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Channel: 夜噺骨董談義
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伝古絵唐津 呼継平皿 各種

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先週の水曜日は仕事を早めに切り上げて家内のお茶仲間中心に目黒川の船上花見・・。



朝からの時ならぬ雪、花見時には雨は降るし寒いのなんの・・。我が息子はポンチョから顔だけ出し固まったまま・・、「あら、偉わね、ぐずらない・・・。」 「それどころじゃないよ・・」



花見後の宴会は接待役で挨拶周り・・・、我が家の営業マン。




さて本日は唐津の発掘陶片の再登場ですが、このようにあらかたを陶片で呼継された作品は「唐津の呼継」と称されているようです。発掘してきた陶片を組み合わせて金繕いなどで器の形を作るので、姿、釉薬に趣のある作品は非常に少ないです。これらは一種のリサイクル品ですね。

伝古絵唐津 呼継平皿 各種
箱入
その1  無地  口径122~135*高台径40*高さ40



骨董商などが発掘陶片の数多くあった窯跡を掘り出して、茶碗や皿に仕立て上げたものが多く、骨董商の副業的なもので自ら金繕いしたものでしょう。盗掘も多く氏素性としては亜流と言わざる得ないのかもしれません。



古唐津が非常に高値で売れた時代の産物で、普段使いながら浅はかな骨董商の働きに思い馳せるもの一興でしょう。



まったく価値のないものでもなく、もしかしたら?ものは桃山から江戸期にかけてのものですからそれなりに価値はある? 高さのある作品の呼継にはいい作品が少なく、このような平茶碗や小皿に使うものに姿の面白いものが多いようです。

古唐津の高台の特徴のひとつに「ちりめん皺と兜巾(ときん)」というものがあるそうです。

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ちりめん皺と兜巾(ときん):ちりめん(縮緬)皺は、唐津の土の独自性である、土の粘り気からきています。高台を削るときに、道具と土の間に生じる土のはじけ具合、めくれ具合による皺なのです。それに兜巾、これは高台の中央が飛び上がっていることをいいます。削ったときに中央が残ったものです。

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もちろん例外もありますし、窯によって違うようですが・・。



原則として高台は一個もので高台そのものが呼継では価値がないとされていると聞いたことがあります。



以下は以前に紹介した作品です。

その2  無地  口径110~130*高台径43*高さ48



古唐津の条件によく言われる「三日月高台」と称するものがあります。

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三日月高台:高台を上にして見ると、やや中心がずれて削られていて、一方の幅がふくらみ、あたかも三日月のように見えます。これを三日月高台といい、唐津や朝鮮陶磁器の鑑定の大きな特長になっています。

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その3  刷毛目 口径124~126*高台径43*高さ37



まるで練り込みのような紋様です。そういえば練り込みという技法は古い作品にはないですね。



その4  白無地 口径114   *高台径44*高さ37



ぼってりとした素朴さが面白いですね。



さて、真贋はわかりません。どうも古唐津の呼継にも贋作があるらしいですから・・。よって「伝」としておきます。

本日の作品はよほど買うものが無いときに買ったもの。骨董としてはやはり亜流で、本気になって集める分野ではないでしょうが、リサイクルの極みか・・・。




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