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明末呉須赤絵 花鳥紋菓子鉢 その3

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米吉さんからの葉書・・。なんと立てて飾れるように工夫されています。しかも居酒屋のカウンターだぞ~、これは面白れェ~。

本日の作品は呉須赤絵の鉢&壷屋焼・・。

明末呉須赤絵 花鳥紋菓子鉢」の三作品目です。これで家族3人でラーメンが食える  愉しいぞ~・・、ちょっと大きすぎるかも・・。



明末呉須赤絵 花鳥紋菓子鉢 その3
金繕 合箱
口径245*高台径*高さ123



当方で三作品も揃うということはかなりの数が市場にあるということ?? 「明末呉須赤絵 大皿(鉢と称しているものも多い)」はそれよりかなり数が多いようですが・・。この鉢・・、当方が所蔵している三作品は同じ人が絵付けをしたように思えるのですが・・。



ただ清朝に入ってからの時代の下がったものが多いので、評価にはばらつきがあります。時代の判別なく売っていますので、虫喰のないもの、きれいなものは入手は避けたほうがいいでしょう。



大皿を鉢と称している作品もありますが、基本的には「大皿」でしょう。本作品のように深い鉢になっているものは少ないようです。大皿は飾りとしては重宝しますが、実用的ではありません。



下記は本ブログで最初に紹介下作品です・

明末呉須赤絵 花鳥紋菓子鉢 その1 合箱     口径240*高台径*高さ118



二作品目がこちらです。

明末呉須赤絵 花鳥紋菓子鉢 その2 金繕 合箱  口径240*高台径*高さ108



深い鉢になっている明末呉須赤絵の作品は珍しく、ただ日本でつくられた作品は数多くあります。魯山人も模倣していますが、本物の感じとは程遠いものです。

魯山人作は下の作品です。



日本では犬山焼が多いですが、完全に釉薬の感触が違います。永楽、三浦竹泉、京焼らも本物には足もとにも及びません。さらには清初に入った時代の下がったものは味気のないものです。

以下は本作品の写真です。その1やその2とはほとんど区別がつきかねますね。




もう何度も説明を記述しました呉須赤絵の特徴・・・。とにもかくにも呉須赤絵は明末~清初めのかけての本歌に敵う作品は存在しません。

せいぜ奥田頴川の作品くらいがその奔放さに匹敵する作品でしょうか?

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呉須赤絵鉢:深鉢になっている作品は珍しい。現在呉須赤絵鉢の称する作品においては、日本で作られていた作品がほとんどであり、絵が模倣に域を出ずきれいすぎて、明末のような洒脱な作品が少ないと思われます。本作品は明時代末期から清初、中国福建省南部の漳州窯で焼かれた呉須赤絵の作品です。欧米ではスワトウ・ウェアと呼ばれています。 本品は、花鳥や魚、動物の文様が色鮮やかで楽しい作品になっています。中国に残っているものは少なく、かえって日本・南洋・欧米にその品の残っているものが多いようです。お茶会で賞翫される呉須赤絵の器物は赤玉香合・玉取獅子鉢・魁手鉢・呉須菊竹鉢・尾長鳥鉢・魚手鉢・骸麟手鉢・青呉須竜手鉢などで、大皿はそれ程顧みられないようです。きれいなものは時代が新しく、近年の模倣品です。



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本作品「その3」や「その2」では残念ながら虫喰が金繕いにて補修されています。それを良しとするか否とするかは意見の分かれるところですね。




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虫喰:口縁には定番の釉薬の剥がれが有りますが、茶人は虫喰と名をつけました。本作品は金繕いで補修されています。器体と釉薬の収縮度が違って、このように剥げる部分ができます。中国人にとっては傷ですが、日本人は、傷では無く長所としてみます。日本では、さらに、この傷が良いと言う事で、人工的に作ることもあります。気の利いた、写し物作者または「偽作者」は、器体と釉薬の間に、不純物を噛まし込み、焼いた後、剥げて人口の虫喰ができるようにします。この様にしますと釉薬側の両端が吊り上がって見えますので、見分けがつきます。

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砂高台:高台は荒々しい砂が付いた高台で、これも明末、清初の特徴です。陶磁器には国の繁栄が現れますが、明が衰え清が登場してくる過度期に手抜きされた高台が、これまた見所になってきます。

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赤絵ついでに本作品・・。

壺屋焼 吉祥紋壺 仁王作
民藝館委員旧蔵作品 合箱
口径115*最大胴径180*高台径120*高さ235



沖縄の仁王窯らしいですが、相変わらず作者は解明できず・・。



二代目??



吉祥紋ということで捨てずいました。



底に「仁」と銘がありますが・・・???



2代目永昌さん亡き後の仁王窯吉祥紋壷の可能性があります。「仁王」窯に銘が「仁」の一文字で、扁が離れている「離れ仁」の銘とすると3代目以降か・・・・。ただ、二代目の銘にも離れているものはある?







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