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Channel: 夜噺骨董談義
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春色(竹小禽図) 平福百穂筆 その19

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シミがひどくなったとかのなんらかの理由で共箱に収められている作品の表具を改装することによって、共箱のサイズに合わなくなるということはよくあります。箱を収まるように直すことになりますが、記されている内容の部分を嵌め込む細工が必要となり費用がかさみます。

春色(竹小禽図) 平福百穂筆
紙本水墨着色軸装 軸先陶陶器 共箱 
全体サイズ:縦1390*横775 画サイズ:縦400*横340



本作品はヤフーオークションより作品と箱を同一の出品者から別々に出品されているものを購入しました。

ひとつは共箱と作品を切り抜いた表具が売られていました。



箱の題名は「春色」となっていました。表具が残っており切り抜いた作品の寸法は同寸法のことから、表具を改装して共箱と改装した作品が別々になっていたのではないかと思われます。



作品は紙箱に入れられて売られていました。



作品は1万円ほどで、箱は五千円ほどで別々に購入したものであり、作品自体の表具もおろそかにしたものではないようです。



作品自体は筋もよくいいものだと判断しました。これはその場での私の直感です。



落款や印章からは大正から昭和にかけての平福百穂の円熟期の作と思われます。この印章は贋作にも偽の印が数多く押印されていますので要注意ですが・・。



このように共箱と作品が離れ離れになり氏素性の解らなくなる作品になることを食い止めたり、掘り出したりするのも蒐集する者の役目のようです。

さて、この別々のもの達をいかに一緒にするか・・。箱を作り直すのが正解のように思われます。

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