の倉庫にしている空き家も隣人が車庫に使ったりしてメンテしてくれています。庭もそれなりに・・。
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さて本日は源内焼の作品の紹介です。
源内焼における大皿でも40センチを超える作品は「なんでも鑑定団」の出品された作品と本作品の図柄の作品以外は見当たりません。しかも本日紹介する作品は図集での銘が刻まれた作品よりも前の頃の作で源内焼の初期のものと推察されます。大きく割れて補修の跡があるものの、型の彫も細かく、初期における平賀源内の意気込みが伝わる貴重な作品です。
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源内焼 三彩鳳凰文西湖図大皿五島美術館出版「源内焼」掲載:作品番号34・35「三彩鳳凰文西湖図大皿」平賀源内先生遺作館企画展「さぬきの源内焼」掲載:作品番号4「三彩鳳凰文西湖大皿」補修跡有 高さ77~81*口径428~427*高台径262 誂箱
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見込みには鳳凰が描かれ、見込み外周には白楽天の七言律詩「春湖上に題す」が施されています。42センチを超える大きさの源内焼は山水図の大皿の作品(2012年4月10日 放送なんでも鑑定団出品作)のほかにはこの図柄の作品しかないと思われます。
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この図の出典は下記の資料のようです。見込みの鳳凰の絵柄:「絵本写宝袋」 享保5年 1720年刊 橘有悦(守国)口縁の西湖十景色と詩文:「絵本故事談」 正徳4年 1714年刊 山本序周作 橘有悦(守国)画
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漢詩の読み
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白楽天の七言律詩「春湖上に題す」湖上春來似畫圖 湖上に春來りて畫圖に似たり 亂峯圍繞水平舖 亂峯圍繞して水平らかに舖(し)く松排山面千重翠 松は山面に排して千重の翠月點波心一顆珠 月は波心に點じて一顆の珠碧毯線頭抽早稻 碧毯の線頭 早稻を抽き青羅裙帶展新蒲 青羅の裙帶 新蒲を展ぶ未能抛得杭州去 未だ杭州を抛ち得て去る能はず一半勾留是此湖 一半の勾留 是れ此の湖
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湖上に春がやってきてまるで絵のような風景だ、周りは山々に取り囲まれ水面は滑らかだ、松が山面に生えて緑が重なり合い、月は波頭に映じてたまのようだ(一顆:ひとつぶ)緑の絨毯の毛先とみえるのは稲の穂の先、青羅の裙帶と見えるのは蒲の穂先だ、いまだに杭州をなげうって去りがたく、なかば引き留められているのはこの湖のせいなのだ(碧毯:緑色の絨毯)。
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これは杭州にある風光明媚な湖、西湖を歌い讃えた詩です。
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口縁の縄や龍の文様、山水図などは特筆すべき出来です。
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鳳凰の図柄を描いた画家の画歴は下記のとおりです。
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橘 守国:(たちばな もりくに) 延宝7年〈1679年〉~寛延元年10月17日〈1748年11月7日〉 江戸時代中期の大坂で活躍した狩野派の町絵師。
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多くの絵手本を出版し、ほぼ同時代の京阪で活躍した絵師で、同じく絵手本を多く出版した西川祐信や大岡春卜らと共に、後の浮世絵師たちに大きな影響を与えた。狩野探幽の弟子・鶴沢探山の門人。大坂出身の人で本姓は楢村、名は有税。通称は惣兵衛または宗兵衛。後素軒、大助、楢村有税子と号す。
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その画法を伝えるために多くの絵本・絵手本を版行し、後の浮世絵のみならず歌舞伎にも大きな影響を与えた。そのため守国は本来浮世絵師ではなく、江戸時代の人々も「本絵師」だと認識していたが、大田南畝著の『浮世絵類考』では当初から項目が立てられている。 作品として正徳4年(1714年)刊行の『絵本故事談』(山本序周作)八巻9冊、享保4年(1719年)刊行の『唐土訓蒙図彙』(平住周道著)十四巻序巻一巻目録一巻15冊、享保20年(1735年)刊行の『扶桑画譜』(内藤道有編)五巻5冊、元文5年(1740年)刊行自画作の『絵本鶯宿梅』七巻7冊などが挙げられる。
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『絵本故事談』を刊行した頃、狩野派の画法を公刊したために狩野派を破門されたとも言われるが、この逸話の初出は明治以降で史実かどうかは判別しがたい。享保5年(1720年)刊行の自画作の『絵本写宝袋』九巻10冊や享保14年(1729年)刊行の自画作の『絵本通宝志』九巻10冊なども知られており、生涯におよそ20余種の絵手本などを手掛け、版刻の精巧は緻密である。 反面、肉筆画は現存する作品は極めて少ない。数少ない作例として「摂津国四天王寺図」や、大阪市平野区の杭全神社に奉納された絵馬「影向松図」などが知られている。享年70。墓所は、大阪市中央区中寺の久成寺(くじょうじ)。
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守国の版本は死後も需要が高かったらしく、没後の寛延2年(1749年)に『運筆麁画』三巻3冊などが刊行されるなど江戸時代を通じて再版され続け、中には明治版行の本もある。 門人は『无名翁随筆』では多かったと記されているが、当時の人名録を見ると実際には少なかったらしく、息子の橘保国、橘国雄、葛蛇玉、篠崎輔嗣が確認される程度で、橘家も幕末には絶えてしまった。
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江戸時代に絵のファンにはお馴染みの画家ですが、平賀源内は当然、当時の版本を読んでいたの相違ないでしょう。
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また図集の作品と違って、この作品に判も銘もないのは画集の作品より前に作られた初期源内焼である可能性があり、1774年以前数年間に作られたものかもしれません。補修跡があるものの型からの抜けも図柄も図集の作品より数段上のものです。
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図集に掲載されている作品は下記のものです。
五島美術館出版「源内焼」掲載:作品番号34「三彩鳳凰文西湖図大皿」
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五島美術館出版「源内焼」掲載:作品番号35「三彩鳳凰文西湖図大皿」
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平賀源内先生遺作館企画展「さぬきの源内焼」掲載:作品番号4「三彩鳳凰文西湖大皿」
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ちなみに源内焼の40センチを超える大皿の作品については「なんでも鑑定団」に出品された下記の作品があります。
参考作品 2012年4月10日 放送なんでも鑑定団出品作
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評価:300万円 源内焼の常識を覆す品。直径が43センチ余りあり、おそらく平賀源内が存命中に直接指導して作らせた皿としては最大の物。裏は総釉といって前面に釉薬がかかっており、判も銘もない。これは初期源内焼である証拠で、1774年以前数年間に作られたものと断定できる。なんといっても紋様が素晴らしい。西洋とも東洋ともつかない奇怪な人面が8箇所描いてあり迫力がある。真中は中国江南の風景だが、この人面の描かれた周囲の部分は国籍不明。これは源内がヨーロッパへの輸出を目論んで作っているため。さらに良く見ると窯の中で立てて焼かれている。これはわざと釉薬を縦に流すことで、油絵の具の厚みを意識している。絵も技法もそれまでの日本の焼物には全くなかったもの。まさに平賀源内の面目躍如。将来重要文化財になってよいものと思う。
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重要文化財や過度な評価金額はさておいて、本作品は割れなどの補修跡が大きくあるものの源内焼の作品中では地図皿とともに市場の出ることは稀な作品と言えるでしょう。
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