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Channel: 夜噺骨董談義
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骨董の普段使い

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先週に続いて週末の臨時投稿です。

端午の節句に備えて展示替えに本腰を入れ始めました。「あれはどこ?」 「こんなのない?」そんな家内との会話で忙しいところへ「パパ~」と息子の声・・、さっぱり進みません。

作品を整理する中に自作の作品がありますが、茶碗らしき箱の中からこんなのが出てきました。



秋田市の平野氏の保戸野窯で作った瀬戸釉の平茶碗らしきものです。作ったのは平成元年頃かなと当時に思いを馳せました。



茶碗は手づくねというこだわりというか、またろくに轆轤を使えないという理由もあり、一心不乱に手づくねの半乾きの状態の胎土を削って形を作った覚えがあります。



仕事のストレスを忘れて週末を過ごしたものです。銅部分の×印はストレスの問題をひとつずつ・・・

高台には当時の指の跡・・。



当時に思いを馳せているとますます整理が進まないどころか、当時作った作品の保存箱が散らかったまま・・。自作の作品は機会があったらまた・・。



本日は自作の作品とともにあった雑器の投稿です。

まずはちょっと探すとよく骨董市に並んでいる器達。最初は大徳利・・。



明治期になると、大衆が陶磁器を食器として使い出し、伊万里の器が大量生産となります。伊万里だけでは間に合わなくなり、あちこちの窯場で普段使いの磁器が焼かれました。そのひとつがこの大きな徳利でしょう。



醤油、油、酒などいろいろな用途に使われたようです。義母によると口の周りに縄を巻いたり、棒二本ではさんで支えて、お湯に入れて熱燗にしたそうです。それを小さな徳利に分けたとか・・、なるほど・・。



なんともおおらかな徳利です。今でも骨董屋の店先に無造作にたくさん置いてあります。値段は数千円・・(なはず?)



魅力はその絵付け。花活けによさそうですが、花入れに徳利が抵抗のある方は徳利そのものに・・。



次も普段使いに使いたい漆器たち。 



梨地のちょっと高級な高付の菓子皿。お月見に・・。



真塗の無地の塗盆。無地は使い勝手がいい。もちろんムクの木で本漆がいい。



碗も揃いの漆塗りがいい。



もるん真塗の無地がいいですが、ちょっとしたデザインのあるものも使って愉しく、デザインの出来が作品の良し悪しを決めますね。



これらの作品は今ではネットオークションで安く入手できる品々です。きっと近いうちに私は骨董店は不要になると思っています。骨董店はネットオークションというツールで良心的な商いの場として変身していくでしょう。「良心的」というのが課題ですが・・。

インターネットでのビジネスはこれからの骨董の主流になるでしょう。

さて、夏にはこの平茶碗で一服とするか。

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