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寒山拾得図 双幅 その1 寺崎廣業筆

寺崎廣業は若い頃から晩年までに「寒山拾得図」をかなりの数の作品を描いています。その作品でも双幅の作品は非常に珍しく、この作品はしかも最晩年の作となる佳作です。
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寺崎廣業の作品において双福仕立ての作品は非常に珍しい。
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寒山拾得図 双幅 その1 寺崎廣業筆紙本水墨淡彩軸装 軸先象牙 共箱 全体サイズ:横500*縦2190 画サイズ:横320*縦1280
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寒山拾得(かんざん じっとく)とは中国,唐代の隠者,中国江蘇省蘇州市楓橋鎮にある臨済宗の寺・寒山寺に伝わる寒山と拾得の伝承詩人である寒山と拾得のこと。9世紀ごろの人。                
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「拾得と豊干(ぶかん)」とは,寒山伝説がふくらむ過程で付加された分身と認められています。
拾得は天台山国清寺の食事係をしていますたが、近くの寒巌に隠れ住み乞食のような格好をした寒山と仲がよく、寺の残飯をとっておいては寒山に持たせてやったとされます。
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その詩は独自の悟境と幽邃な山景とを重ね合わせた格調高い一群のほかに,現世の愚劣さや堕落した僧侶道士を痛罵した一群の作品があり,ともに強固な自己疎外者としての矜持を語っています。また拾得を描いた作品は箒を持っている作品が多いようです。
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確実な伝記は不明で、二人とも奇行が多く、詩人としても有名だが、その実在すら疑われることもあります。
寒山の詩の語るところでは,寒山は農家の生れだったが本を読んでばかりいて,村人にも妻にも疎まれ,家をとび出して放浪の末に天台山に隠棲したようです。既成の仏教界からも詩壇からもはみ出した孤高な隠者として300余首の詩を残したとされます。
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寒山は文殊菩薩の化身、拾得は普賢菩薩の化身と言われることもあり、非常に風変わりなお坊さんだったようで、後年様々な絵画に描かれいます。
たいていは奇怪な風貌で、なんとなく汚らしい服装で描かれています。そして、怪しげな笑い顔で描かれることが多いですね。
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本作品は共箱となっています。
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作品中の印章と落款は下記のとおりです。これから最晩年の作と推定されますね。この印章の押印例は意外に多くの作品がありますね。
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寺崎廣業の作品は晩年になると市場の出回るのは席画のような簡便な作品が多いのですが、このような佳作は非常に珍しいと思います。
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寺崎廣業は数多くの寒山拾得図を描いていますが、本作品はその中でも特筆すべき出来の作品でしょう。
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私のコレクションは郷里への哀愁であり、贈り物。








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