5月5日の当方の我が家の床飾りは下記の写真のような組み合わせでした。鎧の飾りは片付けるのが面倒?でついついそのままとなっています。
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義父の三回忌が近いのですが、さすがに長々と同じ作品を掛けておくのが良くないので「観音図」は仕舞い込みました。五月ですから、通常は鍾馗様か鯉の掛け軸ですね。鯉の作品を選びましたが、掛け軸は下記の作品です。
群鯉図 黒田稲皐筆 その3
紙本水墨金彩軸装 軸先象牙 合箱
全体サイズ:縦2140*横1000 画サイズ:縦1600*横850
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黒田稲皐の大幅の作品です。
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これほどの大幅で状態の良い黒田稲皐の作品は少ないのではないでしょうか? と少々自慢げに愉しんでいる作品です。
*当方では大幅の黒田稲皐の作品を他に2作品を本ブログにて紹介しています。
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鯉の滝登りの定番ではちょっと飽きてきたかな?と言う当方のお気に入りの作品です。
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さて本日は初期伊万里の作品の紹介です。
最近まで初期伊万里などは高値の作品でしたが、現在はさほどでもなくなってきたようです。古伊万里の異常な人気も薄れてきており、それに伴って初期伊万里への関心もそれなりになくなってきたようです。それ相応の妥当な価格になってきたようで欲張りな当方にとってはいい傾向です。
「初期伊万里でござい!」という作品があまり好みでない偏屈な小生が気に入った作品で、本日の作品は初期伊万里の中でも珍しいかもしれません。
初期伊万里 青磁角福文七寸丸皿
見込み内「福」銘 誂箱
口径200*高さ35*高台径
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初期の伊万里焼は、朝鮮や中国の陶工たちが始めた窯ですので、試行錯誤はあったにせよ、最初からいろんな彼らの地の技法を試していたようです。
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その中ではなかなか再現が難しかったのではないかと思われるのが青磁です。初期の青磁の作り方には「壽」や「福」の文字を入れたり、陰刻であったり、あるいは外側には全面鉄釉を掛けて見込みに染付で菊花文を入れたりと、いくつかバリエーションがあるそうです。
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本作品のように全面に青磁釉、高台の内側まで総釉掛け、見込み内に高台内によく見られる「角福文」が記された作品は珍しいように思います。
*本作品を「青磁」と分類するのには異論のあるところでしょう。
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初期伊万里でも初期の頃の作は、窯のなかで温度が上がりきれなかったのか全体的に甘めな焼成りとなり、青磁の発色を目指しながらも理想通りにはいかなかった推察されます。
しかしこれはこれで柔らかく土もの的なニュアンスを感じられ、約400年前の磁器創出の黎明期の所産のひとつなのでしょう。
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初期伊万里には、後の古伊万里に似て、文様がそれなりに粋な文様になってきたり、青磁もそれなりの発色になってきたのでしょうが、その段階よりもその前の作のほうが魅力がある、いわゆる味のある作品も見られます。
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ただ一般的には初期伊万里の初期の作品は形が歪であったり、焼きがあまかったり、美的にはあまり評価できませんので、そのような失敗作を過大評価する傾向には賛同できませんね。
初期伊万里には裏面には本作品のように指の跡が残るのが原則だそうですが、例外もあり得るようです。指の跡が残らないように治具をすぐに作ったと考えるのが妥当でしょう。なおなぜかしら三分の一の大きさの高台は必須のようです。
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破損した跡の補修なのか銀色の繕いも味があってこの作品には似合っています。
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ま~、本作品が初期伊万里の青磁かどうかはよくわかりませんが、当方では面白い作品であることには相違ないと思っています。
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ともかく古伊万里にしろ、初期伊万里にしろ、見所のある作品を蒐集対象にするのが一番ですね。掛け軸もしかり・・・。家内曰く、「贋作だとか云々するよりそのこのことのほうが大切。」まさしくそのとおり・・。
これが初期伊万里、これが古信楽、という価値観より、贋作という厭らしさがなければ、本来の美的観点だけが評価のポイントなのだろうと思います。日頃から感じていることですが、美的観点は先天的要素が大きいというより、日常が大きく影響するもので、骨董はその人の日常そのものに品格がないといいものは寄り付かないという怖さがあると感じています。
