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宝珠と白黒鼠 伝三畠上龍筆 その3

我が家では恒例の恵比寿講・・・。

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えびす講(えびすこう):おもに10月20日ないし11月20日に催される祭礼または民間行事。秋の季語。大鳥大社など日本各地の鷲神社で行われる酉の市は由来が異なり全く関係がない。

神無月(旧暦10月)に出雲に赴かない「留守神」とされたえびす神(夷、戎、胡、蛭子、恵比須、恵比寿、恵美須)ないしかまど神を祀り、1年の無事を感謝し、五穀豊穣、大漁、あるいは商売繁盛を祈願する。地方や社寺によっては、旧暦の10月20日であったり、秋と春(1月20日)の2回開催したり、十日えびすとして1月10日や1月15日とその前後などに行うこともある。えびす祭やえべっさんとも言われる。えびすを主祭神とするえびす神社のみならず、摂末社として祀っている社寺でもおこなわれる。

講のひとつであり、漁師や商人が集団で祭祀をおこなう信仰結社的な意味合いもあるが、えびす講は各家庭内での祭祀の意味も持つ。東日本では家庭内祭祀の意味合いが強く、また東日本では商業漁業の神としてのみならず、農業神として崇める傾向が西日本よりも顕著である。地域によっては1月のえびす講を商人えびす、10月のを百姓えびすと呼ぶこともある。

商業従事者や商業者団体がえびす講に合わせて安売りをおこなうこともあり、近年にはこの安売りイベント・商業祭というイベントとしてえびす講をおこなう地域もある。

えびす講の日には市が立ち、魚や根菜など青物が売られる。またたくさんの縁起物を飾った福笹あるいは熊手が販売される。この縁起物は神社から授与されるもので「吉兆」とも呼ばれる。

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読者の皆さんは恵比寿講をなさいますか? さ~祀り終わると鯛の刺身・・。

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さて本日は上方浮世絵画家として名高い三畠上龍の作品と思われる面白い作品を入手したので紹介いたします。

宝珠と白黒鼠 伝三畠上龍筆 その3
絹本水墨淡彩軸装 軸先骨 木村東介鑑定箱
全体サイズ:縦1160*横595 画サイズ:縦289*横405

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宝珠と鼠

如意宝珠は、仏教において霊験を表すとされる宝の珠のこと。サンスクリット語でチンターとは「思考」、マニは「珠」を指す言葉で、「意のままに願いをかなえる宝」と解釈できる。如意宝、如意珠、または宝珠(ほうじゅ、ほうしゅ)と呼ばれる。

鼠は根之堅州国(黄泉の国のこと)を訪れた大国主命が、危ういところをねずみに助けてもらったという話から豊穣の神大黒天の使いであることを示している。さらに子孫繁栄等の縁起図柄であり、「子(ね)があがる(宝珠の上に)」=「値が上がる」から商売繁盛、人の価値が上がるなどの意味合いもある。宝珠と鼠はともに吉祥文様として描かれることが多い。


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天保15年(1844年)刊行の『近世名家書画壇』に、「今世又京師に乗龍、江戸に国貞あり」と記され、天保の頃には既に名声を得ていたことがわかる。また弘化4年(1847年)刊の『京都書画人名録』では、既に故人とされている。本作品が子年に描かれたと仮定すると、この資料では弘化4年(1847年)には既に故人とされているため、その前の子年となる1840年(天保11年)、1828年(文政11年)の作か? 可能性としては1840年(天保11年)の作の可能性が高いと推察しています。

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木村東介:(きむら とうすけ)1901年4月8日~1992年3月11日。美術商。本名は文雄。山形県米沢市出身。建設大臣などを務めた木村武雄は弟。米沢商業学校を中退して上京し、一時は憲政公論社に入社し侠客となる。肉筆浮世絵や大津絵等を扱う羽黒洞を1936年に創立。1960年に日本橋に不忍画廊を開く。柳宗悦、吉川英治らと交友を持ち、民芸を積極的に取り扱った。長谷川利行、斎藤真一らを無名時代から支援した。

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1982年(昭和52年)4月下旬の鑑定箱書のようです。箱書は良さそうですが、当方は浮世絵についても、鑑定書についても蒐集範囲外なので、詳しくは後学とさせていただきます。

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作品中の印章には「乗良」と「真真」の白文朱累印が押印されています。

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大黒様のお使いです。

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我が家には恵比寿様と大黒様の専用の神棚がありますので、そこに飾っています。

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古くから大切にされてきた作品なのでしょう。表具もしっかりしています。恵比寿様と大黒様くらいは家に祀りたいものです。

さて本日は朝から九州まで日帰りの出張です。


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