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Channel: 夜噺骨董談義
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源内焼 その65 三彩六角天女文水注 その2

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息子は高さのある滑り台を怖がらずにチャレンジするようになりました。



なにごともチャレンジする精神が大切ですね。

さて本日も源内焼の作品です。同じ作品は集めないことにしていますが、夏の涼みの席でのお預け用の徳利(酒注ぎ)などに面白いと思い、もう一点縁があったので購入しました。

源内焼 その65 三彩六角天女文水注 その2
合箱
最大幅*胴幅*高さ158



本日の作品は以前に投稿した下記の作品と同型のものです。

源内焼 その59 三彩六角天女文水注 その1合箱
最大幅*胴幅100*高さ163



源内焼は同じ型からどのくらいの数の作品が作られたかの詳細は解りませんが、おそらく数多く作られ、また評判の良かった作品はさらに多く作られたのでしょう。



数が限られ、大名や幕府官僚などの限られた人にしか収めていなかった作品ゆえ近代まで知らることのなかったという源内焼ですので、今でも解らないことが数多くあるようです。



他の作品の皿や鉢の作品をみると作品の見込みの「型」と口縁の「型」が同一でないものもあり、デザインをいろいろと組み合わせて使いまわしていたように思われます。



「型」が組み立て式?になっていて、種々の「型」を組み合わせていたのかもしれませんね。



明治以降の復興した窯の作品や現代の再興の作品は、趣を含めて出来が比べものにならないほどすこぶる悪いものです。これからも江戸期の作品と同等以上の作品が作れることはないでしょう。



さらに楽焼のように軟陶なので非常に壊れやすく欠けやすいので完品の数はどんどん少なくなっていくのが予想されます。



これからも貴重品になると推察されながら、人気は今ひとつですがもっと評価されるべき作品でしょう。美術館の所蔵数は少なく、作品の多くが個人所蔵だそうです。これも人気の低い理由でしょう。公の場で展示される機会が少ないということです。



さて、汚れがいつもながら付いているようですので、汚れを落としてみました。源内焼は釉薬の貫入(細かいひび割れ)が多く、胎土も吸水率が高いので汚れがつきやすい陶磁器です。



「その1」の作品と比較してみましょう。同じ型から製作ですが並べてみると意外に面白いものです。大きさも若干違うし、注ぎ口の高さや位置も違いますね。型からのレリーフの出来も違いますね。本作品のほうが浮きが甘く、後で作られた可能性があります。釉薬の掛け具合も違うなど同じと源内焼は同じ型から製作しているものでも同じものは意外に少なく、また源内焼はその製作時期は若干のずれがあるように推察されます。

酒を飲みながらの骨董談義、源内焼は平賀源内の話題も含めて面白い談義になりそうです。



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