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義父の三回忌が近いのですが、さすがに長々と同じ作品を掛けておくのが良くないので「観音図」は仕舞い込みました。五月ですから、通常は鍾馗様か鯉の掛け軸ですね。鯉の作品を選びましたが、掛け軸は下記の作品です。
群鯉図 黒田稲皐筆 その3
紙本水墨金彩軸装 軸先象牙 合箱
全体サイズ:縦2140*横1000 画サイズ:縦1600*横850
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黒田稲皐の大幅の作品です。
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これほどの大幅で状態の良い黒田稲皐の作品は少ないのではないでしょうか? と少々自慢げに愉しんでいる作品です。
*当方では大幅の黒田稲皐の作品を他に2作品を本ブログにて紹介しています。
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鯉の滝登りの定番ではちょっと飽きてきたかな?と言う当方のお気に入りの作品です。
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さて本日は初期伊万里の作品の紹介です。
最近まで初期伊万里などは高値の作品でしたが、現在はさほどでもなくなってきたようです。古伊万里の異常な人気も薄れてきており、それに伴って初期伊万里への関心もそれなりになくなってきたようです。それ相応の妥当な価格になってきたようで欲張りな当方にとってはいい傾向です。
「初期伊万里でござい!」という作品があまり好みでない偏屈な小生が気に入った作品で、本日の作品は初期伊万里の中でも珍しいかもしれません。
初期伊万里 青磁角福文七寸丸皿
見込み内「福」銘 誂箱
口径200*高さ35*高台径
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初期の伊万里焼は、朝鮮や中国の陶工たちが始めた窯ですので、試行錯誤はあったにせよ、最初からいろんな彼らの地の技法を試していたようです。
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その中ではなかなか再現が難しかったのではないかと思われるのが青磁です。初期の青磁の作り方には「壽」や「福」の文字を入れたり、陰刻であったり、あるいは外側には全面鉄釉を掛けて見込みに染付で菊花文を入れたりと、いくつかバリエーションがあるそうです。
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本作品のように全面に青磁釉、高台の内側まで総釉掛け、見込み内に高台内によく見られる「角福文」が記された作品は珍しいように思います。
*本作品を「青磁」と分類するのには異論のあるところでしょう。
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初期伊万里でも初期の頃の作は、窯のなかで温度が上がりきれなかったのか全体的に甘めな焼成りとなり、青磁の発色を目指しながらも理想通りにはいかなかった推察されます。
しかしこれはこれで柔らかく土もの的なニュアンスを感じられ、約400年前の磁器創出の黎明期の所産のひとつなのでしょう。
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初期伊万里には、後の古伊万里に似て、文様がそれなりに粋な文様になってきたり、青磁もそれなりの発色になってきたのでしょうが、その段階よりもその前の作のほうが魅力がある、いわゆる味のある作品も見られます。
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ただ一般的には初期伊万里の初期の作品は形が歪であったり、焼きがあまかったり、美的にはあまり評価できませんので、そのような失敗作を過大評価する傾向には賛同できませんね。
初期伊万里には裏面には本作品のように指の跡が残るのが原則だそうですが、例外もあり得るようです。指の跡が残らないように治具をすぐに作ったと考えるのが妥当でしょう。なおなぜかしら三分の一の大きさの高台は必須のようです。
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破損した跡の補修なのか銀色の繕いも味があってこの作品には似合っています。
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ま~、本作品が初期伊万里の青磁かどうかはよくわかりませんが、当方では面白い作品であることには相違ないと思っています。
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ともかく古伊万里にしろ、初期伊万里にしろ、見所のある作品を蒐集対象にするのが一番ですね。掛け軸もしかり・・・。家内曰く、「贋作だとか云々するよりそのこのことのほうが大切。」まさしくそのとおり・・。
これが初期伊万里、これが古信楽、という価値観より、贋作という厭らしさがなければ、本来の美的観点だけが評価のポイントなのだろうと思います。日頃から感じていることですが、美的観点は先天的要素が大きいというより、日常が大きく影響するもので、骨董はその人の日常そのものに品格がないといいものは寄り付かないという怖さがあると感じています。