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Channel: 夜噺骨董談義
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忘れ去られた画家 牡丹図 西山翠嶂筆 その5

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この画家に「忘れ去られた画家」と題するのは異論のある方も多かろうと思います。文化勲章を受章してる画家ですから・・。「なんでも鑑定団」にも出品されてご記憶の方も多いかと思います。

牡丹図 西山翠嶂
紙本淡彩軸装 軸先朱塗 共箱
全体サイズ:縦1220*横552 画サイズ:縦315*横422



竹内栖鳳の女婿であり、栖鳳からの影響のある没骨にて描かれた牡丹の作品です。



没骨で描かれた作品は竹内栖鳳の作品がなんといっても魅力的ですが、それに劣らぬ作品を製作しています。



印章には「研□□」の朱文白印が押印されています。この印章は初めて・・。購入したときは共箱に軸先が当たってうまく収納できないので贋作?? どうも軸先を取り替えた??



表具は牡丹唐草紋様、蝶という洒落れたものです。



未投稿の作品で下記の作品も検索で出てきました。

双燕 西山翠嶂筆
3号(色紙)額装絹本着色タトウ



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西山翠嶂先生は竹内栖鳳に師事。四條派を修め、京都市立美術工芸学校(京都市立芸術大学の前身)を卒業後は明治35年から母校で教鞭をとりました。明治40年に文展(日展の前身、文部省文化展覧会)が始まると第1回展で三等賞を受賞し、大正5年からは3回連続して特選を受けるなど、画壇の中心的存在として活躍します。また、8年には審査員を務め、昭和になると帝国芸術院会員や帝室技芸院に選出される一方、母校の美術工芸学校の校長にも就任します。

昭和10年に設立した画塾「青甲社」からは堂本印象、中村大三郎、上村松篁ら、次代を担う俊英をキラ星のごとく輩出するなど、教育者としての能力にも傑出したものがありました。栖鳳ゆずりの軽妙洒脱な洗練された作風が特徴で、師の没後は京都画壇の重鎮として活躍し、32年には文化勲章を受章しています。

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竹内栖鳳 参考作品

思文閣 「和の美」第460号 作品NO9
「紅椿」 



どこかで見た作品・・、ということを関連づける癖が骨董蒐集には不可欠です。



同号掲載 作品NO26 
「万寿」




竹内栖鳳との描き方の共通点がお分かりいただけたでしょうか?





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