本日は本ブログでお馴染みの天龍道人の作品です。引越しの準備もあり未整理の作品を整理していたら、このような作品が出てきました。
ところで最近めっきり手頃な天龍道人の作品(お値段が安くてできのよい作品)にお目にかかれなくなりました。贋作と思われる作品、出来があまりよくない作品、状態の悪い作品にしか出会えませんね。焦らずじっくりと機会を窺っている状態です。
天龍道人の「150年記念展」が根津美術館で開催されたのが昭和35年のこと。本格的な展覧会が催されていないため、1718年生まれですので生誕300年記念(2018年?)にてなんらかの展覧会が催されることを期待したいところですね。
葡萄図-13 天龍道人筆 その23
紙本水墨軸装 軸先木製
全体サイズ:縦1920*横656 画サイズ:縦1364*横528
葡萄の画家と言われた天龍道人の代表的な作品です。紙表具の粗末な表具ながら時代感もあっていい作品だと思います。
賛右上:遊印「道人起堂□乾□開筆印」
賛:「筆□清風□□□ 写来□々□□新 □□試□□□□ □少□□□□人」 要は当方では判読不能・・・。天竜道人の賛は判読しづらい・・。
落款:「天龍湖道人□□七十五歳筆」 落款下印章:白文朱方印「翁□□□景□□□□」 朱文白方印「龍湖道人」
「天龍道人」という署名は70 歳頃からのようです。「天龍道人」と署名をした作品で、制作時期が判明する一番早い作品 は「天龍道人王瑾 七十三歳筆」と署名された『天龍道人画譜』 掲載 図版 77《鯉魚図 鯉魚図 》のようで、寛政2年(1790)作になります。
「天龍道人」を名乗るのは、安永7年(1778)61 歳にして下諏訪に家屋敷を購入して住みはじめてから約10年後のことになるようです。75歳は油の乗り切った年齢の頃で、最晩年の枯淡の域の作品に比して潤いのある葡萄図を描きます。
本作品は75歳の作品であり、「天龍道人」と称して間もない頃の作であり、「天龍湖道人」と称しており珍しい落款といえます。
箱のない状態での一万円強での購入ですが、保存状態も良く実に良く描けている代表的な天龍道人の葡萄の作品で、「潤いのある葡萄図」の中の傑作の部類に入ると思います。
またさりげない紙表具が時代感が出てきていて素晴らしい味わいを醸し出してくれています。
ボストン美術館にも所蔵されているのも頷けますね
資金の少ない中でどうやっておもしろいものを愉しむか頭の痛いところですが、ときおりこのような作品を入手できると嬉しいものです。
状態はいいものの箱も無く、紙表具の粗末なあしらえの作品・・一万円程度にて購入した作品ですが、今の人は振り向きもしないでしょうね。
「一万円で譲って欲しい?」・・・そういう虫のいいことは言わないこと、こちらはこれまでの勉強代をふんだんに費やしているのです
苦労せずしていい作品を譲ってもらおうという魂胆はよくありませんね。たとえ1000円での購入費用でも、入手するまでの勉強料金があるのです。
ところで贋作ばかりなどと他人の蒐集を非難する人もまた品位が劣ります。ある程度の贋作の蒐集を経ていい蒐集になっていくということを知らない人の言う言葉のようです。そういう御仁はたまたま偶然に数点いいものがある人で本当の目利きではない御仁のようですよ。
時代にはまだ早いと隠棲して絵を描いた幕末に勤皇の思想を持っていた天龍道人・・。時代に早いとということを察知できたということ、隠棲したということもある意味ではすごいことです。天龍道人・・・もっと評価されていい画家ですね。
ところで最近めっきり手頃な天龍道人の作品(お値段が安くてできのよい作品)にお目にかかれなくなりました。贋作と思われる作品、出来があまりよくない作品、状態の悪い作品にしか出会えませんね。焦らずじっくりと機会を窺っている状態です。
天龍道人の「150年記念展」が根津美術館で開催されたのが昭和35年のこと。本格的な展覧会が催されていないため、1718年生まれですので生誕300年記念(2018年?)にてなんらかの展覧会が催されることを期待したいところですね。
葡萄図-13 天龍道人筆 その23
紙本水墨軸装 軸先木製
全体サイズ:縦1920*横656 画サイズ:縦1364*横528
葡萄の画家と言われた天龍道人の代表的な作品です。紙表具の粗末な表具ながら時代感もあっていい作品だと思います。
賛右上:遊印「道人起堂□乾□開筆印」
賛:「筆□清風□□□ 写来□々□□新 □□試□□□□ □少□□□□人」 要は当方では判読不能・・・。天竜道人の賛は判読しづらい・・。
落款:「天龍湖道人□□七十五歳筆」 落款下印章:白文朱方印「翁□□□景□□□□」 朱文白方印「龍湖道人」
「天龍道人」という署名は70 歳頃からのようです。「天龍道人」と署名をした作品で、制作時期が判明する一番早い作品 は「天龍道人王瑾 七十三歳筆」と署名された『天龍道人画譜』 掲載 図版 77《鯉魚図 鯉魚図 》のようで、寛政2年(1790)作になります。
「天龍道人」を名乗るのは、安永7年(1778)61 歳にして下諏訪に家屋敷を購入して住みはじめてから約10年後のことになるようです。75歳は油の乗り切った年齢の頃で、最晩年の枯淡の域の作品に比して潤いのある葡萄図を描きます。
本作品は75歳の作品であり、「天龍道人」と称して間もない頃の作であり、「天龍湖道人」と称しており珍しい落款といえます。
箱のない状態での一万円強での購入ですが、保存状態も良く実に良く描けている代表的な天龍道人の葡萄の作品で、「潤いのある葡萄図」の中の傑作の部類に入ると思います。
またさりげない紙表具が時代感が出てきていて素晴らしい味わいを醸し出してくれています。
ボストン美術館にも所蔵されているのも頷けますね
資金の少ない中でどうやっておもしろいものを愉しむか頭の痛いところですが、ときおりこのような作品を入手できると嬉しいものです。
状態はいいものの箱も無く、紙表具の粗末なあしらえの作品・・一万円程度にて購入した作品ですが、今の人は振り向きもしないでしょうね。
「一万円で譲って欲しい?」・・・そういう虫のいいことは言わないこと、こちらはこれまでの勉強代をふんだんに費やしているのです
苦労せずしていい作品を譲ってもらおうという魂胆はよくありませんね。たとえ1000円での購入費用でも、入手するまでの勉強料金があるのです。
ところで贋作ばかりなどと他人の蒐集を非難する人もまた品位が劣ります。ある程度の贋作の蒐集を経ていい蒐集になっていくということを知らない人の言う言葉のようです。そういう御仁はたまたま偶然に数点いいものがある人で本当の目利きではない御仁のようですよ。
時代にはまだ早いと隠棲して絵を描いた幕末に勤皇の思想を持っていた天龍道人・・。時代に早いとということを察知できたということ、隠棲したということもある意味ではすごいことです。天龍道人・・・もっと評価されていい画家ですね。