少子高齢化はボデイーブローのように日本の経済状況に効いてきています。外国人労働者、女性の活用、生産性向上、AIなどのロボット化・自動化などが取り上げられていますが、短期的には効果が上がる見通しが立っていません。
少子高齢化によってまずは労働力不足がすぐそこまできています。一番の問題は後継者不足・・・。景気の良い状況では持ちこたえているものの景気が悪くなると中小企業や中小の工場などが撤退する恐れがあります。少子化に何ら有効な政策を打ち出さなかったつけが日本経済に大きなダメージを与える可能性が高い。
象徴的なのがドライバー不足でしょう。都会に若者が集中している状況で、さらに経済的な理由からも自動車免許取得の必要性が希薄となり、大型の免許取得者が少なくなってきています。低賃金、過重労働も障害となっているようです。デリバリの重要性が高くなっている分、ドライバー不足は深刻なようです。さ~、どうなる日本、さ~どうする日本人。
さて遠州流の師範を持っている家内がインターネットオークションで茶掛を入手しました。小堀宗明氏の作品は「源遠流長」に続いてこれで2作品目でとなります。
紅旗閃爍 小堀宗明筆 その2
水墨軸装 茶掛 誂箱
全体サイズ:横*縦 画サイズ:横*縦
書いてるのは「紅旗閃爍(こうきせんじゃく)」という難解な言葉です。
*手前は織部志野の獅子香炉です。
「紅旗閃爍(こうきせんじゃく)」という言葉の意味は難解で当方でも正確にはつかめていませんが、おおよそ下記のことのようです。
***************************************
紅旗閃爍:本則は、雲門大師の紅旗閃爍の宗風の一則で、「一見何でもない(こうきせんじゃく)ように見えながら、脚実地にこれを手に入れるとなると、容易ならざるものがある」という難透の則。。
直訳:「紅旗閃爍(こうきせんしゃく)」・・まるで、青山の頂に紅い旗が翻っているけれど、敵陣見定めがたい・・といわれている。紅旗→赤旗 閃爍→ひらめき輝くこと。
*雲門宗(うんもんしゅう):中国で成立した禅宗の一派である。禅宗五家(臨済、潙仰、雲門、曹洞、法眼)の一つ。唐末から五代の雲門文偃を宗祖とする。宋代には、臨済宗とともにもっとも隆盛を極めた。
雲門の宗門は途絶えて、今日では雲門宗や宗祖・文偃を知る人は必ずしも多くはないが、現在でも身近なところにその影響は残る。茶掛け(掛軸)や揮毫にも好んで書かれる「日日是好日」の禅語。禅僧が法要や葬儀に際して「法語」などを述べる時に大きな声を出す「一字関」などである。
日本の禅宗に大きな影響を与えた『碧巌録』などに文偃の言動が多く収録されている。その言葉は、日日是好日の他に、花薬欄、金毛獅子、乾屎橛などが良く知られている。宗風そのものが「紅旗閃爍(こうきせんじゃく)」(見えそうでいて容易にうかがいしがたい)と評されております。
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、「一見何でもないように見えながら、手に入れるとなると容易ならざるものがある。」ということは世にたくさんありますが、解ったような解らにような言葉です。
禅宗の一派であった雲門宗を理解した上での理解が必要なようですが、今では途絶えた雲門宗から有名な「日日是好日」という言葉も出典されているとは驚きです。「日日是好日」の言葉に関しては、最近亡くなった樹木希林さんが出演した映画でもご存知の方が多いと思います。
遠州流第11世の小堀宗明は以前にも記述したことがありますが、下記に記述しておきます。
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11世小堀宗明:正徳 晴義 号・宗明 其心庵 一貫子 昭和37年6月21日没(享年75才)
明治21年(1888)、父宗有31歳の時、東京で誕生。東京美術学校に入学し、彫刻・塑像を習得し、日本画も狩野探令に師事した。22歳で、父の死と共に家督を継ぐ。広徳寺福富以清和尚より、「其心」の庵号として贈られ、自らも一貫子と号した。
益田鈍はじめ大正茶人たちとの交流も厚く、三井泰山、団伊能、近藤滋弥等、東京における茶道界の重鎮を門弟とし、泰和会を創始し、石黒況翁の後援をえて、遠州茶道の一般普及に力を入れた。
また父宗有の時にまったく行わなかった、出張教授を行い、各大名城下町に受け継いでいた流門の師弟を訪ね、流儀発展に大いに貢
献した。戦後における東京茶道界・東茶会・好日会・止水会等の組織に参加、東京・鎌倉における茶道界向上に大いに活躍した。
遠州以来の好みの窯の復興にも努力し、茶道美術の指導にも力を入れた。自らも、絵画・書・茶杓などの多くの作品を遺しているが、特に茶碗や香合などの造形美術に優れた技能を示している。75歳で東京にて没する。
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印章は「宗明」ではなく、本名の「正徳」が押印されていますので、まだ若い頃の書ではないかと推察しています。
なかなか味のある字を書く方ですね。
表具にはそれなりにいい生地が使われていますが、箱もなく裸の状態での入手です。
「一見何でもないように見えながら、これを手に入れるとなると容易ならざるものがある。」とはすべての教えに通じるものがあります。それに比して人生はあまりにも短い。日々精進すべし!
