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Channel: 夜噺骨董談義
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扇面虎之図 平福百穂筆 その12

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干支にちなんで描かれた作品なのでしょう。この年の後半には第1次世界大戦が始まりますが、戦地に赴く人に虎の絵を送るという風習が流行るのには早いように思います。

扇面虎之図 平福百穂筆
紙本水墨淡彩 軸先樹脂 合箱
全体サイズ:横650*1380 画サイズ:横520*縦160



落款には「甲寅(きのえとら、こういん)春百穂 押印」とあり、落款はまだ若い頃のものであり、大正3年(1914年)、平福百穂が37歳頃の作と推察される。



何気ない作品ですが、平福百穂の力量が窺える作品です。



展覧会用に大きな作品ばかり描く傾向が強くなってきた風潮に、掛け軸という本来日本画のあるべき姿を世に問うた画家らしい作品でもあります。



秋田県は日本画の画家の宝庫であります。その中でも平福百穂は抜きん出た存在でした。



地元の豪商那波家のコレクションなどで秋田蘭画を見て育ち、後年には秋田蘭画の紹介にも努ました。


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