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Channel: 夜噺骨董談義
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氏素性の解らぬ作品 三彩 鴛鴦文陶枕

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先週の家内のお茶の稽古は「夜噺茶会もどき」・・・。

正客に据えられた息子と小生はしどろもどろ・・。席に入り、正座した息子に家内と家内の友人、先生のご子息が製作された掛け軸をまず鑑賞。「この靴下は君の靴下だよ。そう足が大きくなって入らなくなったんだよ。」・・、たいへん芸術レベルの高い話を二歳になろうとしてる息子と話しております。濃茶の時点で息子はとうとう眠くなって暗いところは嫌になり、小生は外で息子の子守とあいなりました。



本日の作品はまったくもってよく解らない作品です。前述の掛け軸のことではありません。

本作品は古そうで、釉薬は剥がれている部分が多くあり、裏面の胎土は今にもぼろぼろと崩れてきそうです。古い発掘品にある状態のようです。

三彩印花鴛鴦文陶枕
幅205*奥行184*高さ137
化粧箱入 



鴛鴦文陶枕(えんようもんとうちん)と読みます。そう陶器製の枕です。



三彩といえば唐三彩、遼三彩、さらに磁洲窯にもありますし、明時代にもありますが、本作品は遼三彩のように思えるですが・・。交趾焼にも似ています。



ちょっと触るとどこかが剥がれるという感じです。よくある薬品で古色をつけたという贋作なのでしょうか?



前に紹介した緑釉の麒麟像もこのような感じでした。



さらには漢の緑釉の壷もそうでしたが、どちらかというとペルシャの発掘作品に状態が似ています。現在は唐三彩の発掘が進み数が多くなり、漢の緑釉の壷などは暴落しましたが、このような三彩もそうかもしれません。



内側は胎土が丸出しでこれでは水洗いは禁物です。薬品によって煮沸などの古色をつけることは不可能ですね。



埋葬品のようにも思えます。「ぐっすり寝てください」という意味でしょうか? 夫婦のお墓? 鴛鴦夫婦の・・・。



贔屓目かもしれませんが飾ると良き雰囲気があります。



騙されたと思って所蔵しておきましょう。

「さ~、息子よ、ぐずらないで早く寝りなさい。」帰りの車中で家内と小生(鴛鴦?)に挟まれてすぐに寝息をたてました。


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