先日投稿しました石川晴彦の作品で思い出し、帰省に際して下記の作品を再度見てました。どこで入手したのかも忘れていますが、ちょっと気になり再度調べてみることにしたのです。
真作ではないだろうと思い、贋作の分類の棚に放置していた作品です。調べていくと秋月等観の作かどうかは別として、もともとは十六羅漢図の一幅と思われる作品のひとつではないかと思い始めています。
羅怙羅尊者像 伝秋月等観筆
紙本水墨淡彩軸装 無落款 古筆鑑定書有
全体サイズ:縦1920*横600 画サイズ:縦1150*横465
この作品はブログに投稿していないとまだ投稿していないと思います。40代に蒐集した作品はまだ未整理の作品が多いようです。
秋月等観の作の十六羅漢図では下記に掲載の「朝陽」が知られていますが、本作品は「羅怙羅尊者像」と題され、古筆了任(古筆鑑定家、古筆別家十五代)が昭和7年に鑑定していいます。
鑑定書は「よろしく」といった程度でありますが、本作品は打ち捨てるにはちょっと調査が必要な作品のように思います。
鑑定書は透かしてみるとなにやら文字が見えます。
仏舎利塔を覗き見るような十六羅漢のひとりである「羅怙羅(羅睺羅)」を描いている作品ですが、たしかに古そうです。
無落款であり印章もありませんが、このようなことは仏画にはあることです。仏画には落款や印章をいれないのが常であり、また複数の作品の場合は右幅や左幅にのみいれることが多いので、たしかに複数の揃いの作品のひとつであった可能性は大いにありえますね。贋作なら逆に落款や押印をいれるでしょう。
つまり大それた見かたをすると「朝陽」と同時に描かれた「十六羅漢図」のうちのひとつの作品ではないかという可能性があるということです。表具は仏具表具です。
大きさは縦はほぼ同じですが、横のサイズは10センチほど小さくなります。これは何らかの理由で表具時に小さくなったという可能性もあります。
さ~て、読者の皆さんはいかが思われますか? 本当に秋月等観の十六羅漢図のひとつなら大発見????
参考作品
「朝陽」秋月等観筆
思文閣墨蹟資料目録 「和の美」 第 号 作品NO48
三重箱:浅野家所蔵 重要美術品 狩野伊川院箱書、価格:950万
全体サイズ:縦2050*横700 画サイズ:縦1170*横560
なんといってもあの浅野家所蔵の重要美術品です。
印章が押印されており、この作品と同じ図柄がボストン美術館の伊藤若冲筆による「十六羅漢図」のなかにあるそうです。
図柄はほとんど同じで、若冲の十六羅漢図の別の四幅は、根津美術館の「伝禅月筆羅漢図」一幅(重要文化財)、それに近い藤田美術館の「伝禅月筆羅漢図」三幅(重要文化財)とほとんど同じ図柄なので、根津美術館の羅漢図も元は十六羅漢図と思われ、その十六羅漢図がこの作品(秋月等観作)と若冲の作品の原図であったと推定できるとのこと。
お解りかな? つまり「朝陽」は十六羅漢図のうちのひとつらしい。
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羅怙羅尊者(らごんそんじゃ):お釈迦さまの弟子のなかで、特に優れた釈迦の十大弟子の一人で、お釈迦様の出家直前に生まれた子供なので出家の決意を鈍らせる=束縛から障碍と言う意味合いの名が生まれたと伝えられます。お釈迦様が悟りを開いて帰郷した時、12歳になった羅喉羅を初の少年僧として出家させました。そして、この時から未成年の出家には両親の許可が必要という規則が出来きたそうです。十大弟子の中で唯一、十六羅漢に選ばれています。畢利瞿州に住んでいましたどうです。
仏舎利塔:仏舎利塔(ぶっしゃりとう)とは、仏舎利(釈迦の遺骨)を納めるとされる仏塔。一般に仏塔の原型であるインドの「ストゥーパ」[1]の様式をそのまま模して建てられた仏教建築物である。ドーム状の構造物の上に相輪をもつ。日本では近代になって建てられたものも多い。また本来の舎利を祀るだけでなく、太平洋戦争でなくなった英霊を祀る仏舎利塔もある。
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ガラクタ揃いの蒐集も結構夢は大きい・・・ なにかに似ている? そう宝くじを買い、当選番号を見る目での妄想・・・
