昨夜は四者会談で深夜に帰宅すると息子が高熱・・、寝かせて添い寝するなどでこちらが寝不足と耳の調子が悪いのとでちょっとバテ気味・・・・。明日は北海道日帰り出張・・。
週末に夢中になって読んだ文庫本が「木暮荘物語」(三浦しをん著 祥伝社文庫)です。書店の店頭に並んでいますので読まれた方も多いと思います。性についての話題が多いのでちょっぴり刺激的かもしれませんが、娯楽としてはいい本ですね。共感できる部分や誰にでも経験あろうか思う?ところが随所に出てきますので面白いのでしょう。
さて冬になるとベランダから富士山がよく見えます。故郷と山が結びつく方は多くいるのではないでしょうか? 私の郷里の山は鳳凰山です。校歌にも必ず故郷の山の名前が入っていますね。
本日の作品は藤井達吉の痛んだ掛け軸です。
軸先はとれて表具も浮いてきており、箱もなく粗末に扱われていた本作品・・、はてさて改装する価値がありやなしや・・。近くの農家の方々が野菜を持ってきてくれた御礼に絵を描いて渡したという藤井達吉ですので、描いた作品の数は多数あったのでしょう。それゆえ粗末に扱われることも多く、今ではだんだん作品の数が少なくなってきたように思います。
萬座(碧南) 藤井達吉筆 その11
和紙水墨金彩軸装 軸先象牙 合箱
全体サイズ:縦1065*横650 画サイズ:縦455*横590
本作品の落款には「無風子」と書されています。落款は無風庵という工芸家藤井達吉ゆかりの草庵があり、その名に由来するものでしょう。もともとは、若手作家育成のために、小原村(現豊田市)に建てられた工房ですが、後に瀬戸に移築され、現在はギャラリーとして活用されています。
印章は「達吉」と金彩文金彩長方印が押印されています。
巻止には「萬座 藤井達吉筆」、「宮川□□蔵」とありますが、宮川某氏について詳細は不明です。
描かれている風景は「万座」と称されていることから、万座温泉で有名な群馬県吾妻郡嬬恋村干俣(ほしまた)(旧国上野国)にある上信越高原国立公園内の標高1,800mの山岳風景を描いた作品?と思われます。
藤井達吉独特の心象風景より、珍しく実写に近い作品であるが、墨の味の深さなど達吉の創造性の深さが窺い知れる逸品といえます。
「碧南」とも題されていますが、これは愛知県にある地名で作品と何らかの関係はあるかもしれません。
思文閣のカタログにも藤井達吉の作品が掲載されていますが、共箱や弟子による鑑定がある作品ばかりです。本ブログに投稿されている作品のように真贋の保証のないものは打ち捨てられていくばかりなのでしょうか?
和紙が世界遺産のなりました。和紙の工芸に打ち込んだ藤井達吉が生きていたらきっと喜んだでしょう。彼が和紙の伝統技術に貢献した足跡は大きい。
修復するとよい掛け軸になるように思われます。このような痛んだ作品を拾い上げて修復するのも収集家の大きな役目のように思うのですが・・・。
週末に夢中になって読んだ文庫本が「木暮荘物語」(三浦しをん著 祥伝社文庫)です。書店の店頭に並んでいますので読まれた方も多いと思います。性についての話題が多いのでちょっぴり刺激的かもしれませんが、娯楽としてはいい本ですね。共感できる部分や誰にでも経験あろうか思う?ところが随所に出てきますので面白いのでしょう。
さて冬になるとベランダから富士山がよく見えます。故郷と山が結びつく方は多くいるのではないでしょうか? 私の郷里の山は鳳凰山です。校歌にも必ず故郷の山の名前が入っていますね。
本日の作品は藤井達吉の痛んだ掛け軸です。
軸先はとれて表具も浮いてきており、箱もなく粗末に扱われていた本作品・・、はてさて改装する価値がありやなしや・・。近くの農家の方々が野菜を持ってきてくれた御礼に絵を描いて渡したという藤井達吉ですので、描いた作品の数は多数あったのでしょう。それゆえ粗末に扱われることも多く、今ではだんだん作品の数が少なくなってきたように思います。
萬座(碧南) 藤井達吉筆 その11
和紙水墨金彩軸装 軸先象牙 合箱
全体サイズ:縦1065*横650 画サイズ:縦455*横590
本作品の落款には「無風子」と書されています。落款は無風庵という工芸家藤井達吉ゆかりの草庵があり、その名に由来するものでしょう。もともとは、若手作家育成のために、小原村(現豊田市)に建てられた工房ですが、後に瀬戸に移築され、現在はギャラリーとして活用されています。
印章は「達吉」と金彩文金彩長方印が押印されています。
巻止には「萬座 藤井達吉筆」、「宮川□□蔵」とありますが、宮川某氏について詳細は不明です。
描かれている風景は「万座」と称されていることから、万座温泉で有名な群馬県吾妻郡嬬恋村干俣(ほしまた)(旧国上野国)にある上信越高原国立公園内の標高1,800mの山岳風景を描いた作品?と思われます。
藤井達吉独特の心象風景より、珍しく実写に近い作品であるが、墨の味の深さなど達吉の創造性の深さが窺い知れる逸品といえます。
「碧南」とも題されていますが、これは愛知県にある地名で作品と何らかの関係はあるかもしれません。
思文閣のカタログにも藤井達吉の作品が掲載されていますが、共箱や弟子による鑑定がある作品ばかりです。本ブログに投稿されている作品のように真贋の保証のないものは打ち捨てられていくばかりなのでしょうか?
和紙が世界遺産のなりました。和紙の工芸に打ち込んだ藤井達吉が生きていたらきっと喜んだでしょう。彼が和紙の伝統技術に貢献した足跡は大きい。
修復するとよい掛け軸になるように思われます。このような痛んだ作品を拾い上げて修復するのも収集家の大きな役目のように思うのですが・・・。