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Channel: 夜噺骨董談義
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備前耳付花入 藤原建作 その4

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仕事は基本的に愉しくやることが肝要です。但し仕事の上での「愉しく」とはときに厳しく、ときに過酷で、ときに嫌になることあることも伴う愉しさです。夢があり、やりがいがあり、信念があることが大切です。それを社員にどう持たせるのかが、幹部の責任です。昇進でもなく、昇給でもなく、人生の上で大切なことは「愉しく」ですね。

さて、本日は観ていて愉しくなる作品です。



おっとこれは息子の写真です。作品はお馴染みの藤原建の作品です。

備前耳付花入 藤原建作 その4(一部未投稿)
栞・共布・共箱
口径102*最大胴径113*底径116*高さ263



備前焼の重要無形文化財「備前焼」の保持者(いわゆる人間国宝)には下記の5人がいます。

金重陶陽 1896年 - 1967年備前市伊部生まれ。
藤原啓 1899年 - 1983年備前市生まれ。
山本陶秀 1906年 - 1994年備前市伊部生まれ
藤原雄 1932年 - 2001年備前市生まれ。藤原啓の長男。
伊勢崎淳 1936年 - 備前市伊部生まれ。

本ブログでも山本陶秀以外はよく登場します。

しかしそれ以外に方でも当然、いい作品を作っている人はいます。同様以上の評価が高い作家の一人が「藤原建」だと思っている人は少なくないでしょうね。




人間国宝だから一番というわけではなはないですね。たとえば沖縄の金城次郎が人間国宝ですが、小橋川仁王や新垣栄三朗のほうがいい作品を製作しています。人間国宝の指定の前に亡くなったりするとなるべき人が指定されないことがあるようです。要はタイミング、というか運ですね。サラリーマン社会と同じですよ。昇進などというものは実力とは罰の次元で決まるものらしいです。仕事は「愉しく」です。



小生の備前焼の蒐集に影響を与えたのは叔父の収集品でした。磁器、陶磁器と収集を重ねた末に叔父は「最後は陶磁器は備前だね。」と言っていました。



運を天に任せながら火との戦いの備前焼・・、その肌にはすさまじい火力の跡が残っています。



人間の作為などが吹き飛ばしてしまう勢いがそこにはあります。これは「信念」という炎です。



ついつい集めていうちに同じような作品が集まってしまいました。こういうことはよくありますが。いいものに絞って残りは処分ですね。



底には掻き印があります。



蒐集にはいいものを厳選して集めることが必要です。そのためにはときおり処分も必要です。「身銭で買う、売る、そして勉強する」ことの繰り返しが必要です。これもまた信念・・・・






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