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Channel: 夜噺骨董談義
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源内焼 その48 三彩蘇鉄貴婦人図皿

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病気や災害で大切な人を失った悲しみは基本的には誰も救えない。仕事仲間も友人も兄弟、親戚縁者も元気をつけることは出来ても根本的な悲しみや孤独から救えない。お金も名誉も地位もなにも力になれない、時間を味方につけながら孤独と戦う気力を糧にしていくしかない生きようがないものです。そういう悲しみの深い縁を人間は残念ながら高い確率でいつかは経験することになります。それゆえに日頃から本当に大切なことを小脇に抱えながら生きてことが肝要なのでしょう。そう本当に大切なものを小脇にかかえながら・・・。人の命を粗末にするようなニュースが多い昨今ですから余計にそういう気持ちを忘れないことです。

骨董などの趣味もまた基本的には救いにはならないものです。すべてがむなしく感じることを経験することになるからです。しかし、夢中になることを持つことは一時的にせよ悲しみを忘れさせてくれるものです。ただし仕事はいけません。

本日の作品は久しぶりに源内焼にお登場です。

源内焼 その48
三彩蘇鉄貴婦人図皿
合箱
径273*高台径210*高さ32

最近ネットオークションにて12万にて落札した作品。以前は3万程度で入手できた源内焼の作品ですが、最近は競り合うことが多くなり高くなりました。それでも骨董店で買うよりはまだまだ安いようです。



この大きさでこれほど状態の良い作品は珍しいと思います。七寸程度の皿で10万円程度が買値の相場だと思います。なんでも鑑定団では70万という途方もなく高い評価額で放映されていましたが、誰もそのような値段で取引はしていません。なんでも鑑定団の評価金額の10%が相場と思うのが正解ですね。売値はさらにもっと安いものです。



「さぬきの源内焼」(平賀源内先生遺品館企画展 財団法人平賀源内先生顕彰会出版)に作品NO24として同図、同じ大きさの作品が掲載されています。「貴婦人図」とありますが、桃が描かれており「西王母図」と題しても良いように思われます。



源内焼は柔らかく痛みやすいので保存箱に入れて保存することが必要です。本作品は保存箱に入れられていたので保存状態が良かったものと思われます。



源内焼を知らない人が本当に多いですね。古九谷と並ぶ名陶のひとつだと私は思うのですが・・。



虹彩の発色、型の精密さ、図柄の品の良さ、数の少なさ、・・。



家内曰く「ブログに投稿するからネットオークションで高くなるのよ」だと・・。ただしネットオークションは近代のまがい物も多いので要注意・・。


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