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Channel: 夜噺骨董談義
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唐美人 その2 寺崎廣業筆 明治末年頃 その100(整理番号)

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他の工事の合間にて仕事を進めている我が家の天井張り替え工事・・。すこしずつ仕上ってくるのですが、照明の追加など「あそこはこう」とかの考えがあとで出ます。自宅の改装はじっくりやるほうが後悔しないで済むというのは当方の考え。


本日は本ブログでお馴染みの寺崎廣業の作品紹介です。
風景画・山水画などの作品が多い寺崎廣業の作品群ですが、実は美人画がもっとも評価が高い作品となっています。美人画の作品数は非常に少ないのですが、本ブログでも幾点か紹介しており、本日は「唐美人図」を紹介します。


唐美人 寺崎廣業筆 明治末年頃 その100(整理番号)長野県からの入手 絹本着色軸装 軸先骨 共箱全体サイズ:縦2155*横664 画サイズ:縦1237*横508
  
月夜に湖畔?にたたずむ唐美人を描いています。


ちょっとクセのある美人? 誰を題材にして描いたのでしょうか?


寺崎廣業は美人画の中でもとくに唐美人図を得意としたようです。


本作品はインターネットオークションにて12万円ほどにて落札。高いか安いかは蒐集する側次第ですね。
着物などが丁寧に描かれています。寺崎廣業は決してうまい画家ではありませんが、放浪と努力の末に名を成した画家です。


落款と印章から明治末から大正初期にかけての作と推定されます。本ブログで紹介した「月天」と同時期の作と思われます。


本作品は長野県からの入手です。寺崎廣業は明治44年に信州上林に別荘を完成させ、大正3年の7月から9月まで長期滞在しています。さらに大正5年の7月からも長期滞在しています。翌大正6年には8月からも長期滞在し、大正7年には4月から静養しています。いずれかの時期の製作かもしれませんが、当方では共箱の箱書の書体ですが、分類上「明治末頃」としておきます。
共箱と作品中の印章と落款は下記のとおりです。真作との判断において全く違和感はありません。
 
幾つかの他の美人画と比較して飾ると面白いですね。
骨董もじっくりと長く、時間をかけての方が後悔がないというのは当方の考え。


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