現状の人手不足も容易ならざるもののひとつ。前述のように少子高齢化対策・・・・、働き方改革による待遇改善、ロボット化、外国人の採用など諸策ありますが、どれもいまひとつ、短期的にはあくまでも少なくなってきている人材を確保したものが勝ち組になるのが明らかなような思いがあります。国の問題がこれからは個人の問題(切実な問題)に顕在化する時期にきています。さ~どうする・・・。
少子高齢化によってまずは労働力不足がすぐそこまできています。一番の問題は後継者不足・・・。景気の良い状況では持ちこたえているものの景気が悪くなると中小企業や中小の工場などが撤退する恐れがあります。少子化に何ら有効な政策を打ち出さなかったつけが日本経済に大きなダメージを与える可能性が高い。
象徴的なのがドライバー不足でしょう。都会に若者が集中している状況で、さらに経済的な理由からも自動車免許取得の必要性が希薄となり、大型の免許取得者が少なくなってきています。低賃金、過重労働も障害となっているようです。デリバリの重要性が高くなっている分、ドライバー不足は深刻なようです。さ~、どうなる日本、さ~どうする日本人。
さて遠州流の師範を持っている家内がインターネットオークションで茶掛を入手しました。小堀宗明氏の作品は「源遠流長」に続いてこれで2作品目でとなります。
紅旗閃爍 小堀宗明筆 その2
水墨軸装 茶掛 誂箱
全体サイズ:横*縦 画サイズ:横*縦
書いてるのは「紅旗閃爍(こうきせんじゃく)」という難解な言葉です。
*手前は織部志野の獅子香炉です。
「紅旗閃爍(こうきせんじゃく)」という言葉の意味は難解で当方でも正確にはつかめていませんが、おおよそ下記のことのようです。
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紅旗閃爍:本則は、雲門大師の紅旗閃爍の宗風の一則で、「一見何でもない(こうきせんじゃく)ように見えながら、脚実地にこれを手に入れるとなると、容易ならざるものがある」という難透の則。。
直訳:「紅旗閃爍(こうきせんしゃく)」・・まるで、青山の頂に紅い旗が翻っているけれど、敵陣見定めがたい・・といわれている。紅旗→赤旗 閃爍→ひらめき輝くこと。
*雲門宗(うんもんしゅう):中国で成立した禅宗の一派である。禅宗五家(臨済、潙仰、雲門、曹洞、法眼)の一つ。唐末から五代の雲門文偃を宗祖とする。宋代には、臨済宗とともにもっとも隆盛を極めた。
雲門の宗門は途絶えて、今日では雲門宗や宗祖・文偃を知る人は必ずしも多くはないが、現在でも身近なところにその影響は残る。茶掛け(掛軸)や揮毫にも好んで書かれる「日日是好日」の禅語。禅僧が法要や葬儀に際して「法語」などを述べる時に大きな声を出す「一字関」などである。
日本の禅宗に大きな影響を与えた『碧巌録』などに文偃の言動が多く収録されている。その言葉は、日日是好日の他に、花薬欄、金毛獅子、乾屎橛などが良く知られている。宗風そのものが「紅旗閃爍(こうきせんじゃく)」(見えそうでいて容易にうかがいしがたい)と評されております。
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、「一見何でもないように見えながら、手に入れるとなると容易ならざるものがある。」ということは世にたくさんありますが、解ったような解らにような言葉です。
禅宗の一派であった雲門宗を理解した上での理解が必要なようですが、今では途絶えた雲門宗から有名な「日日是好日」という言葉も出典されているとは驚きです。「日日是好日」の言葉に関しては、最近亡くなった樹木希林さんが出演した映画でもご存知の方が多いと思います。
遠州流第11世の小堀宗明は以前にも記述したことがありますが、下記に記述しておきます。
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11世小堀宗明:正徳 晴義 号・宗明 其心庵 一貫子 昭和37年6月21日没(享年75才)
明治21年(1888)、父宗有31歳の時、東京で誕生。東京美術学校に入学し、彫刻・塑像を習得し、日本画も狩野探令に師事した。22歳で、父の死と共に家督を継ぐ。広徳寺福富以清和尚より、「其心」の庵号として贈られ、自らも一貫子と号した。
益田鈍はじめ大正茶人たちとの交流も厚く、三井泰山、団伊能、近藤滋弥等、東京における茶道界の重鎮を門弟とし、泰和会を創始し、石黒況翁の後援をえて、遠州茶道の一般普及に力を入れた。
また父宗有の時にまったく行わなかった、出張教授を行い、各大名城下町に受け継いでいた流門の師弟を訪ね、流儀発展に大いに貢
献した。戦後における東京茶道界・東茶会・好日会・止水会等の組織に参加、東京・鎌倉における茶道界向上に大いに活躍した。
遠州以来の好みの窯の復興にも努力し、茶道美術の指導にも力を入れた。自らも、絵画・書・茶杓などの多くの作品を遺しているが、特に茶碗や香合などの造形美術に優れた技能を示している。75歳で東京にて没する。
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印章は「宗明」ではなく、本名の「正徳」が押印されていますので、まだ若い頃の書ではないかと推察しています。
なかなか味のある字を書く方ですね。
表具にはそれなりにいい生地が使われていますが、箱もなく裸の状態での入手です。
「一見何でもないように見えながら、これを手に入れるとなると容易ならざるものがある。」とはすべての教えに通じるものがあります。それに比して人生はあまりにも短い。日々精進すべし!
現状の人手不足も容易ならざるもののひとつ。前述のように少子高齢化対策・・・・、働き方改革による待遇改善、ロボット化、外国人の採用など諸策ありますが、どれもいまひとつ、短期的にはあくまでも少なくなってきている人材を確保したものが勝ち組になるのが明らかなような思いがあります。国の問題がこれからは個人の問題(切実な問題)に顕在化する時期にきています。さ~どうする・・・。