先日投稿しました「指月布袋之図 伝橋本雅邦筆」の作品と同じ印章の作品を探していましたら、未投稿の本日の作品がありましたので紹介します。この作品もまた真贋の判断は難しい・・・。今週の「なんでも鑑定団」には橋本雅邦の贋作が出品されましたが、橋本雅邦と称する作品の多くが贋作らしいです
竹雀図 伝橋本雅邦筆
紙本水墨軸装 軸先象牙 川合玉堂鑑定箱
全体サイズ:縦1900*横450 画サイズ:縦950*横310
川合玉堂が22歳の明治28年9月に京都開催の内国勧業博覧会出品の橋本雅邦作「龍虎の図」と「十六羅漢」をみて深く感動し、翌年から橋本雅邦に師事することとなります。師弟の関係から橋本雅邦の作品の鑑定を川合玉堂が行ない、鑑定された作品はよく見受け、ご子息の橋本秀邦よりも信頼度は高いものです。むろん、鑑定が本物だった場合の鑑定の信頼度です。
ただし本作品の箱書に押印されている川合玉堂の印章は資料に記載はなく後学の判断が必要です。落款から明治 年前後の鑑定と思われますが、明治の頃の印章の資料にはときおりあることのようですが・・。
気が向いた時に墨でさらりと描いたような本作品のような作行のものは私のような年齢のものはよく床の間で見かけたものです。この構図は狩野派伝統構図で狩野養信なども描いています。いまさらながら、橋本雅邦は狩野派の絵師のひとりです。ちなみに狩野養信の作品は最近のなんでも鑑定団にも出品されていましたが、驚くべき高値でしたね。普通は10分の1の取引でも高いくらいです。いくら箱がよくてもあの値段はない
川合玉堂の鑑定の作品では下記の作品の資料が当方にあります。
旭鶴 橋本雅邦筆
絹本水墨淡彩共箱入 川合玉堂鑑定書付
画サイズ:横160*縦273
思文閣が20万での引き取りましたので真作(信頼性の高い作品)だと思われます。ただしこちらの鑑定は箱への書付ではなく書面です。
思文閣の資料には下記のような作品が掲載されています。
参考作品
老松
思文閣 墨蹟資料目録第462号 作品NO68
評価金額:65万
鑑定については鑑定そのものの贋作もむろんありますので、あまり信用せず作品そのものの出来を見ることが肝要です。とはいえある程度は鑑定の真贋もある程度の知識としては必要なことに変わりはありません。
雀の描き方といい、竹といい、妙技の作品と思います。
床の間芸術は日本の文化です。住宅事情、骨董贋作事情など日本の大事な文化を衰退させる要因は多々あれど、心あるものは保存することに注力していただきたいものです。
表具も見事・・・、さて読者の皆さんの判断や如何
本作品のような席画程度の作品なら今や真贋云々するほどの値段ではないのが実情でしょうが、本作品、床の間に飾ってみたいと思うかどうかですね。
竹雀図 伝橋本雅邦筆
紙本水墨軸装 軸先象牙 川合玉堂鑑定箱
全体サイズ:縦1900*横450 画サイズ:縦950*横310
川合玉堂が22歳の明治28年9月に京都開催の内国勧業博覧会出品の橋本雅邦作「龍虎の図」と「十六羅漢」をみて深く感動し、翌年から橋本雅邦に師事することとなります。師弟の関係から橋本雅邦の作品の鑑定を川合玉堂が行ない、鑑定された作品はよく見受け、ご子息の橋本秀邦よりも信頼度は高いものです。むろん、鑑定が本物だった場合の鑑定の信頼度です。
ただし本作品の箱書に押印されている川合玉堂の印章は資料に記載はなく後学の判断が必要です。落款から明治 年前後の鑑定と思われますが、明治の頃の印章の資料にはときおりあることのようですが・・。
気が向いた時に墨でさらりと描いたような本作品のような作行のものは私のような年齢のものはよく床の間で見かけたものです。この構図は狩野派伝統構図で狩野養信なども描いています。いまさらながら、橋本雅邦は狩野派の絵師のひとりです。ちなみに狩野養信の作品は最近のなんでも鑑定団にも出品されていましたが、驚くべき高値でしたね。普通は10分の1の取引でも高いくらいです。いくら箱がよくてもあの値段はない
川合玉堂の鑑定の作品では下記の作品の資料が当方にあります。
旭鶴 橋本雅邦筆
絹本水墨淡彩共箱入 川合玉堂鑑定書付
画サイズ:横160*縦273
思文閣が20万での引き取りましたので真作(信頼性の高い作品)だと思われます。ただしこちらの鑑定は箱への書付ではなく書面です。
思文閣の資料には下記のような作品が掲載されています。
参考作品
老松
思文閣 墨蹟資料目録第462号 作品NO68
評価金額:65万
鑑定については鑑定そのものの贋作もむろんありますので、あまり信用せず作品そのものの出来を見ることが肝要です。とはいえある程度は鑑定の真贋もある程度の知識としては必要なことに変わりはありません。
雀の描き方といい、竹といい、妙技の作品と思います。
床の間芸術は日本の文化です。住宅事情、骨董贋作事情など日本の大事な文化を衰退させる要因は多々あれど、心あるものは保存することに注力していただきたいものです。
表具も見事・・・、さて読者の皆さんの判断や如何
本作品のような席画程度の作品なら今や真贋云々するほどの値段ではないのが実情でしょうが、本作品、床の間に飾ってみたいと思うかどうかですね。