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源内焼 その75 三彩牡丹文輪花七寸皿

人生は二度とない。一度限りであるということを深く考えない人が多いのではないでしょうか? ゲームのようにリセットはできません。失敗したらなかなか立ち直るのがたいへんだということと、一度限りの人生だからチャレンジしようという思いを両方天秤にかけて悩むのが人生です。

自分にとってなにが大切か、自分の尺度でのみで考えずに広く考えて人生を歩まなくてはいけません。好きなことばかりすればいいわけでもまたありません。

その悩ましい人生を助けてくれるのが、知恵であり友人のようです。ただ言えるのは結婚しない、子供をもうけないというのは特別な理由が無い限り、少なくても人生の楽しみを八割を放棄しているように小生は思います。

さて本日は破天荒に生きた平賀源内が考え出した本ブログではお馴染みの源内焼の作品です。

中国からの三彩の輸入によって、日本の貨幣が海外に流出することに危惧を抱いて、中国の三彩に替わる陶磁器を日本で作ろうと思いついたという平賀源内。陶工と浮世絵の彫師をマッチングさせて、型による高級陶磁器の製作を考え出しました、普通は無理だろうと思われるものづくりを始めたと思われます。

源内焼の中で色のバランス、型がきちんと抜けている作品は意外に少ないものですが、本作品は色の味わいやバランスが良い出来の作品のひとつです。

源内焼 その75 三彩牡丹文輪花七寸皿
合箱
口径207*高台径142*高さ32

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源内焼は地図皿のように大きな作品や文様に特徴のある獅子文様などが貴重な作品としてとり上げられていますが、源内焼の本当の魅力はその型の精工さと色使いにあります。貴重な作品と魅力的な作品とどちらを選ぶか・・・。

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源内焼の花鳥画は色や型が不鮮明になりがちですが、本作品は源内焼の三彩の魅力、面白味が味わえる作品です。

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牡丹を一面に描いたほぼ七寸サイズの皿です。

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一部に欠けがあるのは残念ですが、口縁の文様もよい出来です。

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淡い色使いもいいですね。

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日本の色使いと西洋っぽい文様のバランスが源内焼の魅力です。スマートフォンで本ブログを見るのはきっと魅力半減です。当方は大きな画面で見れるように撮影しています。

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このような作品群が日本ではまだあまり評価されていないのは残念なことです。平賀源内が考え出し、鈴木春信の工房の彫師が型を作り、その目的は海外にお金を流出する防止であり、売り先は大名・富裕層という源内焼・・・。

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裏側は決まりきったように眼鏡底のなっています。

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源内焼の作品のほとんどが飾りの目的に製作されていますが、サイズの手頃な作品は実用的です。蒐集してから所蔵作品は70作品を超えましたが、まだまだ・・・。

源内焼は高くても数万円、安ければ一万円以下で入手できます。

「江戸時代、稀代の発明家が創始した幻の焼物」といわれる源内焼ですが、決してそうではなく数は多いようです。「幻の陶磁器」と呼ぶべき陶磁器はほかにいくらでもあります。源内焼は状態のいいもの、大きさよりも出来のよいものを蒐集したほうが愉しいようです。さ~なにを選ぶか? 人生は選択の繰り返しです。少なくても選択肢のあるということはワクワクして幸せなことでもあります。骨董の世界は選択の連続です。

平賀源内自体もまた悩ましい人生を過ごしています。亡くなった理由も不明、亡くなった時期も定かではないようです。





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