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Channel: 夜噺骨董談義
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雨中孤舟図 寺崎廣業筆 その25

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しばし行方不明の作品でした。「あれ〜処分したかな? どこかにしまったかな?」と思っていたら、未整理で箱の題名が「雨中山水図」となっており、探し出せないでいました。

寺崎廣業の作品をインターネットオークションで入手しようとすると、本作品程度の書き込みだとおそらく2万円前後でしょう。人気がないようである、あるようでないという中途半端な画家のひとりです。繰り返しですがインターネットオークションに出品される作品の70%以上は贋作ですのでよくよく注意してください。遺された作品の数が多いので蒐集しやすい画家ですが、きわどい贋作が数多くあります。

雨中孤舟図 寺崎廣業筆 その25
絹本水墨軸装 軸先木製 合箱 
全体サイズ:横535*縦1990 画サイズ:横410*縦1110



このようにブログで紹介するとライバルが多くなるのですが、秋田出身の小生にとっては蒐集対象から外せない画家です。いつか郷里で展示会でもできたらいいなと思っています。



雨の中を漁にでも一人で出るのであろうか? なんとも哀愁のある作品です。何気ない本作品ですが、飾っていたら家内が「いい作品ね」だと・・。解るようになってきたか

そうそう家内が氷川神社からお守りを買ってきたようです

落款は廣業の「業」の字が二本線のことから、俗に言う「二本廣業」で、明治35年頃から42年頃までの7年くらいの間に描かれた作品と思われます。印章は朱文二重(達磨?)印でその後箱書によく使われる印章が押印されています。共箱や鑑定はありませんが、出来からも真作と判断していますが?



真贋を見極めるには贋作に騙されることも必要なようですが、贋作を購入すると自己嫌悪との葛藤に結構苦しむことになります。さて今回は騙されているのか? 騙されていないのか?


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