木村武山は明治39年(1906年)、下村観山の推挙により岡倉らの五浦移転に一家をあげて同行しています。武山の代表作の多くはこの五浦時代に描かれていますが、後半期の画業の主流となる仏画も並行して描き始めました。
大正3年(1914年)、大観・観山らと共に日本美術院を再興、経営者、評議員、同人の三役を兼ね、以後中心的存在として院の経営に尽力しています。その直後の1916年(大正5年)、笹川臨風と共に大和・河内巡りをした際、観心寺の如意輪観音坐像に驚嘆したのを切っ掛けに、後年は仏画を多く描いています。昭和12年(1937年)、脳内出血で倒れ郷里・笠間で静養、病で右手の自由が利かなくなったため左手で絵筆を執り、「左武山」の異名があります。昭和17年(1942年)、喘息のため死去しています(享年66歳)ので、「左武山」としての作品は数が少ないと推測されます。
本ブログで何度か投稿されている木村武山ですが、その作品の中で最も高く評価されているのが仏画でしょう。この仏画を契機として木村武山は、優れた色彩感覚を持った画家として日本美術院きってのカラリストと評されています。
木村武山の仏画は2011年10月21日放映の「なんでも鑑定団」にも出品されています。
評価金額は相変わらず高いので参考価格と思っていいと思います。
*繧繝彩色(うんげんさいしき):装飾文様の彩色法。「暈繝」とも書く。1つの系統の色を淡い (明るい) ものから濃い (暗い) ものへと変化させて塗る場合,ぼかしによらず,数段階に分けて順次濃淡をつけていく方法。これが色の組合せの基本原則と結びついて,特に中国,唐代に発達し,日本では奈良時代以降,建築,絵画,工芸などの装飾に盛んに用いられた。
当方にても2作品ほど木村武山の作品と思われる作品を所蔵していますので紹介いたします。祖父が同じような作品を所蔵していたどうですが、小生の記憶には残っていません。知っている人は「それはそれはきれいな作品でしたよ。」とのことでした。
(座像)観音 木村武山筆
絹本着色軸装 軸先象牙 共箱二重箱
全体サイズ:縦2100*横600 画サイズ:縦1280*横430
こちらの観音は座像の作品となっており、上下に仏文様が入っています。
隙のない素晴らしい出来かと思いますすが、「左武山」の時代の作かは定かでありません。
状態もよく、表具も品の良い仏画表具で共箱二重箱に収めらえています。
本作品の落款と印章は下記のとおりです。
細部は下記の写真のとおりです。仏画の良しあしは思わず手を合わせたくなる作品がどうかが基本ですね。
本ブログで紹介した金彩や銀彩一色で描いた作品の描線そのものですね。
大正3年(1914年)、大観・観山らと共に日本美術院を再興、経営者、評議員、同人の三役を兼ね、以後中心的存在として院の経営に尽力しています。その直後の1916年(大正5年)、笹川臨風と共に大和・河内巡りをした際、観心寺の如意輪観音坐像に驚嘆したのを切っ掛けに、後年は仏画を多く描いています。昭和12年(1937年)、脳内出血で倒れ郷里・笠間で静養、病で右手の自由が利かなくなったため左手で絵筆を執り、「左武山」の異名があります。昭和17年(1942年)、喘息のため死去しています(享年66歳)ので、「左武山」としての作品は数が少ないと推測されます。
本ブログで何度か投稿されている木村武山ですが、その作品の中で最も高く評価されているのが仏画でしょう。この仏画を契機として木村武山は、優れた色彩感覚を持った画家として日本美術院きってのカラリストと評されています。
木村武山の仏画は2011年10月21日放映の「なんでも鑑定団」にも出品されています。
評価金額は相変わらず高いので参考価格と思っていいと思います。
*繧繝彩色(うんげんさいしき):装飾文様の彩色法。「暈繝」とも書く。1つの系統の色を淡い (明るい) ものから濃い (暗い) ものへと変化させて塗る場合,ぼかしによらず,数段階に分けて順次濃淡をつけていく方法。これが色の組合せの基本原則と結びついて,特に中国,唐代に発達し,日本では奈良時代以降,建築,絵画,工芸などの装飾に盛んに用いられた。
当方にても2作品ほど木村武山の作品と思われる作品を所蔵していますので紹介いたします。祖父が同じような作品を所蔵していたどうですが、小生の記憶には残っていません。知っている人は「それはそれはきれいな作品でしたよ。」とのことでした。
(座像)観音 木村武山筆
絹本着色軸装 軸先象牙 共箱二重箱
全体サイズ:縦2100*横600 画サイズ:縦1280*横430
こちらの観音は座像の作品となっており、上下に仏文様が入っています。
隙のない素晴らしい出来かと思いますすが、「左武山」の時代の作かは定かでありません。
状態もよく、表具も品の良い仏画表具で共箱二重箱に収めらえています。
本作品の落款と印章は下記のとおりです。
細部は下記の写真のとおりです。仏画の良しあしは思わず手を合わせたくなる作品がどうかが基本ですね。
本ブログで紹介した金彩や銀彩一色で描いた作品の描線そのものですね。