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リメイク再投稿 その9  備前 跳馬 金重陶陽造 その5

干支の作品であり、居間の飾り台の上に飾って楽しんでいる作品です。

2014年4月22日投稿 修正投稿

秋田市中通の県立美術館の新館長に、県工芸家協会会長の陶芸家平野庫太郎(くらたろう)氏(68)=同市=が就任した。」とのこと・・、平野庫太郎氏は本ブログの何度も登場してる方です。んん~、5月の連休に早速アポイント。

出来心で購入した「金重陶陽の作品??」。他の金重陶陽の所蔵作品はひとつをのぞき真作と判断していますが、金重陶陽も贋作の多い陶工の一人です。

家内が出産後、実家から久しぶりに帰宅し、この作品を観てびっくり・・、「ブロンズ?、えっ、備前!」「えっ、金重陶陽??」そう、金重陶陽である必要は全くないのですが、よくできています。

備前 跳馬 金重陶陽造 その5
桂又三郎鑑定箱 
幅150*奥行320*高さ235

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金重陶陽が若い頃には細工物をよく製作したていたようです。この頃を「第1期」と分類するようです。

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第1期:細工物の名手(明治43年~昭和5,6年頃まで)

主に細工物を制作した時期。細工物を作る陶工は「でこ師」と呼ばれ、陶陽も22,3歳の頃すでに伊部を代表する「でこ師」のひとりとなった。明治29(1896)年、和気郡伊部村(現備前市伊部)で生まれているので、「土、」(39歳~45歳まで使用)の刻印が使用されたのは1935年以降であり、昭和10年(1935年)以降となる。細工物をまだ作っていたかどうかが、真贋の鑑定のポイントとなる。「土、」の刻印の細工物の作品は鶏の香合にも見られるように存在していますのであり得ないことではあります。

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「土」の刻印から昭和10年以降に製作したものと思われますが、真贋の判断には慎重を要します。細工物に「土」の刻印のある作品はたくさんあるようです。

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さて本作品への売主の口上(売り込み時の説明)・・。

「本作品は金重陶陽が若い頃によく製作した細工物のひとつで昭和10年以降に製作したものと思われます。造形、表情、焼成そのどれを取っても素晴らしく、その圧倒的なまでの存在感にただただ陶酔するのみであります。その精悍な顔付きを見れば、目はまるで生きているかのような生命力を放ち、そして胴体は全身の筋肉が波打つような躍動感に満ち溢れ、今にも動き出しそうな程の完璧な造形美を誇っています。

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水簸した土を用いたキメ細かな土肌は、じっくりと焼成されまるでブロンズのようであり、隆々とした筋肉の動きがより際立った勇壮な馬に仕上がっていますが、陶陽先生らしい細部の丁寧な処理により、他と一線を画す優美さと気品をも兼ね備えています。このように精緻な細工でありながらも窯疵一つ無い完璧な状態で存在しており、正に奇跡の逸品と言っても過言では無く、後世に残る陶陽先生の名品である。」


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なんともは、立派な一物、もとい馬並みの口上・・、いや立派な口上・・・Image may be NSFW.
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箱は桂又三郎鑑定箱・・・・・・・。

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箱書は真贋にはまったく関係がくモノだけを観ることが基本とのこと。

さて刻印を他の真作と比較してみました。

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刻銘を拡大してみます。

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真作の茶入の刻印との比較。

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これが写真の限界ですが、。他の「蓮葉盆」の作品の刻銘と比べても同じような刻銘です。ここまでが素人の限界だね。

本作品の真贋や如何? 真贋は奥が深いね~。


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金重陶陽:昭和42年没、享年71歳。人間国宝、岡山県出身。備前中興の祖、日本工芸会理事。細工物に長じ、雅味豊な茶陶をものにし、皿の重ね焼きで緋襷をとることにも成功した。しかし、陶陽の最も評価されるべき点は作陶姿勢であり、先祖と土に対する感謝の念、古備前を復興し、備前焼を再興し育て、後世に伝えるという責任感そのものであった。そして、その作陶姿勢を貫き通し、やり遂げたことが後世の人々に「備前の巨星」、「再興の祖」と称えられる真の理由である。

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