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Channel: 夜噺骨董談義
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源内焼 その83 三彩獅子香炉 その2

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源内焼の彫塑的な作品は数は少なく、他の源内焼の亜流の窯の作品が源内焼として紹介されたり、明治期の作品の出来の悪い再興窯の作品もまた源内焼として紹介されたりしていますが、源内焼の作品は出来が違います。

地図皿などの大皿ばかりが注目される源内焼ですが、彫塑的な作品にも優品があると私は思っています。獅子を題材にした作品だけでも当方に3作品が集まりました。



手前の水滴はとても珍しい優品です、左の作品はときおり見かける香炉ですが、発色の良いものを選ぶといいでしょう。本日は奥の右の少し大振りの獅子香炉の紹介です。

源内焼 その83 三彩獅子香炉 その2
合箱
最大幅155*最大奥行88*高さ128



獅子の顔の表情がとてもユーモラスです。



釉薬の色彩の発色に濁りがありません。



造形に無駄がありません。



楽焼の獅子香炉に似た形状です。緑釉の色が濃い部分は補修の跡ではありません。



通常はこの形状の香炉には蓋があるのですが、焼成時から無いように思われます。作ってみても面白いかと思います。



源内焼か否かの見極めは釉薬かもしれません。似たような作品を源内焼に分類されることがありますが、出来がまったく違い、亜流や再興窯の作品は打ち捨てるべき下手物です。



源内焼は細かい貫入の入った透明性の高い釉薬が特徴です。



亜流の窯や再興の窯の作品はとるに足らない作品群であり、最近の再興作品も同様です。



この区別をきちんとしていないから源内焼の評価が上がらないのでしょう。



蒐集する側はそのおかげで廉価にて入手できるのはありがたいことですが・・・。



冒頭写真左側の源内焼「三彩獅子香炉」は以前に紹介されています。こちらは小振りの作品でかなりの数が市場のあるようですし、似たような作品が多々あります。ただし釉薬が濁っている汚らしい作品は源内焼とは違うものですので問題外です。

源内焼 その66 三彩獅子香炉 
合箱
最大幅140*最大奥行80*高さ120

皿などは皿立てに飾るしかありませんが、彫塑的な作品は飾る場所に苦労しませんね。



展示室の階段や飾り棚など・・。







かわいいというか、魔よけというか・・・・。獅子の香炉は数多くの種類がありますが、源内焼のこの釉薬と形の面白さは一味違います。



結局飾った場所は男子用便器の脇の棚・・・、用を足しながら「よっ!」と挨拶する作品・・。

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