真作ではないだろうと思い、贋作の分類の棚に放置していた作品です。調べていくと秋月等観の作かどうかは別として、もともとは十六羅漢図の一幅と思われる作品のひとつではないかと思い始めています。
羅怙羅尊者像 伝秋月等観筆
紙本水墨淡彩軸装 無落款 古筆鑑定書有
全体サイズ:縦1920*横600 画サイズ:縦1150*横465
この作品はブログに投稿していないとまだ投稿していないと思います。40代に蒐集した作品はまだ未整理の作品が多いようです。
秋月等観の作の十六羅漢図では下記に掲載の「朝陽」が知られていますが、本作品は「羅怙羅尊者像」と題され、古筆了任(古筆鑑定家、古筆別家十五代)が昭和7年に鑑定していいます。
鑑定書は「よろしく」といった程度でありますが、本作品は打ち捨てるにはちょっと調査が必要な作品のように思います。
鑑定書は透かしてみるとなにやら文字が見えます。
仏舎利塔を覗き見るような十六羅漢のひとりである「羅怙羅(羅睺羅)」を描いている作品ですが、たしかに古そうです。
無落款であり印章もありませんが、このようなことは仏画にはあることです。仏画には落款や印章をいれないのが常であり、また複数の作品の場合は右幅や左幅にのみいれることが多いので、たしかに複数の揃いの作品のひとつであった可能性は大いにありえますね。贋作なら逆に落款や押印をいれるでしょう。
つまり大それた見かたをすると「朝陽」と同時に描かれた「十六羅漢図」のうちのひとつの作品ではないかという可能性があるということです。表具は仏具表具です。
大きさは縦はほぼ同じですが、横のサイズは10センチほど小さくなります。これは何らかの理由で表具時に小さくなったという可能性もあります。
さ~て、読者の皆さんはいかが思われますか? 本当に秋月等観の十六羅漢図のひとつなら大発見????
参考作品
「朝陽」秋月等観筆
思文閣墨蹟資料目録 「和の美」 第 号 作品NO48
三重箱:浅野家所蔵 重要美術品 狩野伊川院箱書、価格:950万
全体サイズ:縦2050*横700 画サイズ:縦1170*横560
なんといってもあの浅野家所蔵の重要美術品です。
印章が押印されており、この作品と同じ図柄がボストン美術館の伊藤若冲筆による「十六羅漢図」のなかにあるそうです。
図柄はほとんど同じで、若冲の十六羅漢図の別の四幅は、根津美術館の「伝禅月筆羅漢図」一幅(重要文化財)、それに近い藤田美術館の「伝禅月筆羅漢図」三幅(重要文化財)とほとんど同じ図柄なので、根津美術館の羅漢図も元は十六羅漢図と思われ、その十六羅漢図がこの作品(秋月等観作)と若冲の作品の原図であったと推定できるとのこと。
お解りかな? つまり「朝陽」は十六羅漢図のうちのひとつらしい。
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羅怙羅尊者(らごんそんじゃ):お釈迦さまの弟子のなかで、特に優れた釈迦の十大弟子の一人で、お釈迦様の出家直前に生まれた子供なので出家の決意を鈍らせる=束縛から障碍と言う意味合いの名が生まれたと伝えられます。お釈迦様が悟りを開いて帰郷した時、12歳になった羅喉羅を初の少年僧として出家させました。そして、この時から未成年の出家には両親の許可が必要という規則が出来きたそうです。十大弟子の中で唯一、十六羅漢に選ばれています。畢利瞿州に住んでいましたどうです。
仏舎利塔:仏舎利塔(ぶっしゃりとう)とは、仏舎利(釈迦の遺骨)を納めるとされる仏塔。一般に仏塔の原型であるインドの「ストゥーパ」[1]の様式をそのまま模して建てられた仏教建築物である。ドーム状の構造物の上に相輪をもつ。日本では近代になって建てられたものも多い。また本来の舎利を祀るだけでなく、太平洋戦争でなくなった英霊を祀る仏舎利塔もある。
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ガラクタ揃いの蒐集も結構夢は大きい・・・ なにかに似ている? そう宝くじを買い、当選番号を見る目での妄想・・・