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Channel: 夜噺骨董談義
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氏素性の解らぬ作品 観桜美人図 三木翆山筆 その2

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引越し荷物を片付けて見つけた宝物がこの陶器。どうも車の形をした灰皿らしい。楓の木材の上に乗せてみました。



ずいぶんと前からあったもののようですが、今作られたような新品のごとく保存状態のよいものです。応接間の飾りにテーブルの上に落ち着くようですが、むろん家では誰も煙草を吸いません。窓台には黒柿の手あぶりに蚕の糸巻きを入れて鉢飾り・・。飾りは至ってシンプルがよい。

母はいつも人目につくところに余計なものを置かないようにし、シンプルに飾っていました。床の間に掛け軸ひとつ、生けた花ひとつ・・。小生はそのような光景を見て育ったせいか身の回りに余計なものがあると片付けたくなる性分になっているようです。



床の間もそう・・。床の間の飾りをきちんとしている家は最近めったに見なくなりました。なにもいいものを飾る必要はないのですが、余計なものの置き場所が床の間というのが定番なようです。床の間がない家がほとんどですが、つまらなくなりました。床の間、仏壇置き場、神棚・・、これは日本の家の三種の神器です。これを疎かにしているから日本はおかしくなってきたのです。

さてなにやら応接間の飾りから床の間の飾りの話題となりましたが、床の間飾りまで作品を持っていくには大枚をはたいて一流の作品を購入するのか、打ち捨てられている良き作品を掘り出すのか・・。何はともあれ、床の間の美学はその両方を許容しています。



上記のように落ち着いた床の間というのを演出していきたいものです。飾った作品(非公開)の作者は読書の皆様ならお解りのはずですね。

本日の作品は落款と印章は未確認でまくり(未表装)の状態ですが、よく描けているので購入したものです。

観桜美人図 三木翆山
絹本着色 軸先 合箱
全体サイズ:縦*横 画サイズ:縦1400*横540



本作品のように直感で購入することはよくあります。落款や印章が文献とあわないからどうのこうのと骨董店の店先で資料をもとに調べながら購入を決断する御仁は骨董商に嫌われます。骨董の購入とはその場での感性と知識だけで判断するものです。



骨董は直感で購入するものというのが大原則です。直感に自信のない御仁は大枚を払うのがその代償ですが、贋作をつかむのは嫌だという方は大枚を使うことです。



人を見る眼も然り・・・。これは大枚をはたいても本物とは限らないようです。



女性を見る眼などはその局地です。見かけでの判断は禁物です。外見の美しいものは常に中身は往々にして醜いものです。こういう表現は正しくないかもしれませんが、美しいものほど中身を磨かないと傲慢になりかねないということ・・。内外ともに傲慢という方も多いですが・・。男の人生で一番大切なのはどういう女性を伴侶に選ぶかです。その見極めの直観力の大切さは骨董を見る眼どころではない。感情に押し流されてもなお冷静でいられる見る眼がないといけません。



直感でいいものを嗅ぎ分けるのは難しいことですが、人生には必要不可欠な要素です。直感は常に勉強して磨くものです。勉強せずして直観力などと過信してはいけません。当方もまだまだ勉強中・・・ おっとこれはあくまでも骨董の見る眼のこと。

今は打ち捨てられたような作品を拾い集めて、床の間までどうやって持っていくかを模索中・・。むろん本日の作品がいいものかどうかは解っていません。骨董には失敗がおおいに許されるのですが、女性の見際めに失敗は許されませんよ。




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